コスモスクエア地区まちづくり要綱実施基準
2020年10月1日
ページ番号:346621
制 定 平成28年4月1日
最近改正 平成30年9月1日
コスモスクエア地区まちづくり要綱(以下「要綱」という。)第8条に基づき、要綱の実施に関して必要な基準を次のように定める。
第1章 敷地利用
(敷地内の緑化)
第1条 敷地内に敷地面積の6パーセント以上の緑地を設けるものとする。なお、緑地面積の算定にあたっては「建築物に付属する緑化等に関する指導要綱」及び「同実施基準」の基準を準用する。
2 緑化については敷地の接道部に重点を置いて行うこととし、公共空間や隣接敷地との調和を図りながら、高木や低木をほどよく配置し、緑あふれる環境を形成するものとする。
3 隣接敷地と連続して調和のとれた緑化を行い、一体的な空間形成を図るものとする。
4 都市計画法(昭和43年法律第100号。)第29条第1項第3号で定める公益上必要な建築物等で敷地面積が狭小な場合は、本市と協議を行うものとする。
(垣又は柵)
第2条 敷地周囲に垣又は柵を設置する場合は次の各号に定めるところによる。
(1) 道路上から樹木が見えるよう原則として緑地帯の背後とし、周辺の景観に配慮したものとすること。
(2) 生け垣、フェンス又は鉄柵等とし、ブロック塀等の不可視的な構造にしないこと。
2 垣又は柵の高さは、原則として敷地の地盤面から1.5メートル以内とする。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
(1) 防犯対策上やむを得ない場合
(2) その他特別の理由によりやむを得ないと本市が認めた場合
(壁面の後退)
第3条 安全で快適な歩行環境等の創出やキャナルを活かしたにぎわいと潤いのある歩行者の空間を形成するため、建築物の壁面位置を敷地境界線から後退させ、通行帯や修景帯として整備するものとする。
2 建築物の壁面及びこれに代わる柱面は、道路境界線から5メートル以上後退するものとする。(図-2参照)
3 キャナル沿いの建築物は歩行者へ圧迫感を与えないよう配慮するものとする。
4 建築物に附属する屋外階段等は、壁面後退の対象とする。
(壁面後退部分の仕様)
第4条 壁面後退部分の通行帯は、安全で快適な歩道と一体となった空間として整備するものとする。(道路断面図参照)
(敷地内の開放)
第5条 歩行者の利便の確保と、いこい・やすらぎ・にぎわい等のある快適な環境を形成するため、市民に開放された空間を設けるよう努めるものとする。
2 街角や歩行者の動線上重要な箇所については、開放された空間を設けるものとする。ただし、施設計画上やむを得ない事情がある場合については、この限りでない。
(通り抜け通路)
第6条 敷地境界部分において、歩行者の動線上重要な箇所では、それぞれの敷地境界から3メートル、併せて6メートルの通路として確保するものとする。(図-2参照)
2 地区内の歩行者動線のつながりを良くするため、地平の歩道とキャナル沿い通路等を安全快適に接続し、障がい者や高齢者等にも利用しやすい通り抜け自由な公開通路(パス)確保について考慮するものとする。
第2章 建築物等
(建築物等の色彩及びデザイン)
第7条 建築物等の外観の色彩及びデザインについては、まちなみを乱すようなけばけばしい色彩や形態をさけ、次の各号に定めるとおり周辺建築物との調和に十分配慮するものとする。
(1) アメニティの高い環境形成を図るため、形態・意匠等に工夫をこらすよう努めること。
(2) ウォーターフロント立地の特性を活かして、まちとしてのまとまりと個性ある景観を形成するよう形態・意匠に配慮すること。
2 街の中心部等から海への視界(ビスタ)の確保に配慮するものとする。
3 高層建築物の低層部は、歩行者空間と一体となって、まちの活力があふれるようその用途や配置に配慮するものとする。
4 キャナル沿いの建築物の低層階は原則としてキャナルに接して設け、キャナルに面する部分は、にぎわいを形成する用途となるよう配慮し、開放的な窓やテラス等により、建築物内部の雰囲気や機能が外部から分かりやすい空間構成とするよう努めるものとする。また、各ゾーンの歩行者空間の特徴に合わせ、壁面位置に変化を持たせることにより、変化に富んだ、にぎわいの連続する空間を創出するよう努めるものとする。
(駐車施設)
第8条 駐車施設の規模については、道路上に駐停車が生じないよう、施設の特性に応じて必要な台数の駐車スペースを敷地内に確保するものとする。また、荷捌き等のサービススペースも施設の特性に応じて必要な面積を敷地内に確保するものとする。
2 「建築物における駐車施設の附置等に関する条例(昭和39年大阪市条例第93号)」の商業地域における基準以上の台数を確保し、駐車場相互の運用が可能となるよう努めるものとする。また、共同住宅の駐車施設については「大阪市共同住宅の駐車施設に関する指導要綱」の商業系地域における基準以上の台数を確保するものとする。
3 駐車施設は、建物内または別途駐車場ビル内に確保するものとする。ただし、やむを得ず地上に設置する場合は、まちのにぎわい、歩行者空間の連続性に配慮し、車両が道路に面し露出しないよう植栽等の修景を施すものとする。
4 駐車場の総合的な運用を図るため、必要な位置において隣接し合う地下駐車場の連絡通路の整備に努めるものとする。
5 駐車場の総合的な運用を図るため、案内システムの整備等の設置に努めるものとする。
(駐輪施設等)
第9条 自転車置場及びバイク置場については、施設の特性に応じて必要な台数を敷地内に設けるものとする。
