錦影絵「風呂」および「種板」 一括(821点)
2019年1月9日
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錦影絵「風呂」および「種板」
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江戸時代後期にわが国にもたらされた幻灯器は、明治期にかけて一般に広く親しまれるようになった。
錦影絵は「風呂」とよぶ幻灯器とフイルムに相当する「種板」を用いて、和紙のスクリーンに裏側から投影し、動きをもつ映像をつくりだすものである。
風呂は木製の木箱を本体とし、その正面にレンズを取り付けた同じく木製の小形の箱を組み合わせ、この小箱を出し入れし焦点を合わせる。本体の箱には光源となる灯明やランプを入れる。スクリーンとの間隔や投影する位置を変えることにより、変化のある映像をつくった。
種板は横に長い板に四角い穴をあけ、その中に絵を描いたガラス板をはめ込む。複数の絵を並べてはめ込み、すばやく動かすことにより動きを出すことができた。
大阪では幕末から明治期にかけて日本橋など各地の繁華街で興行がおこなわれた。最後まで残ったのは御霊神社境内の「あやめ館」で、富士川都正という影絵師が中心であった。
大阪歴史博物館には風呂が1台と種板が820点が所蔵されており、全国的にみても最大級のコレクションである。
落語ねたを中心にチャンバラ劇や怪談ものなど40を超える演目がある。錦影絵は大正後期以降、活動写真の普及と供に急速に衰えていく。
現在ではほとんど忘れられている錦影絵の資料として貴重である。
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