大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付要綱
2015年6月1日
ページ番号:196954
大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付要綱
施行日 平成19年8月6日
最近改正 令和3年11月1日
第1章 総則
(適用)
第1条 大阪市鉄道安全性向上事業費補助金(以下「補助金」という。)の交付については、大阪市補助金等交付規則(平成18年大阪市規則第7号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、この交付要綱の定めるところによる。
(要旨)
第2条 この要綱は、大阪市内の鉄道施設の安全性を向上させる事業について、本市が補助を行うにあたり、本市の補助制度を定めることによって、鉄道事業者による総合的な事業計画立案の促進と、事業の効率的な促進を図り、もって市民及び利用者の安全を確保し、災害に強い安全なまちづくりに寄与することを目的とする。
(定義)
第3条 この要綱において定める鉄道安全性向上事業は、鉄道駅耐震補強事業、鉄道施設南海トラフ地震対策事業、地下駅等浸水対策事業及び鉄道軌道安全輸送設備等整備事業とする。
第2章 鉄道駅耐震補強事業及び鉄道施設南海トラフ地震対策事業
(補助の目的)
第4条 この補助金は、鉄道駅耐震補強事業に要する経費の一部を本市が負担することにより、主要な鉄道駅の耐震補強を実施し、鉄道駅利用者の安全の向上を図ると共に発災時における鉄道駅の緊急応急活動拠点機能を確保すること及び鉄道施設南海トラフ地震対策事業に要する経費の一部を本市が負担することにより、今後発生が予想されている大規模地震による鉄道施設の被害の未然防止や拡大防止を行い安全の向上を図ることを目的とする。
(補助対象事業)
第5条 鉄道駅耐震補強事業に係る補助対象事業は、大阪市域内にある乗降客数が1日1万人以上の高架駅であって、かつ、折返し運転が可能な駅又は複数路線が接続する駅において、鉄道事業の用に供する鉄軌道駅の建築物、及び緊急応急人員輸送の機能維持のために必要最小限の範囲の構造物で柱、基礎等の補強により耐震補強を行う事業とする。
2 鉄道施設南海トラフ地震対策事業に係る補助対象事業は、次に掲げる事業とする。
(1)大阪市域内にある路線の高架橋・橋りょうのうち、地方自治体が指定する緊急輸送道路と交差又は並走する箇所において、緊急輸送道路の機能維持のために柱、基礎等の補強や落橋防止工の整備により耐震対策を行う事業
(2)大阪市域内にある片道断面輸送量が1日1万人以上の路線であって、ピーク1時間あたりの片道列車本数10本以上の区間の高架橋、橋りょう及び開削トンネルの機能維持のために柱、基礎等の補強や落橋防止工の整備により耐震対策を行う事業並びに乗降客1日1万人以上の駅(地平駅を除く。)の機能維持のために必要最小限の範囲の構造物で柱、基礎等の補強により耐震対策を行う事業
(補助金の額)
第6条 本市は、鉄道事業者又は軌道経営者(東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社を除く。以下この章において「補助対象者」という。)が行う補助対象事業に必要な経費のうち、補助対象事業を行うために直接に要した本工事費及び附帯工事費(移転補償費は含まない。以下この章において「補助対象経費」という。)について、補助対象者に対して補助金を交付する。
2 本市が交付する補助金の額は、補助対象経費に1/6を乗じて得た額以内とし、予算の範囲内で市長が認める額とする。
(補助金の交付の申請)
第7条 補助金の交付を受けようとする者は、事業開始の30日前までに第1号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付申請書(増(減)額の申請にあっては第1号の2様式)に第2号様式による実施計画書、積算書、充当財源一覧表、国土交通省へ提出済みの鉄道施設総合安全対策事業費補助の交付申請書の写し及び大阪府へ提出済みの大阪府鉄道安全対策事業費補助金の交付申請書の写しを添付して市長に対し提出しなければならない。
2 補助金の交付を受けようとする者は、前項の補助金の交付の申請をするにあたって、当該補助金に係る消費税及び地方消費税に係る仕入控除税額(補助対象経費に含まれる消費税及び地方消費税相当額のうち、消費税法(昭和63年法律第108号)の規定により仕入れに係る消費税額として控除できる部分の金額及び当該金額に地方税法(昭和25年法律第226号)の規定による地方消費税の税率を乗じて得た金額の合計額に補助率を乗じて得た金額をいう。以下「消費税等仕入控除税額」という。)を控除して交付申請しなければならない。ただし、申請時において消費税等仕入控除税額が明らかでないものについては、この限りでない。
3 補助金の交付の申請をした者は、国土交通省から鉄道施設総合安全対策事業費補助の交付決定通知書を受け取ったとき又は大阪府から大阪府鉄道安全対策事業補助金の交付決定通知書を受け取ったときは、遅滞なく、その写しを市長に提出しなければならない。
