答申第509号
2025年2月14日
ページ番号:589495
概要
(1)公開請求の内容
(2)実施機関(=大阪市長)の決定
(3)審査請求の内容
(4)答申の結論
(5)答申のポイント
審査会は、次の理由により、上記(4)のとおり判断しています。
本件請求文書は、本件集会所使用に係る実施機関と地活協との約定書類等と解される。
審査会において事務局に確認させたところ、本件集会所の使用に係る実施機関と地区社協、地活協の関係は、次のとおりであった。
・ 地区社協は、社会福祉・保健・医療などの関係者及び浪速区の区域の各種団体が集まって構成されている民間の任意団体である。
・ 通常、市営住宅に設置された集会所は都市整備局が管理しているが、本件集会所は、平成16年11月に健康福祉局(現・福祉局)と住宅局(現・都市整備局)の間で使用に関する協定書を締結し、その管理を福祉局に任せ、福祉局は地区社協にその管理の委任を平成21年から継続している。
・ 福祉局が本件集会所の管理を地区社協に委任した当時の委任に関する書類については、文書名及び当該書類が保管されていた保管簿冊名のいずれも不明であるが、当該書類の内容から当該書類が編綴されていたと推測される簿冊は既に保存期間満了になり廃棄処分され、現存していないと考えられる。
・ 当該書類が編綴されていたと推測される簿冊には、当該簿冊に編綴されている文書の索引目次が添付されていたが、当該簿冊の廃棄に伴い、索引目次も廃棄されており、当該簿冊に当該書類が編綴されていたという確証は得られていない。
・ 実施機関から本件集会所の管理を委任された地区社協は、委任された事務(権限)の範囲内で地活協に使用させたものであることから、実施機関と地活協とは直接約定等を交わす関係にない。
・ 平成16年11月に健康福祉局と住宅局との間で締結した「市営にしはま住宅1号館集会所の使用に関する協定書」は存在するが、実施機関では、本件集会所の管理を委任している地区社協と地活協との間での本件集会所の利用にかかる約定書類等の存在は把握しておらず、地区社協から定期的な使用方法や内容、用途などの報告等も求めていない。
・ 本件集会所はいきいき百歳体操やふれあい喫茶等の地域活動のために使用されており、実施機関においてもその使用状況は把握している。
・ 福祉局は都市整備局から本件集会所の管理に関する報告を求められていない。
・ 実施機関と地区社協、地活協の関係は以上のとおりであるから、地区社協に管理を委任している本件集会所での地活協の活動に実施機関は直接関与しておらず、審査請求人が求める実施機関と地活協との本件集会所利用に係る約定書類等は、存在しない。
実施機関の説明は以上のとおりであった。実施機関の説明を裏付ける証拠資料は十分ではないものの、審査会としては、実施機関の主張を覆すに足る事由は認められなかったことから、本件請求文書は存在しないものと判断せざるを得ない。
なお、実施機関が地区社協に対して本件集会所の管理を委任した際の委任に関する書類が編綴されている簿冊については、大阪市公文書管理条例及び同施行規則によれば、委任関係終了日から当該文書の保存期間が満了するまで保管することが義務付けられているものであるから、当該書類が編綴されていたと推測される簿冊がすでに保存期間満了になり廃棄処分されたとする実施機関の説明は、大阪市公文書管理条例及び同施行規則に反している。また、実施機関が公的財産である本件集会所の管理を委任している地区社協から管理の状況について何ら報告を求めていないことなどから、大阪市と地区社協との関係を示す公文書のみならず、地区社協による本件集会所の具体的な管理の状況を示す公文書も存在しない状況になっている。大阪市行政について市民への説明責任を果たすためには公文書の適切な作成・保存が不可欠であり、以上のような状況は著しく不適切であると言わざるを得ないと付言しておく。
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