木造阿弥陀如来坐像 1軀
2022年9月21日
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木造阿弥陀如来坐像
もくぞうあみだにょらいざぞう
分野/部門
有形文化財/美術工芸品〔彫刻〕
所有者
宗教法人 宝樹寺(ほうじゅじ)
所在地
大阪市天王寺区城南寺町
紹介
大坂城築城の際の都市整備により営まれた、中央区から天王寺区一帯に広がる寺町街区には、現在も200あまりの寺院が軒を並べている。現在の寺町寺院のうち、約8割が浄土教と関連する浄土宗寺院であり、平安時代から江戸時代にかけて制作された阿弥陀如来像が、先の戦災をまぬがれ、相応の数伝来している。本像はそのひとつである。一木割矧造(いちぼくわりはぎづくり)の彫眼(ちょうがん)像で、割り首をせず前後に材を割り矧ぎ、両体側を含めて根幹材から彫出する。穏やかで上品な衣文(えもん)の彫り口だが、部分的に翻波式(ほんぱしき)の名残を思わせる表現もみられ、頭部や体軀には量感もある。制作年代は平安時代、11世紀代とみられ、市域に伝来する希少な平安彫刻である。
用語解説
一木割矧造(いちぼくわりはぎづくり) 一本の木を材料として作った像の干割れを防ぐため、制作途中で像を前後に割り放し、大きく内刳をしてそれを再び矧ぎ付ける技法。
彫眼(ちょうがん) 木を彫りだして、像の目を表す技法。
翻波式(ほんぱしき) 平安初期の仏像の木彫にみられる衣のひだの表現様式。角ばった波と丸みをもった波とが、交互に規則正しく繰り返されるもの。
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