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答申第549号

2026年6月29日

ページ番号:681797

大情審答申第549号 
令和8年6月29日 

大阪市長 横山 英幸 様

大阪市情報公開審査会 
会長 小谷 真理

答申書

 大阪市情報公開条例(平成13年大阪市条例第3号。以下「条例」という。)第17条に基づき、大阪市長(以下「実施機関」という。)から令和6年1月18日付け大平生第1008号により諮問のありました件について、次のとおり答申いたします。

第1 審査会の結論
 実施機関が令和5年12月8日付け大平生第882号により行った不存在による非公開決定(以下「本件決定」という。)に対する同月19日付けの審査請求(以下「本件審査請求」という。)は、棄却すべきである。

第2 審査請求に至る経過
1 公開請求
 審査請求人は、令和5年1124日、条例第5条の規定に基づき、実施機関に対し、請求する公文書の件名又は内容として「定期借家契約が切れる為、普通賃貸契約に契約しなおす時、不動産屋の告知文だけで、保証会社への費用、契約料等は、定期借家契約のまま使えると大阪市(平野区)は判断した根拠がわかるもの」と表示して公文書の公開請求(以下「本件請求」という。)を行った。
2 本件決定
 実施機関は、本件請求に係る公文書(以下「本件請求文書」という。)を保有していない理由を「公開請求書に記載の『定期借家契約が切れる為、普通賃貸契約に契約しなおす時、不動産屋の告知文だけで、保証会社への費用、契約料等は、定期借家契約のまま使えると大阪市(平野区)は判断した根拠がわかるもの』に合致する文書は確認できないことから、当該公文書をそもそも作成又は取得しておらず、実際に存在しないため。」と付して、条例第10条第2項に基づき、本件決定を行った。
3 審査請求
 審査請求人は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)に基づき、本件審査請求を行った。

第3 審査請求人の主張
 本件審査請求における審査請求人の主張は、おおむね次のとおりである。
1 審査請求の趣旨
 ケース記録や住宅扶助費にかかわる処分を行っているのだから公開するべき。
 不存在ではない。
2 審査請求の理由
 差別である。(ケース記録がでたらめすぎる。)
 行政処分を与えているため。

第4 実施機関の主張
 実施機関の主張は、おおむね次のとおりである。
1 決定の理由
 本件請求は、普通賃貸契約に契約しなおす時、不動産屋の告知文だけで、保証会社への費用、契約料等は、定期借家契約から変更が無いものと判断した根拠がわかるものについての公開請求であると解される。
 処分庁は、不動産屋の告知文により、保証会社への費用、契約料等は、定期借家契約のまま使えると判断していない。そのため、文書も存在しない。
 なお、審査請求人は、本件審査請求に当たり、不動産管理会社からの通知文を添付していることから、当該通知文に係る事案に限定した上で、保証会社への費用、契約料等は、定期借家契約のまま使えると大阪市が判断した根拠を求めているとも推測されることから、念のため言及する。
 審査請求人は、定期建物賃貸借契約により入居していたところ、審査請求人から処分庁に対し、「貸主変更及び管理会社変更のお知らせ」の提出があった。この「お知らせ」には、貸主及び管理会社の変更について記載があり、あわせて、「現、定期建物賃貸借契約は、普通賃貸借契約へ移行されます。」と記載があるが、当該「お知らせ」には、保証会社への費用、契約料等については記載されていないことから、処分庁は保証会社への費用、契約料等については定期借家契約のまま使えるという判断は行っておらず、文書も存在しない。
 よって本件請求について、当該公文書をそもそも作成又は取得しておらず、実際に存在しないため、本件決定を行ったものである。
2 結論
 以上の次第であり、本件決定は条例にのっとった適正なものである。

第5 審査会の判断
1 基本的な考え方
 条例の基本的な理念は、第1条が定めるように、市民の公文書の公開を求める具体的な権利を保障することによって、本市等の説明責務を全うし、もって市民の市政参加を推進し、市政に対する市民の理解と信頼の確保を図ることにある。したがって、条例の解釈及び運用は、第3条が明記するように、公文書の公開を請求する市民の権利を十分尊重する見地から行われなければならない。
2 争点
 審査請求人は、本件請求文書が存在する旨を主張している。
 したがって、本件審査請求における争点は、本件請求文書の存否である。
3 本件請求文書の存否について
 本件請求の趣旨は、定期借家契約期間の満了に伴い、普通賃貸契約を締結するに当たり、実施機関が、不動産会社の告知文のみにより保証会社への費用、契約料等が定期借家契約時のままであると判断した根拠を求めるものと解されるところ、一般的に、保証会社への費用や契約料等は契約書等によって確認するものと考えられ、実施機関が主張するとおり、「処分庁は、不動産屋の告知文により、保証会社への費用、契約料等は、定期借家契約のまま使えると判断していない。」ということは極めて自然なことであるから、審査請求人が求める文書を実施機関が作成又は取得していないことに不自然・不合理な点は認められない。

 なお、審査請求人は、審査請求書に自身と実施機関とのやり取りを含んだケース記録等を添付しており、添付資料の内容を踏まえると、本件請求文書が存在する旨を主張しているとも考えられる。
 しかしながら、審査請求人が提出した資料からも、実施機関が上記のような判断を行っているとは認められない以上、上記の判断を左右するものではない。
4 結論
 以上により、第1記載のとおり、判断する。

(答申に関与した委員の氏名)
委員 小谷 真理、委員 奥村 裕和、委員 村田 尚紀

(参考)答申に至る経過
令和5年度諮問受理第82
(略)

答申第549号

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