雪鯨橋 1基
2019年1月9日
ページ番号:74307
雪鯨橋
分野
所有者
宗教法人 瑞光寺(ずいこうじ)
所在地
大阪市東淀川区瑞光2
紹介

『東海道中膝栗毛』の淀川川下りの場面で鯨の煮付けが登場するなど、17世紀後半の網取法の普及以降、大阪は鯨肉の主要な消費地であり、明和3年(1766)には大鯨の見世物が法善寺で行われるなど、市中の人々の関心も高かった。
瑞光寺の雪鯨橋は、鯨漁とは直接関連しない都市部に存在するという点で全国的にも稀有な、鯨供養に関連する遺構である。
橋の本体は花崗岩切石を積んだアーチ橋であり、欄干の手すり部分は鯨の顎骨を用い、片側に4本の束柱を立て、その間に鯨の肩甲骨をはめこんでいる。
建立は宝暦年間(1751~1761)のことと伝え、これまでに文政12年(1829)以降、平成18年(2006)まで、5回にわたって欄干の骨の部材が取り替えられてきた。
紀州熊野浦の漁民に支えられ、修復の時期に鯨の骨を取り替えて、雪鯨橋を修復するという習俗が周期的に行われている。
紀州の漁民と鯨の消費地であった大阪に所在する寺院の繋がりを示す象徴的な存在である。
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