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大阪市都市整備局工事監督要領

2023年6月30日

ページ番号:466506

大阪市都市整備局工事監督要領

 

まえがき

近年、工事監督業務に必要とされる基礎知識は、建築生産技術の専門化・高度化・多様化に伴い増大の一途をたどっている。工事を円滑に進めるためには、「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」(以下「適正化法」という。)や「公共工事の品質確保の促進に関する法律」(以下「品確法」という。)の施行に伴う事務及び社会・経済・環境問題への対応等が求められている。

本要領は、地方自治法、同施行令及び大阪市契約規則等に基づき、大阪市都市整備局が実施する工事の監督業務の適正で効率的な運用を図るために、「工事監督の事務基準」を定めるとともに、工事監督を行う上で必要となる事項を「工事監督業務の指針」として、公共建築工事標準仕様書(国土交通省監修)、公共住宅建設工事共通仕様書(公共住宅事業者等連絡協議会編集)(以下「標仕等」という。)を補完する形でまとめたものである。


1編 工事監督の事務基準

 

1章   監督業務

1節 工事監督

(1)  監督

監督職員等は、請負契約の適正な履行を確保するため必要な監督をしなければならない。

(2)  監督を担当する職員の指定

局長等は、担当課長又はこれに準ずる者の中から、工事の請負契約の適正な履行を確保するための必要な監督を担当する職員を指定する。

(3)  監督の体制

監督は、大阪市契約規則第43条第1項の規定による工事を監督する職員である担当課長の指揮監督のもと、事務分掌規則及び担当課の事務分掌に基づき行う。

(4)  監督の方法

監督を担当する職員は、立会い及び指示によるほか、必要に応じて工程の管理、履行途中における使用材料の試験その他の方法により監督を行う。

2節 監督職員

(1)  監督職員等

1.監督職員等とは、契約規則第43条第1項の規定による監督を担当する職員及び当該監督を補助する職員(補助監督職員、担当職員)をいう。

2.各現場を担当する補助監督職員、担当職員は、担当課長が任命する。

(2)  監督職員等の一般的業務

1.工事が設計図書のとおりに実施されていることの確認

2.工事に関する指導監督

3.工事に関する事務処理

 

2章 工事監理業務委託

1節 工事監理業務の委託

(1)  監督業務の一部を「工事監理業務委託」として本市職員以外の者(以下「管理技術者」という。)に委託することをいう。

2節 管理技術者の業務

(1)  管理技術者は専門知識と指導力を十分発揮し、工事監理業務委託契約書に基づき、工事監理業務委託共通仕様書等に従い、監理を行う。

(2)  管理技術者は設計図書の内容をよく理解して受注者の施工する部分について設計図書との照合及び確認を行い、必要に応じて指摘等を行うとともに、監督職員等との間で連絡・協議・報告を適切に処理することにより、円滑かつ適正な施工の推進に努めなければならない。

(3)  工事監理業務の分担は、工事監理業務委託共通仕様書による。

(4)  工事監理業務委託関係提出書類は「表1」による。

3節 工事監理業務委託の履行確認

(1) 監督職員等は管理技術者が工事監理業務委託契約書等に基づき適正に業務委託を履行しているかを確認する。

(2) 履行確認の検査は「都市整備局工事監理業務委託検査要領(建築・設備)」により実施する。

 

2編 工事監督業務の指針

 

1章 一般共通事項

1節    一般事項

(1)工事実績情報の登録の確認

・  工事請負契約金額が500万円以上の場合、受注者は工事実績情報を(一財)日本建設情報総合センター(JACIC)に登録する。登録は受注時、変更時、完成時に行う。(「標仕等」に登録期間の明記がある。)

・  登録前に、受注者から提出される「通知書・登録のための確認のお願い」の内容を確認し、必要事項の記入、確認印(専用印)の押印をし、受注者へ返却する。この時点までに技術者等の専任性をCORINS検索システムにより確認しておく。

