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式内楯原神社本殿 1棟

2019年1月9日

ページ番号:116114

式内楯原神社本殿

しきないたてはらじんじゃほんでん

分野/部門

有形文化財/建造物

所有者

宗教法人 式内楯原神社(しきないたてはらじんじゃ)

所在地

大阪市平野区喜連6

紹介

式内楯原神社本殿の写真

 式内楯原神社は、平野区喜連の旧集落のほぼ中央に位置する式内社である。
 本殿は大型の一間社流造(いっけんしゃながれづくり)で、正面向拝の足元には浜床を据え、向拝上には千鳥破風と唐破風を付ける。
 屋根は現在は銅板葺であるが、もとは檜皮葺きであった。
 庇部分の虹梁形頭貫(こうりょうがたかしらぬき)、木鼻、海老虹梁(えびこうりょう)、蟇股などの形態やこれらに施された彫刻は17世紀初頭の特徴をよく示しており、建立年代をこの時期と考えることができる。
 向拝頭貫木鼻(こうはいかしらぬききばな)の輪郭は象鼻(ぞうび)を抽象化した古式なものであり、また高欄は当初のものが残っている。
 軒唐破風(のきからはふ)は18世紀後半頃に改修がおこなわれているが、それ以外はよく当初の形を伝えている。
 細部意匠は古式であり、彫刻類を多用しない身舎部分の簡素な構造は、市内に数少ない江戸時代初期の特徴をよく示すものとして貴重である。

用語解説

流造(ながれづくり) 切妻屋根の前面を長く延ばした、神社本殿形式の一つ

向拝(こうはい) 社殿や仏堂で、正面の階段上に張り出した屋根部分をさす

浜床(はまゆか) 神社などの向拝の階段下にある床

破風(はふ) 屋根の切妻についている合掌形の板

虹梁(こうりょう) 虹のように上方にやや反りを持たせてある梁(はり)

頭貫(かしらぬき) 柱の上部のつなぎとした横木。主として寺社建築に用いる

木鼻(きばな) 建築で、頭貫などの先端が柱の外側に突き出るようになり、その部分に彫刻などをほどこしたもの

蟇股(かえるまた) 建築部材の一つで、梁上で屋根の荷重を支える。蛙が股を拡げたような逆Y字形をしている

身舎(もや) 庇(ひさし)に対する、家屋の中心部分の呼び方

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