2 自転車置場及びバイク置場に出入りする車両が、歩行者の安全性を確保しつつ円滑な通行ができるよう配慮するものとする。
(広告物)
第10条 広告物を設置する場合は、建築物と一体としてデザインされ、周辺の景観に配慮したものとし、次の各号に掲げる設置基準に適合するものとする。ただし、事業者がコスモスクエア開発協議会に意見を聴取し、区域の特性や都市景観上支障がないと本市が認めた場合は、この限りでない。
(1) 広告物は、けばけばしい色彩を避け、社名、ビル名等、自家用の広告物の表示に限ること。
(2) 建築物の屋上及び壁面に掲出する広告物について、建築物の各面毎の表示面積(文字等の場合は、その外郭線で囲まれた面積)の合計は、各外壁面積の10分の1以内、かつ50平方メートル以内とすること。
(3) 地上に設置する広告物について、設置数は4以下とし、各面毎の表示面積は7平方メートル以内とすること。ただし、車両等の誘導が必要な場合に設置するもの等、やむを得ないと本市が認めた場合については、この限りでない。
(4) 個々の広告物が集合して一体の広告物とみなされる場合の表示面積の算定方法は、個々の広告物ごとの面積を合計して算定すること。
(5) 屋根面に社名、施設名等の文字を掲出する場合は、位置、大きさ等について本市と協議を行うこと。
(6) 広告物に照明を用いる場合は、表示面から光源が直接露出しない照明とし、ネオン管等の露出を避けるなど周辺の景観に配慮すること。
(建築設備等)
第11条 建築物から突出する高架水槽、空調機器又はその他の建築設備を設置する場合は、周辺道路から機器等が直接露出して見えない位置に設置し、又はデザインの工夫により景観に配慮するものとする。
2 屋外鉄骨階段を設ける場合は、配置及びデザインに十分配慮するものとする。
第3章 その他
(まちかどの演出)
第12条 まちの出入口や歩行者動線の交差・合流部となる街角空間では、敷地境界からの壁面後退を大きくとり、緑地やポケットパーク等の修景スペースを設置するなど、それぞれ特徴のある街角づくりを行い、景観にアクセント・ゆとり・うるおいを与えるよう演出するものとする。
2 特に重要な街角では、建築物のテラス若しくは出入口又はベンチの設置等により、にぎわいのあるポケットパーク等の形成について配慮するものとする。
(敷地地盤とキャナル沿い通路の高低差の処理)
第13条 建築物の接しないキャナル沿い通路と敷地の地盤面とのレベル差の処理においては、歩行者空間の広がりを確保するよう、斜面の勾配や擁壁の高さ等に配慮するものとする。
(ストリートファニチュア)
第14条 まちに親しみと楽しみを与えるため、適切なデザインを基本としたストリートファニチュアの設置に努めるものとする。
2 標識・標示板・案内板等の設置においては、国際化・バリアフリー等に対応するよう、位置、形態、表現方法等に配慮するよう努めるものとする。
(アメニティ施設及び景観の整備)
第15条 市民に開放できる各種施設の整備に努めるものとする。
2 建築物等のライトアップをはじめ、水・音・光等を駆使したアメニティの高い空間形成に努めるものとする。
3 わかりやすく楽しいまち歩きのため、プロムナードサインの整備に努めるものとする。
4 市民に開かれた活力ある街とするため、適所に界隈性の高い空間の形成に努めるものとする。
(ペデストリアンデッキ・ネットワーク)
第16条 歩行者の利便性向上と安全性確保のため、歩行者の動線上必要な位置に回遊性のあるペデストリアンデッキを設置するものとする。(図-3参照)
2 ペデストリアンデッキのネットワーク化を進めるため、敷地内の結節点には魅力ある空間の形成を図るものとする。
3 ペデストリアンデッキは、通年・終日の利用を原則とする。
4 ペデストリアンデッキの設置位置については、本市と協議のうえ決定する。
5ペデストリアンデッキの所有及び管理の区分は、本市と協議のうえ決定する。
(上下結節空間)
第17条 歩行者動線上重要な地点においては、階段、スロープ、エレベーター、エスカレータ等の設置により、キャナル沿いの通路、地平の公開通路や歩道、ペデストリアンデッキ等をわかりやすく接続するアトリウムや吹き抜け等の上下結節空間を整備するものとする。(図-3参照)
2 上下結節空間の設置位置については、本市と協議のうえ決定する。
(供給処理施設等のシステムへの加入及び協力)
第18条 事業者は、地区内に導入される共同利用供給処理施設等のシステムについては、努めてこれらに加入利用するものとする。また、関連する管路等が敷地内を通過する場合は協力するものとする。
(高質な都市環境の維持管理)
第19条 コスモスクエア地区の開発に伴い、地区内あるいは周辺市街地において生じる課題等については、事業者が共同して、それらの解決に当たるものとする。
2 コスモスクエア地区の将来にわたり高質な都市環境の維持及び向上を図るため、コスモスクエア開発協議会を中心として、適切な維持管理を行うものとする。
附則
この基準は、平成28年4月1日から施行する。
附則
この基準は、平成30年9月1日から施行する。
コスモスクエア地区まちづくり要綱もあわせてご覧ください。
図ー2、道路断面図、図ー3
- 図ー2(PDF形式, 26.85KB)
壁面の後退と通り抜け通路の位置を表した図です。
- 道路断面図(PDF形式, 565.94KB)
壁面後退部分の仕様を表した図です。
- 図ー3(PDF形式, 17.79KB)
ペデストリアンデッキ、上下結節空間の位置を表した図です。
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