・  JACICからのメールにて登録されたことを確認する。また、受注者から登録内容確認書の写しを受領し、内容に間違いが無いか確認する。

(2)書類の書式等

・  書類の大きさはA4版を基本とし、様式等は「工事請負契約に関する提出書類一覧表」及び「工事監理業務委託に関する提出書類一覧表」による。

・  打合せ等の記録は、監督職員等、管理技術者、現場代理人の関係者が内容を確認のうえ作成する。

・  検査に伴う試験をした場合は試験結果報告書を提出させる。

・  建設業退職金共済掛金収納書等の提出書類については、契約金額が建築工事3,000万円以上、設備工事2,000万円以上の工事請負の場合は定められた様式により提出させる。また、建設業退職金共済制度に加入した場合は、工事現場事務所等の見やすい場所に、その適用現場である旨の標識(シール)を掲示する。

(3)設計図書の取扱い

・  設計図書は現場事務所に備え付ける。

・  現場で扱う施工図等は、工事着手時に覚書を受注者と取り交したのち、受注者から必要に応じて製本の上、提出させる。受領時には受領印を押印して返却する。

・  異議の申し立ては受領後1週間以内なので、注意すること。

(4)発生材の処理等

・「標仕等」及び「大阪市建設リサイクルガイドライン」により処理を行う。

(5)施工管理

・  適正化法及び品確法に基づき適正な施工の確保を徹底するため、受注者の工事施工体制を「工事現場施工体制等チェック様式(都市整備局版)」により確認する。また、施工体制台帳の確認については、「施工体制台帳等活用マニュアル(国土交通省)」を参考にすること。

・  工事現場における安全管理指導を徹底するため、安全パトロール点検表に基づき現場代理人に対する指導を行う。

(6)事故等への対応

・  事故が発生した場合、「都市整備局請負工事事故発生に係る事務処理要領」(庁内ポータルの都市整備局共有ライブラリに掲載)により速やかに処理する。

2節    工事監理の留意点

    監督職員等は、工事を円滑かつ適正に履行するために、「標仕等」によるほか以下の内容に留意して工事監理を行う。

(1)工事着手の準備

1.工事請負契約書及び設計図書の内容を把握する。

2.必要に応じて官公署その他関係機関との協議及び調整を円滑に行う。

3.工事着手に伴う道路標識の確認及び工事監理業務委託共通仕様書の別表に記載のある必要な提出書類の確認を行う。

4.請負工事契約後、現場代理人が決まれば速やかに主管局、設計担当者、設備担当者、建築工事担当者、管理技術者、受注者、その他の関係者による工事着手に向けての打合せを行う。

5.工事説明会開催については、主管局並びに関係担当者等と協議の上で決定する。

6.振動等で工事現場周辺に影響が生じると判断される場合は、近隣家屋調査等の検討を行う。

(2)工事状況の確認

1.受注者からの実施工程表及び工事履行報告書に基づき、実施工程を把握し、必要に応じて工事促進の指示を行う。

2.設計条件に変更が生じた場合は、その内容を確認し検討の上、必要により設計図面の変更内容を設計担当者へ書面にて報告し、変更指示書を受領する。

3.配置技術者の専任性、施工体制台帳、施工体系図等、施工体制について確認する。問題があれば必要に応じて適切な指導、処理を行う。

4.必要に応じて工事材料の検査、工事施工の立会い、工事途中における検査を行い、適正な施工状況を確認する。

5.工事に関する住民等からの苦情や要望等に対し、適切な処置を行う。

6.事故等が発生した時は速やかに状況を調査し、事故発生報告等を受注者に作成させ、関係先に報告する。

(3)検査及び支払い

1.受注者が各種の検査を受けようとする場合は、受注者が自主検査し、手直し完了を確認した上で報告するよう受注者を指導する。

2.受注者から工事(中間)前払金支払い申請で「認定請求書」の書類を受領した時は、契約登録通知書(又は契約書の写し)及び債務負担行為の特約条項等で支払いの可否を確認した上で「認定調書」を交付し、受注者に保証事業会社と保証契約を締結させ「保証書」を提出させる。「保証書」の受領後に支払い手続きを行う。

