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令和6年度 こども青少年局運営方針

2025年6月9日

ページ番号:626234

 運営方針の進捗管理を実施しました。その結果について、「アウトカム指標の達成状況(定量評価)」、「自己評価(運営方針全体の定性評価)」及び「今後の方針」に反映しています。(令和7年6月9日)

【目標(何をめざすのか)】

 次代の大阪を担うこどもや青少年が個性と創造性を発揮していきいきと生きる社会、こどもを生み育てることに安心と喜びを感じることのできる社会をつくる。

【使命(どのような役割を担うのか)】

 生まれる前から乳幼児期を経て青年期に至るまでのこども及び青少年にかかる施策を総合的に推進することにより、こどもの生きる力の育成や「社会性」の涵養等による健やかな育ちを促進するとともに青少年の自立の支援に努める。

【令和6年度 所属運営の基本的な考え方(局長の方針)】

 子育て世代への重点投資により現役世代の活力を生み出し、大阪の持続的な成長を促進する観点から、次代の大阪を担うこどもたちを育む施策を推進することは一層重要なものとなっており、以下の項目について特に重点的に取り組む。

  • 0~2歳児の子育ての形は、家庭によって様々であるが、特に保護者の負担が大きいにも関わらず、これまで比較的支援が手薄だったことから、0~2歳児の保育無償化に向けた取り組み、在宅等育児への支援を充実させることで、どのような家庭状況であっても、等しく、子育てができる環境の整備を推進する。
  • こども・青少年自身の心身の健やかな成長のために、成長の糧となる多様な体験や学習ができる機会を充実していく。また、学校外教育における子育て世帯の経済的負担を家庭の状況によらず軽減し、こどもたちの学力や学習意欲、個性や才能を伸ばす機会を等しく提供するための取組を進める。
  • 誰もが安心してこどもを生み育てられるよう、妊娠から子育てまでの切れ目のない伴走型の相談・支援をはじめ、仕事と子育てをともに選択できる社会の実現に向け保育サービスの充実や保育の質を向上させる取組、小学生が放課後に安全に活動できる健全育成の場の提供など、全ての妊産婦等・子育て世帯・こどもへの包括的な支援を推進する。
  • 二度と悲惨な虐待事案が発生することのないよう未然防止や早期発見、早期対応を図るため関係機関等と連携した切れ目のない取組を強化するとともに、虐待通告や相談に対して、リスクレベルに応じた継続的支援を行う。また、こども相談センターの4か所体制の構築を進め、児童虐待防止体制のより一層の強化を行う。
  • 子育て、教育、福祉、健康、就労などの複合的な課題を抱える子育て世帯に対して、こどもの成長を社会全体で支えるため、NPOや市民・地域団体など多様な主体と連携し、こどもの貧困対策に取り組む。
  • ヤングケアラーの支援に向けて、家事・育児等の支援やこどもたちが相談しやすい環境の整備を進めるとともに、様々な支援策や取り組みの取りまとめを行う。
  • 施策や事業について、これまでのやり方や考え方にとらわれずにゼロベースで点検・精査を行い、重点化・再構築を進める。

重点的に取り組む経営課題

【経営課題1】こども・青少年の「生きる力」を育成

【課題認識】

  • 社会の変化等がこどもや青少年に与える影響を的確にとらえ、大阪のまちが有する強みを最大限に生かし、次代を担うこどもや青少年の人権が尊重され、安全で安心な環境の中で心身ともに健やかに成長し、自立して生きていける社会を実現していく必要がある。
  • 大阪市のこどもは、「自分にはよいところがあると思う」と答える割合が全国平均に比べ低い傾向がみられる。また、「将来の夢や目標を持っている」と答える割合も同じく低い傾向がみられる。
  • こどもや青少年が、自分に自信をもち、互いに尊重しながら共に育ちあう中で、夢や希望をもって、自らの個性と創造性を発揮しながら未来を切り拓き、社会の一員としていきいきと自立できるよう生きる力をはぐくんでいく必要がある。

【主な戦略】

  • 乳幼児期から生きる力の基礎の着実な育成
  • 社会で共に生きていく力の育成
  • 成長の糧となる多様な体験や学習ができる機会の充実
  • 地域における多様な担い手の育成

