住まいの建築や購入を考えておられる方へ ~建築基準法の手引き~
2025年1月31日
ページ番号:91712
建築基準法について
はじめに

住まいの建築をはじめとする建物づくりのルールとして「建築基準法」があるのをご存じでしょうか。安全で良好な住まいづくりやまちづくりは、建築主や住宅購入者などの最終的にその建物の持ち主となる方が、自ら建築基準法を理解していただくことによってはじめて可能になるといえます。
このようなことから、これから土地を購入したり住まいの建築や購入をお考えの方のために、建築基準法についての基本的な内容をわかりやすくまとめました。市民のみなさんのよりよい住まいづくり、まちづくりのためにお役立てください。
建築基準法はどうして必要なの?
毎日、わたしたちの周囲では、住宅、事務所、店舗などさまざまな種類の建物が建てられていますが、わたしたちが生活したり働いたりするときに、その大部分を過ごすこれらの建物は、安全で良好なものでなければなりません。そのためには建物づくりやまちづくりに関して一定の基準やルールが必要となります。
建築基準法は、建物の敷地、構造、設備および用途についてみなさんが守るべき必要最低限の基準を定めることによって、みなさんの生命、健康、財産を保護し、公共の福祉を増進させることを目的としています。このように安全で良好な建物づくりやまちづくりを進めるために建築基準法があります。
建築計画概要等の閲覧制度について
建築基準法では、建築確認や検査、維持管理などに関する書類を閲覧できるようになっています。
閲覧できるのは、「建築計画概要書」、「定期調査(検査)報告概要書」、「建築基準法令による処分等の概要」などです。
住まいを購入されるときなどは、これらの書類を見ることによって、建物の計画の概要や維持管理の状況、建築確認や検査を受けているかどうかなどを知ることができます。
詳しくは、「建築計画概要書・定期調査報告概要書等の閲覧・写しの交付、台帳記載事項証明書の交付について」をご参照ください。
図は建築計画概要書の例です。

土地や住まいを購入するときは必ず重要事項説明を受けましょう
「宅地建物取引業法」という法律によって、住宅販売業者などの宅地建物取引業者は、売買契約の前に、購入者に書面(重要事項説明書)で建築基準法などの法令による制限をはじめとする「一定の重要な事項の説明」をしなければならないことになっています。これを「重要事項説明」といいます。
売買契約の前には住宅販売業者などから必ず「重要事項説明書」を受け取り、不明な点についてはよく説明を受けましょう。
【問い合わせ先】
大阪府都市整備部住宅建築局建築指導室建築振興課
(宅建業指導グループ)
電話:06-6210-9734
説明を受ける際の都市計画法、建築基準法等の法令に基づく制限の概要についての気を付けるべきチェックポイント
●都市計画法
・用途地域や防火地域その他の地域地区の指定状況を確認します。
・市街地開発事業、地区計画等の指定状況を確認します。
●建築基準法
・建ぺい率、容積率、高さなどの制限と、実際の建物の数値を確認します。
・敷地に接している道路の種類や、セットバックの有無などを確認します。
●その他の法令
・その他の法令による制限があるか確認します。建築基準法の手続き
建築確認の申請をする
建築基準法では、建物の工事に着手する前に、書類と図面で建物の計画をチェックする仕組みになっています。建築主の方は建物の工事に着手する前に、建築確認申請を行い、建物の計画が建築基準法に適合するものであることについて確認を受け、建築主事(大阪市)または民間の指定確認検査機関から「確認済証」の交付を受けなければなりません。
実際は、建物の設計業務とあわせて建築確認申請などの法令上の手続きを専門の建築士や建設業者に委託することが一般的ですので、正しく手続きするように依頼してください。
●確認済証
建築確認申請を行い、建築主事等による書類や図面の審査の後、建築基準法に適合していると確認済証が交付されます。これは建物の計画が建築基準法に適合していることを示す重要な書類になります。
●確認申請書の副本
建築確認を受けると、「確認済証」の交付とあわせて「建築確認申請書の副本」が建築主の方に返却されます。
「確認済証」や「確認申請書の副本」は、大切に保管してください。
●指定確認検査機関
平成10年に建築基準法が改正され、一定の要件を満たした、民間の企業や団体などが、建築計画の確認、施工時の中間検査や工事完了検査を行うことができるようになりました。この民間の企業や団体などを「指定確認検査機関」といいます。
なお、指定確認検査機関が建築基準法による確認・検査を行った建築物は、建築主事の確認・検査を受けたものとみなされます。