(補助金の交付の決定)
第8条 市長は、補助金の交付の申請があったときは、当該申請に係る書類の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、当該申請に係る補助金の交付が法令及びこの交付要綱で定めるところに適合しているかどうか、補助事業の目的及び内容が適正であるかどうか、金額の算定に誤りがないかどうか等を調査し、補助金を交付すべきと認めたときは、予算の範囲内で、速やかに補助金の交付の決定を行うものとする。ただし、前条第3項に規定する交付決定通知書の写しの提出がない限りは、交付の決定を行わないものとする。
2 市長は、前項の場合において、適正な交付を行うため必要があるときは、補助金の交付の申請に係る事項につき修正を加えて補助金の交付の決定をすることができる。
3 市長は、第1項の審査の結果、補助金を交付することが不適当であると認めたときは、補助金を交付しない旨の決定をするものとする。
4 補助金の交付の申請が到達してから当該申請に係る補助金の交付の決定又は補助金を交付しない旨の決定をするまでに通常要すべき標準的な期間は、1か月とする。ただし、申請書の訂正等に係る日数は除くものとする。
(補助金の交付の条件)
第9条 市長は、補助金の交付の決定をする場合において、法令及び第4条で定める補助の目的を達成するため必要があるときは、必要な条件を付するものとする。
(補助金の交付の除外要件)
第10条 市長は、補助対象者が次の各号のいずれかに該当する場合は、補助金を交付しない旨の決定を行うものとする。
(1)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員
(2)大阪市暴力団排除条例(平成23年大阪市条例第10号)第2条第3号に規定する暴力団密接関係者
(3)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号に規定する暴力団の利益になると認められる又はそのおそれがあると認められる場合
(決定の通知)
第11条 市長は、補助金の交付の決定をしたときは、速やかにその決定の内容及びこれに条件を付した場合にはその条件を第3号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付決定通知書(増(減)額の交付決定にあたっては第3号の2様式)により補助金の交付の申請をした者に通知するものとする。
2 市長は、補助金を交付しない旨の決定をしたときは、その旨を理由を付して第4号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金不交付決定通知書により補助金の交付の申請をした者に通知するものとする。
(計画変更)
第12条 補助対象者は、第2号様式による実施計画書を変更しようとするときは、第5号様式による補助事業実施計画変更承認申請書に第2号様式による実施計画変更書を添付して、市長に提出し、その承認を受けなければならない。ただし、次に定める軽微な変更にあっては、この限りではない。
(1)補助対象経費の30%以内の減額、かつ、工事内容ごとの金額の変更。ただし、工事内容の追加、削除の場合を除く。
2 市長は、第2号様式による実施計画書の変更の申請があったときは、その内容を第8条第1項に基づき審査のうえ、第6号様式による承認書又は不承認書により補助対象者に通知するものとする。
3 補助対象者は、第1項ただし書による軽微な変更を行ったときは、第7号様式による補助事業実施計画変更届に、第2号様式による実施計画変更書を添付して市長に届け出なければならない。
(補助事業の中止又は廃止)
第13条 補助対象者は、補助金の交付の決定後において、補助金の交付決定を受けた事業(以下この章において「補助事業」という。)を中止し、又は廃止しようとするときは、第8号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金に係る補助事業の中止(廃止)承認申請書を市長に提出し、市長の承認を受けなければならない。
(申請の取下げ)
第14条 補助金の交付の申請をした者は、第11条第1項の規定による通知を受領した場合において、当該通知に係る補助金の交付の決定の内容又はこれに付された条件に不服があるときは、当該通知があった日から起算して30日以内に、第9号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付申請取下書を市長に提出し、申請の取下げをすることができる。
2 前項の規定による申請の取下げがあったときは、当該申請に係る補助金の交付の決定は、なかったものとみなす。
(事情変更による決定の取消等)
第15条 市長は、補助金の交付の決定をした場合において、その後の事情の変更により特別の必要が生じたときは、補助金の交付の決定の全部若しくは一部を取り消し、又はその決定の内容若しくはこれに付した条件を変更することができる。ただし、補助事業のうちすでに経過した期間に係る部分については、この限りでない。
