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大念佛寺本堂 1棟

2022年9月21日

ページ番号:570821

大念佛寺本堂

だいねんぶつじほんどう

分野/部門

有形文化財/建造物

所有者

宗教法人 大念佛寺(だいねんぶつじ)

所在地

大阪市平野区平野上町1

紹介


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大念佛寺本堂

  大念佛寺は融通念仏宗(ゆうづうねんぶつしゅう)の総本山である。江戸時代初期の元和元年(1615)、現在地に寺地を定め、伽藍が整えられた。元禄年間(1688~1704)の46世宗主大通(だいつう、1649~1716)の時代に伽藍が再整備され、境内に多くの堂宇が建設された。

 現本堂は境内のほぼ中央に東向きに建つ。正面桁行(けたゆき)7間(けん)、梁間(はりま)9間で、正面に3間の向拝(こうはい)を付ける。昭和13年の竣工であり、木造建築としては大阪府内で最大の規模である。堂内は中柱を少なくした大空間が構成されている。蟇股(かえるまた)を多用し、根肘木(ねひじき)や柱上組物の実肘木(さねひじき)を繰型(くりがた)付きとし、虹梁(こうりょう)の成(せい)を低くするなど、広大な空間を簡潔に、また格調高くまとめた意匠がなされている。

 基礎は大規模な木造建築を支えるために西洋の近代工法が用いられている。伝統建築の技法に近代建築の技術が融合した近代和風建築として貴重である。

用語解説

融通念仏宗(ゆうづうねんぶつしゅう) 良忍(りょうにん、1073~1132)が開祖の浄土教の宗派の1つ。総本山は大念佛寺。

蟇股(かえるまた) 社寺建築で梁や桁の上に置かれ、上方の荷重を受ける輪郭が山形をした部材。かえるが足を広げた形に似ているため、このように呼ばれた。

根肘木(ねひじき) 通常の肘木のように、斗(ます:四角い箱形で下方が刳られ、上方に肘木を載せる部材)からのびず、柱に直接差しこんだ肘木。肘木とは桁を支える横木のこと。

実肘木(さねひじき) 軒桁などを直接受ける、最も高い位置にある肘木。

繰型(くりがた) 肘木などの先端部を、曲線を組み合わせて装飾性のある輪郭としたもの。

虹梁(こうりょう)  梁の両肩部を円弧状にして、上方にやや反りをもたせた梁。虹のように見えることから、このように呼ばれた。

成(せい)  梁や桁などの材の上端から、下端までの高さのこと。

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