工事に着手する前に
どんなによい設計の建物であっても、設計図どおりに施工されなければ意味がありません。そこで、建築主の方にかわって施工状況をチェックするため、専門の知識を持った「工事監理者」が必要となります。建築基準法や大阪府の条例では、建物の工事をする場合、建物の規模・構造によっては建築士を工事監理者として定めなければならないことになっています。
- 工事監理者
「工事監理者」とは、建築工事を設計図書と照合し、工事が図書のとおり適切に実施されているか確認する者をいいます(工事現場において、「現場監督」と呼ばれている人ではありません)。
【問い合わせ先】
大阪市計画調整局建築指導部建築確認課
電話: 06-6208-9291
<設計や工事監理を建築士に依頼するにあたって>
- 設計や工事監理等を業として行おうとする者は、一級建築士事務所、二級建築士事務所又は木造建築士事務所を開設し、都道府 県知事の登録を受ける必要があることが建築士法に定められています。
- 大阪府内の建築士事務所の登録簿の閲覧等については、大阪府知事の指定する指定事務所登録機関である一般社団法人大阪府建築士事務所協会にお問い合わせください。
【問い合わせ先】
大阪府建築士事務所協会 06-6947-1172
ホームページはこちら
工事現場での表示

建物の工事現場の前を通りかかったときに、「建築基準法による確認済」の表示板を見かけたことがあると思います。
建築基準法では、建物の工事をする場合、建築主や建設業者などその工事の施工者は、工事現場にその建物の建築確認があったことを示す表示をしなければなりません。
工事の途中で中間検査を受ける
中間検査は、建物の完成時には隠れてしまう基礎、柱やはりなどの骨組みの構造部分を中心に工事の途中で検査を受けて、安全性などが基準に合っているかどうかをチェックする仕組みになっています。
- 中間検査合格証
中間検査を受けて基礎、柱やはりなどの骨組みの構造部分などが基準に合っていることが認められれば、「中間検査合格証」が交付されます。この合格証の交付を受けた後でなければ、次の工事に進むことができません。
中間検査により、特に建物の基礎・柱・はりなどの骨組みのチェックを受け、建築基準法に適合した安全で安心な建物づくりをしましょう。
【問い合わせ先】
(中間検査の対象となる建物について)
大阪市計画調整局建築指導部監察課
電話:06-6208-9311~9318
完了検査を受ける
建物の工事が完了すれば、建築主の方は所定の期間内に完了検査申請を行い建築基準法に基づく検査を受けなければなりません。これが「完了検査」と呼ばれるもので、完成した建物を現場でチェックする仕組みになっています。
- 検査済証
完了検査を受けて建物が建築基準法に適合していることが認められれば、建築主の方に対して「検査済証」が交付されます。原則としてこの検査済証の交付を受けた後でなければ建物を使用することはできません。
なお、この「検査済証」は完成した建物が建築基準法に適合していることを示す重要な書類ですので、「確認済証」や「建築確認申請書の副本」、「中間検査合格証」とともに大切に保管してください。
また、建築主の方が工事監理者である建築士に完了検査の受検の代行を委託した場合も、完了検査後に、「中間検査合格証」や「検査済証」を受け取って大切に保管してください。
適切な維持管理を行う

映画館、病院、百貨店、マンションなどの不特定の人や多数の人が利用する建物や、エレベーターやエスカレ-ターなどの設備については、建築士などの資格を有する方が、その劣化の状況について定期的に調査(検査)を行い、その結果を特定行政庁(大阪市)に報告しなければなりません。
【問い合わせ先】
(建物の定期調査報告について)
大阪市計画調整局建築指導部監察課
電話:06-6208-9312
(設備の定期検査報告について)
大阪市計画調整局建築指導部建築確認課
電話:06-6208-9304
建築基準法の手引き~住まいの建築や購入を考えておられる方へ~
- 宅地建物業者の方へ
大阪市内の建築基準法や都市計画法の主な制限についてご紹介しています。
- 建築基準法の概要~市民の方へ~
住まいを建てたり購入するときの建築基準法によるチェックポイントについて紹介しています。
- よくある質問から(建築物関連)
よくある質問のなかから、建築基準法について紹介しています。
建築基準法の手引きパンフレット
建築基準法の手引き(p.1-p.4)(PDF形式, 762.60KB)
建築基準法の手引き(p.5-p.8)(PDF形式, 625.17KB)
建築基準法の手引き(p.9-p.12)(PDF形式, 757.00KB)
建築基準法の手引き(p.13-p.16)(PDF形式, 544.43KB)
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このページの作成者・問合せ先
計画調整局 建築指導部 建築企画課
電話: 06-6208-9288 ファックス: 06-6202-6960
住所: 〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所3階)