【アウトカム指標(経営課題の進捗度合を示した指標)】

  • 「自分にはよいところがある」と思うこどもの割合

      令和6年度:小学生 80%・中学生 80%

  • 「将来の夢や目標を持っている」と答えるこどもの割合

    令和6年度:小学生 85%・中学生 85%

  • 「学級の友達との間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができていますか」に対して、肯定的に回答するこどもの割合

    令和6年度:小学生 74%・中学生 74%

【アウトカム指標の達成状況(定量評価)】

〈令和6年度実績と達成状況〉

  • 「自分にはよいところがある」と思うこどもの割合

    小学生 84.1%・中学生 82.2%:A

  • 「将来の夢や目標を持っている」と答えるこどもの割合

    小学生82.2%・中学生63.1%:B

  • 「学級の友達との間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができていますか」に対して、肯定的に回答するこどもの割合

    小学生82.3%・中学生83.0%:A

〈前年度実績〉

  • 「自分にはよいところがある」と思うこどもの割合

    小学生 81.1%・中学生 79.2%

  • 「将来の夢や目標を持っている」と答えるこどもの割合

    小学生 80.0%・中学生 63.6%

  • 「学級の友達との間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができていますか」に対して、肯定的に回答するこどもの割合

    小学生 76.9%・中学生 73.3%

【経営課題2】安心してこどもを生み、育てられるよう支援する仕組みや環境の充実

【課題認識】

  • 0~2歳児の子育ては、経済的な負担があるとともに、半数以上が在宅等で子育てを行なっており、孤立化や育児疲れ、ストレスなどの育児負担も大きいことから、その負担軽減に最優先で取り組む必要がある。
  • 核家族化など世帯規模が縮小し、地域のつながりが希薄化する中で、子育てのノウハウを経験者から次代の親へと伝えることが困難になってきている。
  • ひとり親家庭や外国につながる市民の家庭など、抱えている悩みはさまざまであり、多様なニーズに対応することが求められている。
  • すべてのこどもが互いを思いやり、共に育つ地域づくりを進めていくことが重要である。
  • 就業を希望する人が働き続けながら出産や子育てができる環境づくりを一層充実し、こどもを生み、育てるすべての人が多様な生き方や働き方を選択できる社会を実現していく必要がある。
  • 保育所等において重大事故を発生させないよう、また、入所児童の健康の保持・増進に向け、安全・安心な保育の提供に取り組み、保育の質を向上していく必要がある。

【主な戦略】

  • 保育無償化と在宅等育児への支援の充実
  • 安心してこどもを生み、育てられことができる仕組みの充実
  • 身近な地域における子育て家庭への支援の充実
  • 家庭の状況に応じた子育て支援の充実
  • 多様なライフスタイルで子育てできる保育サービス等の充実
  • 安全・安心な保育環境の充実

