北区の都市景観資源(わがまちナイススポット)
2024年1月30日
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北区の都市景観資源(わがまちナイススポット)について
大阪市では、平成15年度及び平成16年度に北区の都市景観資源(旧・指定景観形成物)6件を登録するとともに、平成19年度に北区の都市景観資源の発掘のため、北区未来わがまち会議との連携により「わがまち自慢の景観」を募集し、大阪市都市景観委員会の審議を経て、平成22年3月5日に「泉布観」、「天満天神繁昌亭」、「造幣局桜の通り抜け」など13件を都市景観資源に登録しました。また、令和2年5月15日に1件を追加登録しました。
大阪市中央公会堂 | お初天神(露天神社) | 桜宮橋 |
大阪府立中之島図書館 | 毛馬桜之宮公園 | 淀屋橋 |
梅田スカイビルと新梅田シティ「花野」「中自然の森」 | 天神橋筋商店街(2丁目)の看板 | カンテレ扇町スクエア(関西テレビ放送) |
泉布観 | 天満天神繁昌亭 | 扇町公園 |
造幣局桜の通り抜け | 難波橋 | 大阪天満宮 |
ちゃやまちプロムナード | みおつくしプロムナード | 川崎橋 |
天神橋 | 蔵のまち天満・菅原町 |
平成15年度・平成16年度登録の都市景観資源(旧・指定景観形成物)
大阪市中央公会堂(おおさかしちゅうおうこうかいどう)
登録年月日
所在地
概要
講評
3階にまでのびるネオ・バロック様式の大アーチを両脇の塔状階段室で挟む正面の構成は、力強く華麗でかつ親しみが感じられ、大正、昭和を通じて近代都市大阪の顔として市民に愛されてきた。しかも、土佐堀川や堂島川に面する側面に、同じ塔のモチーフが繰り返されていく景観も魅力的で、華やかな色調の煉瓦壁と縦長窓の繰り返しのリズム感は、遠近ともに遠くから眺めても、近づいて細部を眺めても飽きがこない。川面に映る夜景も美しく、ライトアップが景観上の効果を盛り上げている。 [大阪市都市景観委員 東孝光]
お初天神(露天神社)(おはつてんじん[つゆのてんじんじゃ])
登録年月日
所在地
概要
講評
通りの先に鳥居、通りの先に祠、歓楽街の通りの先に突然現れるのは、雑踏とした空気の中の、エアーポケット。はまり込んだらそこには空の高さと、楠の木陰がある。鉄の扉のその中で、切り取られた自然に出会う。桜、紅葉、梅、四季折々の演出と、猫に鳩が、生物である人間を蘇らせる。「曾根崎心中」の熱い物語を持ったこの土地は、その聖域を宗教上にとどめず、景観上の聖域としての素質も兼ね備えているようだ。今日もこの聖域で心洗われて、ビジネスの戦場に挑む人々が多くいる事だろう。 [大阪市都市景観委員 藤本英子]
桜宮橋(さくらのみやばし)
登録年月日
所在地
概要
講評
本橋は地盤変動に対応出来るよう力学的には3ヒンジアーチで、この種のアーチは世界的に見ても本橋以外殆ど無い。アーチ部材の中間が力強い断面を持ち、本橋の特長となっており、斜めから見た橋が美観的に一番よい。アーチの両端に、橋頭堡とも言うべき塔があり、橋全体の印象を高めている。回りの公園ともマッチしており、最近出来た超高層ビルにも俺は負けてはいないぞと威厳を保っている。銀色に塗られているので、銀橋とよばれ親しまれている。
現在国道1号線の拡幅に合わせ、隣に新しい橋が建設される予定で、本橋と合わせて如何に良い景観を構成するか種々の検討が行われている。 [大阪市都市景観委員 山田善一]
大阪府立中之島図書館(おおさかふりつなかのしまとしょかん)
登録年月日
所在地
概要
講評
寄贈者、設計者、施工者及び管理運営者のそれぞれが第一級の組合わせで出現した、明治大阪の名建築である。北に堂島川、南が土佐堀川、東隣りが公会堂、西隣りが市庁舎、加えて中之島公園の緑に囲まれ、その立地環境も抜群の公共図書館である。中之島東部の都市景観は、日本銀行大阪支店(旧館)と、この図書館があって、はじめて成り立つ。築100年、国内でも指折りの景観の宝として後代に伝えなければならないと思う。 [大阪市都市景観委員 三輪雅久]
毛馬桜之宮公園(けまさくらのみやこうえん)
登録年月日
所在地
概要
講評
明治16年(1883年)から続く春の風物詩「造幣局の通り抜け」に繋がる桜の名所である。どこまでも桜並木が続き、緩やかに蛇行する大川の水面と相俟って、高層高密化した大都市大阪にあって、開放的な潤いある風景が広がる。春の桜、夏の濃い緑と天神祭、秋の紅葉と四季を通じた風景が楽しめる。右岸沿いには公園に隣接して泉布観(せんぷかん)、造幣局など明治初期を代表する建築物が並び、その対岸には旧藤田邸庭園も修復後開放され、日本の近代化を誘導した明治の面影も偲ばれる。 [大阪市都市景観委員 増田昇]
淀屋橋(よどやばし)
登録年月日
所在地
概要
講評
中之島を挟み、北側の大江橋とともに昭和10年(1935年)に完成した淀屋橋は、京阪電鉄と地下鉄の淀屋橋駅に隣接し、その名はより広く知られている。実際は形式を同じくする大江橋の方が5割方長い。両橋とも御堂筋の基幹をなす橋として、形式は鉄骨鉄筋コンクリートアーチで、その重厚な中に洗練された形と共にブロンズ製の照明器具や張り出したバルコニーなど、景観上の配慮もなされ、大阪市庁舎や日本銀行とともに優れた景観を形成している。 [大阪市都市景観委員 山田善一]