2 第1項の規定による補助金の交付の決定の取消しにより特別に必要となった事務又は事業に対しては、次に掲げる経費に限り補助金を交付することができる。
(1)補助事業に係る機械器具及び仮設物の撤去その他の残務処理に要する経費
(2)補助事業を行うため締結した契約の解除により必要となった賠償金の支払いに要する経費
3 第7条から前条までの規定は、前項の規定による補助金の交付について準用する。
4 市長は、第1項の処分をしたときは、その旨を理由を付して、第10号様式による、大阪市鉄道安全性向上事業費事情変更による補助金交付決定取消・変更通知書により補助対象者に通知するものとする。
5 補助対象者は、前項の規定による通知を受けたとき、取消し又は変更後の補助金の額が既に交付を受けた補助金の額を下回っているときは、通知を受けた日から20日以内に、既に支出した補助金の額を市長が交付する納付書により戻入しなければならない。
6 補助対象者が前項の規定により戻入する補助金の額は、第2項の規定による補助金の交付がある場合には、当該補助金の額と相殺することができる。
(補助事業の遂行)
第16条 補助対象者は、法令の定め並びに補助金の交付の決定の内容及びこれに付した条件その他法令に基づく市長の処分に従い、善良な管理者の注意をもって補助事業を行わなければならず、いやしくも補助金の他の用途への使用をしてはならない。
(状況報告)
第17条 補助対象者は、補助事業の実施状況について毎会計年度第2四半期終了後及び市長の要求があったときは速やかに、第11号様式による補助事業実施状況報告書を市長に提出しなければならない。
(補助事業の遂行等の命令)
第18条 市長は、補助対象者が提出する報告書等により、その者の補助事業が補助金の交付の決定の内容又はこれに付した条件に従って遂行されていないと認めるときは、その者に対し、これらに従って当該補助事業を遂行すべきことを命ずることができる。
2 市長は、補助対象者が前項の命令に違反したときは、その者に対し、当該補助事業の遂行の一時停止を命ずることができる。
(実績報告)
第19条 補助対象者は、補助事業が完了したとき又は補助事業の廃止の承認を受けたときは、補助事業完了の日から1か月を経過した日又は当年度の3月20日のいずれか早い日までに、第12号様式による補助事業完了実績報告書に規則第14条各号に掲げる事項を記載し、市長に提出しなければならない。
2 前項の報告書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
(1)事業実績表
(2)充当財源一覧表
(補助金の額の確定等)
第20条 市長は、前条第1項に定める実績報告書の提出を受けたときは、報告書等の書類の審査及び領収書等根拠資料の現地調査等により、当該報告に係る補助事業の成果が補助金の交付の決定の内容及びこれに付した条件に適合するものであるかどうかを審査し、適合すると認めたときは、交付すべき補助金の額を確定し、第13号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金の額の確定通知書により補助対象者に通知するものとする。
(補助金の請求及び交付)
第21条 補助対象者は、前条の規定による通知を受けた場合、第14号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金請求書により、市長に請求するものとする。
2 本市は、前項の請求書の提出を受けた日から30日以内に当該請求に係る補助金を交付する。
(是正のための措置)
第22条 市長は、補助事業の完了又は廃止に係る補助事業の成果の報告を受けた場合において、その報告に係る補助事業の成果が補助金の交付の決定の内容及びこれに付した条件に適合しないと認めるときは、当該補助事業につき、これに適合させるための措置をとるべきことを当該補助対象者に対して命ずることができる。
2 第19条第1項の規定は、前項の規定による命令に従って行う補助事業について準用する。
(決定の取消し)
第23条 市長は、補助対象者が、補助金を他の用途へ使用し、その他補助事業に関して補助金の交付の決定の内容又はこれに付した条件その他法令等又はこれに基づく市長の処分に違反したときは、補助金の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。
2 前項の規定は、補助事業について交付すべき補助金の額の確定があった後においても適用があるものとする。
3 市長は、第1項の規定による取消しをしたときは、その旨を理由を付して第15号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付決定取消通知書により補助対象者に通知するものとする。
(補助金の返還)
