三木茂博士収集メタセコイア化石標本一括(457点)
2019年12月29日
ページ番号:435670
三木茂博士収集メタセコイア化石標本
みきしげるはかせしゅうしゅうめたせこいあかせきひょうほん
分野/部門
天然記念物
所有者
所在地
紹介
植物学者の三木茂博士は、大阪層群(大阪地域に分布する350万年前~30万年前)に相当する地層から圧縮化石とよぶ植物化石を発見したことから、植物化石の研究に進み、多くの資料を採集し研究をおこなった。その結果、従来はヌマスギ属やセコイア属に分類されていたヒノキ科の針葉樹の化石の中にそれらと異なる植物化石があることを発見し、新属メタセコイアを設立した。三木の業績の特筆すべきことは、新たな種を発見したのではなく、従来別の種と考えられていた既知の標本の中に、属のレベルでそれらとは異なる未知の植物があることを発見したことにある。丹念に日本各地から多くの資料を集め、基本に忠実な観察により分類、研究する中で成し遂げられたものである。この研究のために収集、整理したメタセコイア化石標本はその基礎資料と言うべきものであり、極めて貴重なものと言えよう。457点の内訳は、圧縮化石(プレパラート標本)が337点、印象化石が120点である。化石の発見後、中国で現生種が発見され、“生きた化石”として注目された。三木はアメリカの研究者と協同して国内での普及に努めたことから、メタセコイアは現在見るように市民に親しまれる存在となった。
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