渡辺橋(わたなべばし)
2016年12月26日
ページ番号:24119
諸元・アクセス
橋長:79.00m
幅員:29.00m
形式:桁橋
完成:昭和41年
行政区:北区
河川名:堂島川
アクセス:京阪中之島線 渡辺橋駅 7番出口
およそ50m 徒歩1分
OsakaMetro四つ橋線 肥後橋駅
歴史・文化
「渡辺」は渡しのほとりを意味し、大阪の古地形から上町台地の北端部あたりを指したものと考えられる。平安時代にはこの水陸の結節点に勢力を張った渡辺党という武士団があった。そのころから渡辺橋の名は断片的に見られるが、その実態はさだかでない。また『太平記』には南北朝時代に楠公父子が渡辺の橋をはさんで幕府軍と戦った記述がある。
江戸時代になり、堂島開発にともなって渡辺橋はほぼ現在の位置に架けられた。江戸期には大江橋と渡辺橋の間の堂島の浜は、堂島米会所を中心として米仲買人の家が立ち並び、米の街といってもよいほどの盛況であった。
渡辺橋は、明治18年の洪水で流されたが、直後にイギリスから輸入された鉄製のラチスガーダーにより復旧された。この橋がいち早く鉄橋化されたのはこの橋筋が大阪駅へ通じる重要路線であったためと思われる。
その後、市電事業で架け替えられ、次いで昭和2年には第一次都市計画事業によって架け替えられた。この橋の本体は2ヒンジ鋼アーチ橋で、ネオルネッサンス様式の意匠が施された華麗な橋であった。橋面だけでなく、下を行く船からの美観も重要視されていたことは注目される。戦後、地盤沈下による高潮対策事業と地下鉄建設のため、現在の橋に架け替えられた。また平成3年には歩道部が改装され、ライトチューブを入れたステンレス製の高欄や現代的な親柱などの意匠が採用されている。
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