第24条 市長は、補助金の交付の決定を取り消した場合において、補助事業の当該取消しにかかる部分に関し、すでに補助金が交付されているときは、期限を定めて、その返還を命ずるものとする。
2 市長は、補助対象者に交付すべき補助金の額を確定した場合において、すでにその額を超える補助金が交付されているときは、期限を定めて、その返還を命ずるものとする。
3 市長は、第1項の返還の命令に係る補助金の交付の決定の取消が前条第2項の規定によるものである場合において、やむを得ない事情があると認めるときは、補助対象者の申請により、返還の期限を延長し、又は返還の命令の全部若しくは一部を取り消すことができる。
(補助金の精算)
第25条 補助対象者は、第26条に規定する概算払いを受けた場合において、第20条の規定による補助金の額の確定に係る通知を受けたときは、速やかに第12号の2様式による補助事業精算書(以下「精算書」という。)を作成しなければならない。ただし、年度の末日まで補助事業が行われている場合又は補助事業が継続して行われている場合にあっては、概算払いによる交付を受けた日の属する年度の末日に作成するものとする。
2 補助対象者は、精算書を当該補助事業の完了後20日以内(補助事業等が継続して行われている場合には各年度の末日から20日以内)に市長に提出しなければならない。
3 前2項の規定にかかわらず、実績報告に添付する事業実績表(第12号様式別紙1)に概算払いに係る精算内容を表記し、かつ、事業実績表により表記された精算金額と第20条により通知された金額に相違がないときは、事業実績表を提出したことをもって、精算書を提出したものとみなす。
4 市長は、第1項の規定による精算書の内容を精査し、精算により剰余又は不足が生じていると認める場合には補助対象者あて通知しなければならない。
5 補助対象者は、前項の規定による通知を受けたときは、通知を受けた日から20日以内に、剰余金を市長が交付する納付書により戻入し、又は速やかに不足額に係る請求をしなければならない。
6 市長は、前項の規定による不足額に係る請求を受けたときは、当該請求を受けた日から30日以内に当該請求に係る補助金を交付するものとする。
(概算払いの請求)
第26条 補助対象者は、補助金の交付の決定の額の範囲内で、本市から補助金の全部又は一部の概算払いを受けようとするときは、第16号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金概算払請求書を市長に提出するものとする。
2 市長は、前項の規定による概算払いによる交付の請求を受けたときは、概算払いによる交付を行う必要性を精査し、必要と認めたときは、当該請求を受けた日から30日以内に当該請求に係る補助金を交付するものとする。
(補助金の整理)
第27条 補助対象者は、補助事業に係る補助金について収入及び支出に関する帳簿を備え、他の経理と区分して補助金の使途を明らかにしておかなければならない。
2 補助対象者は、前項の帳簿とともに、その内容を証する書類を整理して、補助対象事業の完了の日の属する年度の終了後5年間保存しなければならない。
(取得財産の整理)
第28条 補助対象者は、補助事業によって取得した財産(以下この章において「取得財産」という。)に関する特別の帳簿を備え、取得財産の取得時期、所在場所、価格及び取得財産に係る補助金等の取得財産の状況が明らかになるように整理しなければならない。
(帳簿等の保存)
第29条 補助対象者は、次の各号に掲げる帳簿等を、平成22年国土交通省告示第505号に定める期間保存しなければならない。
(1)第27条に規定する帳簿
(2)取得財産の得喪に関する書類
(3)取得財産の現状把握に必要な書類及び資料類
(取得財産の管理等)
第30条 補助対象者は、取得財産について、補助事業の完了後においても、善良な管理者の注意をもって管理し、補助金交付の目的に従って、その効率的運用を図らなければならない。
(取得財産の処分の制限)
第31条 補助対象者は、取得財産について、補助事業の完了後においても、平成22年国土交通省告示第505号に定める期間は、市長の承認を受けないで補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、担保に供し、取壊し又は廃棄してはならない。
(立入検査等)
第32条 市長は、補助金に係る予算の執行の適正を期すため、補助対象者に対して報告を求め、又は補助対象者の承諾を得た上で職員に補助対象者の事務所、事業所等に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは、関係者に質問させることができる。
(理由の開示)
第33条 市長は、補助金の交付の決定の取消し、補助事業の遂行若しくは一時停止の命令又は補助事業の是正のための措置の命令をするときは、当該補助対象者に対してその理由を示さなければならない。
第3章 地下駅等浸水対策事業
(補助の目的)