【アウトカム指標(経営課題の進捗度合を示した指標)】

  • 妊娠・出産について満足している割合

   令和6年度:80%

  • 子育てについて「楽しいと感じることの方が多い」と答える保護者の割合

   令和6年度:80%

  • 母子家庭の就業者のうち正社員・正職員の割合

   令和6年度:46.1%

  • 保育を必要とするすべての児童への対応

   毎年4月1日:待機児童0人・利用保留児童0人

  • 保育重大事故の件数

     毎年度:0件

【アウトカム指標の達成状況(定量評価)】

〈令和6年度実績と達成状況〉

  • 妊娠・出産について満足している者の割合

    89.7%:A

  • 子育てを「楽しいと感じている」人の割合

    79.9%:B

  • 母子家庭の就業者のうち正社員・正職員の割合

    45.6%(令和5年度大阪市ひとり親家庭等実態調査による):B

  • 保育を必要とするすべての児童への対応

    令和7年4月1日:待機児童0人・利用保留児童2,528人:B

  • 保育重大事故の件数

     0件:A

〈前年度実績〉

  • 妊娠・出産について満足している者の割合
  •   90.8%

  • 子育てを「楽しいと感じている」人の割合
  •   79.2%

  • 母子家庭の就業者のうち正社員・正職員の割合
  •   45.6%

  • 保育を必要とするすべての児童への対応
  •   令和6年4月1日:待機児童2人・利用保留児童2,451人

  • 保育重大事故の件数
  •   0件

【経営課題3】こども・青少年や子育て家庭のセーフティネットの確立

【課題認識】

  • 児童虐待はこどもや青少年の心身を深く傷つけ、最悪の場合生命をも奪い、さらに虐待を受けた経験は、その後の心身の発達や人格の形成にも重大な影響を与える深刻な課題である。
  • 里親、ファミリーホームへの委託を推進し、また、児童養護施設等においても、より家庭的な養育環境を確保するため小規模化の推進を図るとともに、こどもの状態に応じた支援ができるように施設機能を充実していく必要がある。
  • こどもに大きな影響を与える一時保護や施設入所等の決定においてこどもの意見を聴くとともに、その後の生活においても意見表明を支援する仕組みをつくり、こどもの権利擁護にかかる環境を整備する必要がある。
  • こどもの将来がその生まれ育った環境によって左右されないよう、貧困の状況にあるこどもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図る必要がある。
  • こどもや青少年をめぐる昨今の状況は、いじめ、不登校、ひきこもり、ヤングケアラー、非行、少年犯罪など、さまざまな問題が発生し深刻な社会問題となっている。

【主な戦略】

  • 虐待の被害からこども・青少年を守る仕組みの充実
  • 社会的養育を必要とするこども・青少年の養育環境の充実
  • こどもや青少年が抱える課題を解決する仕組みの充実

【アウトカム指標(経営課題の進捗度合を示した指標)】

  • 重大児童虐待の件数

    毎年度:0件

  • 個々のケースに応じて安全確認や相談援助など、必要な対応を行った割合(こども相談センター)

    毎年度:100%

  • 措置児童の入所先の家庭養護部分(里親・ファミリーホーム)の割合

     令和6年度:27.1%以上

  • 措置児童の入所先の分園型小規模グループケア等の割合

     令和6年度:21.7%以上

【アウトカム指標の達成状況(定量評価)】

 〈令和6年度実績と達成状況〉

  • 重大児童虐待の件数

    4件:B

  • 個々のケースに応じて安全確認や相談援助など、必要な対応を行った割合(こども相談センター)

   100%:A

  • 措置児童の入所先の家庭養護部分(里親・ファミリーホーム)の割合

    21.7%:B

  • 措置児童の入所先の分園型小規模グループケア等の割合

    17.4%:B

〈前年度実績〉

  • 重大児童虐待の件数

    2件

  • 個々のケースに応じて安全確認や相談援助など、必要な対応を行った割合(こども相談センター)

   100%

  • 措置児童の入所先の家庭養護部分(里親・ファミリーホーム)の割合

    19.9%

  •  措置児童の入所先の分園型小規模グループケア等の割合

    15.6%

自己評価(運営方針全体の定性評価)

 令和6年度は、子育て世代への重点投資により現役世代の活力を生み出し、大阪の持続的な成長を促進する観点から、次代の大阪を担うこどもたちを育む施策を推進するため、局一丸となって着実に対応を進めることができた。

 経営課題1については、習い事・塾代助成事業の所得制限を撤廃し、全ての小学5・6年生、中学生に対象を拡大することにより、こどもたちが学力や学習意欲、個性や才能を伸ばす機会の提供を図ったほか、児童いきいき放課後事業においては利用児童数の増加に伴う活動室の狭隘化、支援が必要な児童等の増加、不足する指導員の確保など直面する重要課題へ対応するため、利用者ニーズや現場の意見を踏まえた実効性のある事業へと再構築を進めた結果、目標未達成となった指標があるものの、概ね順調に各取組を進めることができた。

 経営課題2については、0~2歳児保育無償化に向けた取組として、認可保育所等を利用する子育て世帯について、多子軽減にかかる所得制限の撤廃及び第2子の保育料の無償化を実施した。また、妊娠から出産、子育てまでの切れ目のない伴走型相談支援に取り組んだことにより、「妊娠・出産に満足している割合」について目標を達成することができた。保育重大事故については、保育所等における事故防止の取組強化や保育人材の確保対策に尽力したことにより、前年度に引き続き件数ゼロを達成することができた。特に待機児童対策については、国が調査を開始した平成7年以降、初めて待機児童ゼロを達成することができた。しかし、利用保留児童は増加しており、待機児童を含む利用保留児童の解消をめざし、引き続き入所枠の拡大に努める。