平成22年3月5日登録の都市景観資源
梅田スカイビルと梅田新シティ「花野」「中自然の森」(うめだすかいびるとしんうめだしてぃ[はなの][なかしぜんのもり])
所在地
概要
平成5年(1993年)竣工。地上40階建ての2棟のビルを地上170mの上部でつないだ連結超高層で、屋上には視界360度の空中庭園展望台がある。両棟を行き来するため22階に連絡通路が設けられている。敷地面積の約60%が公開空地として「中自然の森」、「花野」等の庭園となっている。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
特徴的な形態と外観デザインの建物で、遠方からの視認性も高く、梅田のランドマークの1つである。その大きな個性的なデザインは、見られる存在でもあり、周囲を見渡す存在でもある。単に建築物としての景観資源だけではなく、大阪の景観を見下ろし、見渡しチェックするための道具としての景観資源とも言える。
カンテレ扇町スクエア(関西テレビ放送)(カンテレおうぎまちスクエア[かんさいテレビほうそう])
所在地
概要
平成9年(1997年)竣工。市の土地信託事業により複合文化施設として建設された。現在は、関西テレビ放送の社屋となり、キッズプラザ大阪などが入居している。地上13階建てで、扇町公園に隣接し、ミラーガラス張りのデザインとなっている。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
扇町公園に隣接して、公園一帯のランドマークとなっている複合文化施設である。ルービックキューブを組み合わせた外観の全体構成、ミラーガラスを基調に赤色のアクセント色が際立ち、地区の景観に極めて強いメッセージを発揮している。建物内部のこどものための博物館、建物際の遊戯空間、公園との連続性などから、こどもの活動空間をつなげる施設として、景観的な価値が高いと認められる。
扇町公園(おうぎまちこうえん)
所在地
概要
大正12年(1923年)開園。面積約7.3haの都市公園で、公園内には扇町プールや大型遊戯施設がある。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
広いグラウンドを中心に、扇町プールと人工池、大型のスライダーがある芝生丘陵で構成されている。幼児から大人まで幅広い層が多様に活動する場所がグラウンドを中心として構成されており、どの場所からもそれが一望できる眺望視点となっているところに景観の特徴がある。
大阪天満宮(おおさかてんまんぐう)
所在地
概要
天暦3年(949年)創建。学問の神様として知られる菅原道真を祭っており、「天満の天神さん」の愛称で親しまれている。現在の本殿は、天保14年(1843年)に再建されたものである。梅花殿・神楽所・参集所は、国の登録文化財に指定されている。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
日本三大祭りの1つである天神祭が催される神社であり、知名度が高い。地域と共に1000年以上の歴史を歩んでおり、焼失の度に、町衆により復興されている。表門や権現造りの本殿が景観を特徴づけており、大将軍社、白米稲荷などからなる境内一帯が地域の重要な景観資源と言える。また境内北側には1000年以上の歴史を持つ星合池があり、憩いの空間を生み出している。
川崎橋(かわさきばし)
所在地
概要
講評〔大阪市都市景観委員会〕
天満地区の水辺と現代的な景観に対して、片方斜張橋の構造形式をとり、主塔とケーブルの明瞭なシルエットが大きな主景要素として存在している。土木学会の賞も受賞するなど美観にも優れたランドマークとなっている。
泉布観(せんぷかん)
所在地
概要
明治4年(1871年)落成。造幣寮(現在の造幣局)の応接所として建設。全国でも最も古い洋風建築の一つである。明治天皇自身が命名。大正6年(1917年)に大阪市に移管された。昭和31年(1956年)、洋風建築としては全国に先駆けて国の重要文化財に指定された。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
初期の洋風建築(コロニアル様式)として貴重である。装飾はややシンプルであるものの美観に優れている。建築上の歴史的価値が高く、景観へ貢献できる重要な資源である。
造幣局桜の通り抜け(ぞうへいきょくさくらのとおりぬけ)
所在地
概要
造幣局の創業は、明治4年(1871年)4月。明治16年(1883年)に桜のトンネルの「通り抜け」が開始され、造幣局構内大川沿いの全長560mの通路を1週間一般開放している。現在、120品種以上340本以上の桜を数え、大半は遅咲きの八重桜である
講評〔大阪市都市景観委員会〕
桜開花の季節に限定された公開空間であるが、知名度・認知性が高い。通り抜けは浪速の春を飾る風物詩として人々に愛されており、水辺景観との融合もあり、景観資源にふさわしいと考えられる。
ちゃやまちプロムナード
所在地
概要
梅田駅の北東に位置する延長約200mの高木のケヤキ並木道である。この道は、地権者自らが将来の町の姿を共有し、細街路を両側4m以上壁面後退して生み出したものである。一部、夜間のライトアップが行われている。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