第34条 この補助金は、地下駅等浸水対策事業に要する経費の一部を本市が負担することにより今後発生が予想されている河川氾濫や津波等による地下駅等の浸水被害の未然防止や拡大防止を行い安全の向上を図ることを目的とする。
(補助対象事業)
第35条 地下駅等浸水対策事業に係る補助対象事業は、河川氾濫、津波、高潮、局地的集中豪雨等による地下駅又はトンネルへの浸水を防ぐために、駅出入口、トンネル坑口、換気口等の開口部及びトンネル内について、止水板、防水扉、浸水防止機等の整備により浸水対策を行う事業とする。
(補助金の額)
第36条 本市は、地下駅を有する鉄道事業者又は軌道経営者(東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社を除く。以下この条において「補助対象者」という。)が行う補助対象事業に必要な経費のうち、補助対象事業を行うために直接に要した本工事費及び附帯工事費(移転補償費は含まない。以下この条において「補助対象経費」という。)について、補助対象者に対して補助金を交付する。
2 本市が交付する補助金の額は、補助対象経費に1/6を乗じて得た額以内とし、予算の範囲内で市長が認める額とする。
(準用規定)
第37条 第7条から第33条までの規定は、本章において準用する。
第4章 鉄道軌道安全輸送設備等整備事業
(補助の目的)
第38条 この補助金は、鉄軌道の安全性の確保を図るため、鉄道軌道安全輸送設備等整備事業に要する経費の一部を本市が補助することにより、鉄軌道事業者が行う安全性の向上に資する設備の整備等を促進することを目的とする。
(補助対象事業者)
第39条 補助対象事業者は、大阪市域において鉄軌道事業を行う事業者とする。ただし、次の各号に掲げる者を除く。
(1) 地方公共団体
(2) 東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社
(3) 大手民鉄事業者(大阪市域においては、近畿日本鉄道株式会社、南海電気鉄道株式会社、京阪電気鉄道株式会社、阪急電鉄株式会社、阪神電気鉄道株式会社をいう。)
(補助対象事業)
第40条 補助対象事業は、補助対象事業者が大阪市域において行う安全性の向上に資する線路設備の整備(レール、まくらぎ、道床、路盤、舗装及びそれらの付属物等の整備)とする。ただし、補助金の交付を受けようとする会計年度において国土交通省から鉄道軌道安全輸送設備等整備事業として地域公共交通確保維持改善事業費補助金の交付を受ける事業に限る。
(交付の対象等)
第41条 補助対象経費の範囲は、補助対象事業者が補助対象事業の設備の整備に直接要した本工事費(資産の購入を含む。)、附帯工事費、補償費、調査費として、国が地域公共交通確保維持改善事業費補助金の交付を決定した範囲とする。
2 前項の補助対象経費に係る消費税のうち、仕入控除を行う場合における仕入控除の対象となる消費税相当分については、補助対象としないものとする。
3 第1項の補助対象経費に係る消費税のうち、一部又は全部について仕入控除が出来ない場合は、補助対象経費に係る消費税相当額を補助対象とするものとする。この場合においては、第43条に規定する補助金交付申請書に仕入控除ができない理由を記載した理由書を添付して提出しなければならず、かつ、第31号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金に係る消費税の額の確定に伴う報告書に当該補助対象事業完了年度の消費税の確定申告書等を添付して提出しなければならない。
(補助金の額)
第42条 補助金の額は、補助対象経費に1/6を乗じて得た額以内の額とし、予算の範囲内で市長が認める額とする。
(補助金の交付の申請)
第43条 補助金の交付を受けようとする事業者は事業開始の30日前までに第17号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付申請書(増(減)額の申請にあっては第17号の2様式)に、補助対象経費明細書、国土交通省からの地域公共交通確保維持改善事業費補助金交付決定通知書の写しを添付して市長に対し提出しなければならない。
(補助金交付の決定)
第44条 市長は、補助金の交付の申請があったときは、当該申請に係る書類の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、当該申請に係る補助金の交付が法令及びこの交付要綱で定めるところに適合しているかどうか、補助対象事業の目的及び内容が適正であるかどうか、金額の算定に誤りがないかどうか等を調査し、補助金を交付すべきと認めたときは、予算の範囲内で、速やかに補助金の交付の決定を行うものとする。
2 市長は、前項の場合において、適正な交付を行うため必要があるときは、補助金の交付の申請に係る事項につき修正を加えて補助金の交付の決定をすることができる。
3 市長は、第1項の調査の結果、補助金を交付することが不適当であると認めたときは、速やかに補助金を交付しない旨の決定をするものとする。