 一方で、「子育てを『楽しいと感じている』人の割合」や「母子家庭の就業者のうち正社員・正職員の割合」については、依然として目標を達成できていないことから、今後も保護者の悩み・ニーズ等を分析しながら、在宅等育児への支援、子育て世帯の経済的負担軽減、ひとり親家庭への支援など、引き続き誰もが安心して子育てできる取組の充実を図っていく。 

 経営課題3については、高い水準で推移している児童虐待相談件数や一時保護所の定員超過の常態化に対応するため、こども相談センターの機能強化が喫緊の課題であることから、児童福祉司や児童心理士等専門職の増員を行うとともに、一時保護所の環境改善にも取り組み、令和6年度は中央こども相談センターの建替え移転等を実施することができた。また、母子保健分野と児童福祉分野のさらなる連携強化と一体的支援を行うため、令和6年4月以降、各区保健福祉センターにおいてこども家庭センター業務の運営を開始するなど、児童虐待対策に取り組んだ。

 しかしながら、重大児童虐待を未然に防止することができなかったことは誠に無念である。こどもたちの尊い命と未来を守るため、今後、二度と悲惨な虐待事案が発生することのないよう、事例の検証を進め、再発防止を徹底するなど、全庁をあげて児童虐待の未然防止、早期発見・早期対応に向けた様々な取組をより強靭に進めていくことを改めて決意し、社会的養護の充実とあわせ、児童虐待防止対策のさらなる強化に取り組んでいく。

今後の方針

 各経営課題における課題を踏まえながら、令和7年度は子育て世代への重点投資により現役世代の活力を生み出し、大阪の持続的な成長を促進する観点から、次代の大阪を担うこどもたちを育む施策を推進し、施策の見直しを図るとともに、さらなる効果的・効率的な事業運営に努めつつ、以下の項目について特に重点的に取り組む。

・0~2歳児の保育無償化をめざして、第2子の保育料無償化の実施とともに、待機児童対策を強力に進める。また、こども誰でも通園制度をはじめとした在宅等育児への支援も充実させるなど、どのような家庭状況であっても、等しく、子育てができる環境の整備を推進する。

・こども・青少年自身の心身の健やかな成長のために、成長の糧となる多様な体験や学習ができる機会を充実していく。また、学校外教育における子育て世帯の経済的負担を家庭の状況によらず軽減し、こどもたちの学力や学習意欲、個性や才能を伸ばす機会を等しく提供するための取組を進める。

・誰もが安心してこどもを生み育てられるよう、妊娠から子育てまでの切れ目のない伴走型の相談・支援をはじめ、仕事と子育てをともに選択できる社会の実現に向け保育サービスの充実や保育の質を向上させる取組、小学生が放課後に安全に活動できる健全育成の場の提供など、全ての妊産婦等・子育て世帯・こどもへの包括的な支援を推進する。

・二度と悲惨な虐待事案が発生することのないよう未然防止や早期発見、早期対応を図るため関係機関等と連携した切れ目のない取組を強化するとともに、虐待通告や相談に対して、リスクレベルに応じた継続的支援を行う。また、こども相談センターの4か所体制の構築を進め、児童虐待防止体制のより一層の強化を行う。あわせて、社会的養護のもとで暮らす子どもが家庭的な環境で育まれる取組を推進し、子どものケアを十分に実施できる体制を構築する。

・子育て、教育、福祉、健康、就労などの複合的な課題を抱える子育て世帯に対して、こどもの成長を社会全体で支えるため、NPOや市民・地域団体など多様な主体と連携するとともに、子どもの現在と将来が生まれ育った環境によって左右されることのないよう貧困を解消し、貧困の連鎖を断ち切るため、こどもの貧困対策に取り組む。

・ヤングケアラーの支援に向けて、家事・育児等の支援やこどもたちが相談しやすい環境の整備を進める。

令和6年度こども青少年局運営方針(令和7年6月9日更新)

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