樹形の美しいケヤキの2列の列植によるトンネル状のプロムナード。MBS、梅田ロフト、アプローズタワー前の歩道で一体的なケヤキ並木による景観を形成している。MBS側の建物の外壁ガラス面がミラーの役目を果し、その並木が倍増して見える。夜間には一部にLEDによる電飾が施されている。
天神橋(てんじんばし)
所在地
北区天神橋1丁目・中央区北浜東間
概要
最初の橋は、文禄3年(1594年)に架けられたと伝えられている。現在の橋は、昭和9年(1934年)に架橋されたものであり、橋長約210mの鋼アーチとなっている。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
天神橋は、全体的に装飾を抑えたシンプルなデザインの鋼橋である。天神祭の風景として市民に認知されており、とくに天満橋からの眺めは中之島の剣先の風景によく調和し、水都大阪の代表的な景観を形作っている。
天神橋筋商店街(2丁目)の看板(てんじんばしすじしょうてんがい[2ちょうめ]のかんばん)
所在地
北区天神橋2丁目
概要
天神橋筋商店街(2丁目)の入口にある看板。天神祭で御神霊を出迎えるお迎え人形をモチーフにしている。交差点北側、南側の2箇所に設置されている。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
全長2.6kmの商店街には、様々な業態が集積し看板やショーウインドウに表出している様相と、生活に密着したにぎわいがある。中でも文楽人形をモチーフとした2丁目の立体看板は認知性が高く、景観資源として捉えられる。
天満天神繁昌亭(てんまてんじんはんじょうてい)
所在地
北区天神橋2丁目1番34号
概要
平成18年(2006年)オープン。天満に落語専門の定席を復活させるため、市民等より寄付を受け建設。天満宮の渡り船をイメージした外観となっており寄付者の名前を記した提灯が吊るされている。地上3階建てで、座席は1、2階の216席。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
地域の人々が設立・運営を支えながら、なにわ文化の1つである上方落語を上演するにぎわい創出の拠点である。毎日祭りのようで人々を呼び寄せている。外観は、周辺の建物と比べ、現状ではまだ新しさが際立つが、経年とともに周囲の景観とより一体化すると予想される。
難波橋(なにわばし)
所在地
北区西天満1丁目・中央区北浜1丁目、2丁目間
概要
土佐堀川・中之島公園・堂島川に架かる橋。大正4年(1915年)架橋。橋長約190mであり、橋の両サイドに「阿」と「吽」それぞれ2体のライオンの像が置かれている。現在の橋は、昭和50年(1975年)に改修されたものであるが装飾部分等は旧来のものが使われている。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
2対の石造のライオン像と市章を組み込んだ高欄、複数の電球をもつ華麗な照明灯などの意匠は、近代大阪の歴史的な意匠を表するこの橋のデザインの基調となっている。市電事業(市電堺筋線が北浜から天神橋筋6丁目延長)によって建設された近代橋梁の姿が今も残され、ライオン橋として人々にも親しまれ、中之島の景観に歴史性と個性を与えている。
みおつくしプロムナード
所在地
北区中之島1丁目
概要
市役所の南側に位置する延長約200mのケヤキ並木の自転車歩行者専用道となっている。また、期間限定で、夜間のライトアップも行われている。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
道路を歩行者空間化し、樹形の美しいケヤキの2列の列植によるトンネル状のプロムナードとなっている。ケヤキを主体とした並木は柔らかい緑陰の広がりを与え、周辺の建物や護岸と調和しており、中之島公園とも連担して中之島の景観向上に寄与している。
蔵のまち天満・菅原町(くらのまちてんま・すがはらちょう)
所在地
北区菅原町
概要
江戸時代に河川交通が盛んになり、1653 年(承応2 年)、大川沿いの天神橋から天満橋にかけて「天満青物市場」がつくられ栄えていた。また、淀屋橋にかけては百を超える蔵屋敷が建ち並び賑わっていた。はじめは乾物品は青物と一緒に並べられていたが、次第に独立した乾物専業の店が出て来て乾物問屋街が形成された。大正年間の資料では、200 軒を超える店舗があったとされる。今でも菅原町近辺には乾物問屋などの蔵をはじめ、主に江戸期から明治時代の蔵が多く残っている。
講評〔大阪市都市景観委員会〕
都心部には稀有な伝統的な蔵の集積する風景とともに、天満地区HOPEゾーン協議会による「天満蔵めぐりマップ」にて歴史・文化性及び地域性の発信に取り組んでいるところも評価できる。
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計画調整局 計画部 都市計画課(都市景観)
電話: 06-6208-7887 ファックス: 06-6231-3751
住所: 〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所7階)