4 補助金の交付の申請が到達してから当該申請に係る補助金の交付の決定又は補助金を交付しない旨の決定をするまでに通常要すべき標準的な期間は、1か月とする。ただし、申請書の訂正等に係る日数は除くものとする。
(補助金の交付の条件)
第45条 市長は、補助金の交付の決定をする場合において、法令及び第38条で定める補助の目的を達成するため必要があるときは、必要な条件を付するものとする。
(補助金の交付の除外要件)
第46条 市長は、補助事業者が次の各号のいずれかに該当する場合は、補助金を交付しない旨の決定を行うものとする。
(1)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員
(2)大阪市暴力団排除条例第2条第3号に規定する暴力団密接関係者
(3)暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号に規定する暴力団の利益になると認められる又はそのおそれがあると認められる場合
(決定の通知)
第47条 市長は、補助金の交付の決定をしたときは、速やかにその決定の内容及びこれに条件を付した場合にはその条件を第18号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付決定通知書(増(減)額の交付決定にあたっては第18号の2様式)により補助金の交付の申請をした者に通知するものとする。
2 市長は、補助金を交付しない旨の決定をしたときは、その旨を理由を付して第19号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金不交付決定通知書により補助金の交付の申請をした者に通知するものとする。
(計画変更)
第48条 補助対象事業者は、事業計画を変更しようとするときは、第20号様式による大阪市鉄道安全性向上事業計画変更承認申請書に補助対象経費明細書を添付して、市長に提出し、その承認を受けなければならない。ただし、次に定める軽微な変更にあっては、この限りではない。
(1)工事内容間の補助対象経費の配分された額を変更する場合で、変更を行う配分額のいずれか低い額の30%以内の流用増減の場合。
2 市長は、事業計画の変更の申請があったときは、その内容を第44条第1項に基づき審査のうえ、第21号様式による承認書又は不承認書により補助対象事業者に通知するものとする。
3 補助対象事業者は、第1項ただし書による軽微な変更を行ったときは、第22号様式による大阪市鉄道安全性向上事業計画変更届に、補助対象経費明細書を添付して市長に届け出なければならない。
(補助事業の中止又は廃止の承認申請)
第49条 補助対象事業者は、補助金の交付の決定後において、補助金の交付決定を受けた事業(以下この章において「補助事業」という。)を中止し、又は廃止しようとするときは、第23号様式による大阪市鉄道安全性向上事業中止(廃止)承認申請書を市長に提出して承認を受けなければならない。
(申請の取下げ)
第50条 補助金の交付の申請をした者は、第47条第1項の規定による通知を受領した場合において、当該通知に係る補助金の交付の決定の内容又はこれに付された条件に不服があるときは、当該通知があった日から起算して30日以内に、第24号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付申請取下書を市長に提出し、申請の取下げをすることができる。
2 前項の規定による申請の取下げがあったときは、当該申請に係る補助金の交付の決定は、なかったものとみなす。
(事情変更による決定の取消等)
第51条 市長は、補助金の交付の決定をした場合において、その後の事情の変更により特別の必要が生じたときは、補助金の交付の決定の全部若しくは一部を取り消し、又はその決定の内容若しくはこれに付した条件を変更することができる。ただし、補助事業のうちすでに経過した期間に係る部分についてはこの限りでない。
2 前項の規定による補助金の交付の決定の取消しにより特別に必要となった事務又は事業に対しては、次に掲げる経費に限り補助金を交付することができる。
(1)補助事業に係る機械器具及び仮設物の撤去その他の残務処理に要する経費
(2)補助事業を行うため締結した契約の解除により必要となった賠償金の支払いに要する経費
3 第43条から前条までの規定は、前項の規定による補助金の交付について準用する。
4 市長は、第1項の処分をしたときは、その旨を理由を付して、第25号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金事情変更による交付決定取消・変更通知書により補助対象事業者に通知するものとする。
5 補助対象事業者は、前項の規定による通知を受けたとき、取消し又は変更後の補助金の額が既に交付を受けた補助金の額を下回っているときは、通知を受けた日から20日以内に、既に支出した補助金の額を市長が交付する納付書により戻入しなければならない。
6 補助対象事業者が前項の規定により戻入する補助金の額は、第2項の規定による補助金の交付がある場合には、当該補助金の額と相殺することができる。
(補助事業の遂行)
第52条 補助対象事業者は、法令の定め並びに補助金の交付の決定の内容及びこれに付した条件その他法令に基づく市長の処分に従い、善良な管理者の注意をもって補助事業を行わなければならず、いやしくも補助金の他の用途への使用をしてはならない。
(状況報告)
第53条 補助対象事業者は、補助事業の実施状況について毎会計年度第2四半期終了後及び市長の要求があったときは速やかに、第26号様式による大阪市鉄道安全性向上事業実施状況報告書を市長に提出しなければならない。
2 補助対象事業者は、補助事業が補助事業年度内に完了しない見込みであるときは、補助事業実施状況報告書にその理由を付して速やかに市長に提出しなければならない。
(補助事業の遂行等の命令)
第54条 市長は、補助対象事業者が提出する報告等により、その者の補助事業が補助金の交付の決定の内容又はこれに付した条件に従って遂行されていないと認めるときは、その者に対し、これらに従って当該補助事業を遂行すべきことを命ずることができる。
2 市長は、補助対象事業者が前項の命令に違反したときは、その者に対し、当該補助事業の遂行の一時停止を命ずることができる。
(実績報告)
第55条 補助対象事業者は、補助事業が完了したとき又は補助事業の中止(廃止)の承認を受けたときは、補助事業完了の日から1か月を経過した日又は当年度の3月20日のいずれか早い日までに、第27号様式による大阪市鉄道安全性向上事業完了実績報告書に規則第14条各号に掲げる事項を記載し、市長に提出しなければならない。
2 前項の報告書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
(1)事業実績表
(2)充当財源一覧表
(補助金の額の確定等)
第56条 市長は、前条第1項に定める実績報告書の提出を受けたときは、報告書等の書類の審査及び領収書等根拠資料の現地調査等により、当該報告に係る補助事業の成果が補助金の交付の決定の内容及びこれに付した条件に適合するものであるかどうかを審査し、適合すると認めたときは、交付すべき補助金の額を確定し、第28号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金額確定通知書により補助対象事業者に通知するものとする。
(補助金の請求及び交付)
第57条 補助対象事業者は、前条の規定による通知を受けた場合、第29号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金請求書により、市長に請求するものとする。
2 市長は、前項の請求書の提出を受けた日から30日以内に当該請求に係る補助金を交付する。
(是正のための措置)
第58条 市長は、補助事業の完了又は廃止に係る補助事業の成果の報告を受けた場合において、その報告に係る補助事業の成果が補助金の交付の決定の内容及びこれに付した条件に適合しないと認めるときは、当該補助事業につき、これに適合させるための措置をとるべきことを当該補助対象事業者に対して命ずることができる。
2 第55条第1項の規定は、前項の規定による命令に従って行う補助事業について準用する。
(決定の取消し)
第59条 市長は、補助対象事業者が、補助金を他の用途へ使用し、その他補助事業に関して補助金の交付の決定の内容又はこれに付した条件その他法令等又はこれに基づく市長の処分に違反したときは、補助金の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。
2 前項の規定は、補助事業について交付すべき補助金の額の確定があった後においても適用があるものとする。
3 市長は、第1項の規定による取消しをしたときは、その旨を理由を付して第30号様式による大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付決定取消通知書により補助対象事業者に通知するものとする。
(補助金の返還)
第60条 市長は、補助金の交付の決定を取り消した場合において、補助事業の当該取消しにかかる部分に関し、すでに補助金が交付されているときは、期限を定めて、その返還を命ずるものとする。
2 市長は、補助対象事業者に交付すべき補助金の額を確定した場合において、すでにその額を超える補助金が交付されているときは、期限を定めて、その返還を命ずるものとする。
3 市長は、第1項の返還の命令に係る補助金の交付の決定の取消が前条第2項の規定によるものである場合において、やむを得ない事情があると認めるときは、補助対象事業者の申請により、返還の期限を延長し、又は返還の命令の全部若しくは一部を取り消すことができる。
(補助金の整理)
第61条 補助対象事業者は、補助事業に係る補助金について収入及び支出に関する帳簿を備え、他の経理と区分して補助金の使途を明らかにしておかなければならない。
2 補助対象事業者は、前項の帳簿とともに、その内容を証する書類を整理して、補助事業の完了の日の属する年度の終了後5年間保存しなければならない。
(取得財産等の整理)
第62条 補助対象事業者は、補助事業によって取得し、又は効用の増加した財産(以下この章において「取得財産等」という。)に関する特別の帳簿を備え、取得財産等を取得し、又は効用の増加した時期、所在場所、価格及び取得財産等に係る補助金等の取得財産等の状況が明らかになるように整理しなければならない。
(帳簿等の保存)
第63条 補助対象事業者は、次の各号に掲げる帳簿等を、平成22年国土交通省告示第505号に定める期間保存しなければならない。
(1)取得財産等の得喪に関する書類
(2)取得財産等の現状把握に必要な書類及び資料類
(取得財産等の管理等)
第64条 補助対象事業者は、取得財産等について、補助事業の完了後においても、善良な管理者の注意をもって管理し、補助金交付の目的に従って、その効率的運用を図らなければならない。
(取得財産等の処分の制限)
第65条 補助対象事業者は、取得財産等について、補助事業の完了後においても、平成22年国土交通省告示第505号に定める期間は、市長の承認を受けないで補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、担保に供し、取壊し又は廃棄してはならない。
(立入検査等)
第66条 市長は、補助金に係る予算の執行の適正を期すため、補助対象事業者に対して報告を求め、又は補助対象事業者の承諾を得た上で職員に補助対象事業者の事務所、事業所等に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは、関係者に質問させることができる。
(理由の開示)
第67条 市長は、補助金の交付の決定の取消し、補助事業の遂行若しくは一時停止の命令又は補助事業の是正のための措置の命令をするときは、当該補助対象事業者に対してその理由を示さなければならない。
第5章 共通事項
(その他)
第68条 この要綱の施行について必要な事項は、計画調整局長が定める。
付則
1 この要綱は、平成19年8月6日から施行し、平成19年度以降の予算により支出する補助金について適用する。
2 この要綱の施行の際現になされている補助金の交付の申請、決定等の行為は、これらの行為に相当する行為についてのこの規則の規定に基づいてなされたものとみなす。
3 この要綱の施行に伴い、大阪市地下駅火災対策施設整備事業費補助金交付要綱及び同実施細目並びに大阪市鉄道軌道近代化設備整備費補助金交付要綱及び同施行細則は廃止する。
付則(平成20年3月31日改正)
1 この要綱は、平成20年3月31日から施行する。
2 この要綱の施行の際現になされている補助金の交付の申請、決定等の行為は、これらの行為に相当する行為についてのこの規則の規定に基づいてなされたものとみなす。
付 則(平成21年3月13日改正)
1 この要綱は、平成21年4月1日から施行する。
2 この要綱の施行の際現になされている補助金の交付の申請、決定等の行為は、これらの行為に相当する行為についてのこの規則の規定に基づいてなされたものとみなす。
付 則(平成23年5月17日改正)
1 この要綱は、平成23年5月17日から施行する。
2 この要綱の施行の際現になされている補助金の交付の申請、決定等の行為は、これらの行為に相当する行為についてのこの規則の規定に基づいてなされたものとみなす。
付 則(平成25年7月22日改正)
1 この要綱は、平成25年7月22日から施行する。
2 この要綱の施行の際現になされている補助金の交付の申請、決定等の行為は、これらの行為に相当する行為についてのこの規則の規定に基づいてなされたものとみなす。
附 則(平成27年6月1日改正)
1 この要綱は、平成27年6月1日から施行する。
2 この要綱の施行の際現になされている補助金の交付の申請、決定等の行為は、これらの行為に相当する行為についてのこの要綱の規定に基づいてなされたものとみなす。
附則(令和3年4月1日改正)
1 この要綱は、令和3年4月1日から施行する。
2 この要綱の施行の際現に存するこの要綱による改正前の大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付要綱第1号様式、第1号の2様式、第3号の2様式、第5号様式、第7号様式から第9号様式までの規定、第11号様式、第12号様式、第12号の2様式、第14号様式、第16号様式から第18号の2様式までの規定、第20号様式、第22号様式から第24号様式までの規定、第26号様式、第27号様式、第29号様式及び第31号様式による用紙は、この要綱による改正後の大阪市鉄道安全性向上事業費補助金交付要綱の規定にかかわらず、当分の間なおこれを使用することができる。
附則(令和3年11月1日改正)
1 この要綱は、令和3年11月1日から施行する。
第1号様式から第31号様式
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