3.受注者から部分払の請求があった時は、監督職員等は出来高査定簿の出来形状況を確認し出来形認定率を精査するとともに、「工事請負契約に関する提出書類一覧表」に基づき建設工事保険等加入届出書を添付させたうえで支払い手続きを行う。

4.請負工事の契約の適正な履行確認のための完成検査及び部分払検査等の検査は、「大阪市都市整備局工事検査要領」により検査依頼等の手続きをして行う。

5.官公署(消防局等)の検査等に立会いし、その結果の内容について必要に応じて受注者と協議を行う。

(4)施設引渡し

・  工事完成後に、主管局並びに関係担当者等に工事に係る使用機器等の使用方法について十分説明した上で引渡しを行う。

(5)工事成績の評定

・  工事完成検査後に、「請負工事成績評定要領」に基づき工事成績の評定を行う。

(6)工事完成検査結果通知

・ 工事完成検査後に「完成検査結果通知書(一部完成の場合は、「一部完成結果通知書」)」(成績評定通知を含む。)を受注者に交付する。(監督職員等は、通知書と引き換えに請求書を受領する。)

(7)部分払検査結果通知

・ 部分払検査後に、「出来形部分等確認検査結果通知書」を受注者に交付する。(監督職員等は、通知書と引き換えに請求書を受領する。)

3節    保存書類

(1)監督職員等は工事完成後、提出書類を保存する。


2章 工事中間出来高査定の取り扱いについて

 工事中間出来高査定は、次のとおり取り扱うものとする。

 なお、現場進捗状況に応じて適宜対応するものとする。

(a)   都市整備局関係請負工事 工事中間出来高査定基準

(1)共通事項

1. 出来高査定簿は業者内訳明細書により作成する。

2.出来形部分に係る出来高算定根拠の資料を作成する。

 ・出来形部分の内、査定範囲を図示した図面

 ・出来形数量の算定資料等

3.出来形部分の認定は、部分払検査において認定された部分とする。

4.出来高金額は、当該出来形部分の出来高等に単価・数量を乗じて算定する。

5.出来高査定簿に計上する出来高率(%)は、各項目の出来形率に出来形認定率を乗じて算定し、小数第2位を四捨五入する。

6.一式計上された項目については、出来形認定部分について本市内訳明細書により算定した出来形率とする。

(2)出来高査定の算定例

     (例)タイル工事

   120平方メートルのうち45平方メートルが完了検査済み、出来形認定率を90%と した場合

         出来形率   45平方メートル/120平方メートル=37.5%

         出来形認定率 90%

         出来高率   =出来形率×出来形認定率

                =37.5%×90%=33.75% →33.8%となる

(3)その他

契約時における受注者内訳明細書の作成にあたっては、本市内訳明細書と照らし合わせ、数量等の不整合がないように精査する。

 

 

     附則

    この要領は、平成15年4月1日から施行する。

     附則

    この要領は、平成19年4月1日から施行する。

     附則

    この要領は、平成23年4月1日から施行する。

     附則

    この要領は、平成25年8月1日から施行する。

     附則

    この要領は、平成27年6月1日から施行する。

     附則

    この要領は、平成31年4月1日から施行する。

     附則

    この要領は、令和5年3月1日から施行する。

     附則

    この要領は、令和5年6月1日から施行する。

     

 

 

大阪市都市整備局工事監督要領

 令和5年3月16日の大阪市暴力団排除措置要綱改正に伴い、「誓約書【下請負人等用】」にかかる改訂をしております。令和5年6月1日以降に公告する案件については、次の提出書類一覧をご使用ください。

 大阪市電子調達システム「入札・契約制度に関するお知らせ」もご確認ください。

   「大阪市契約関係暴力団排除措置要綱の一部改正に伴い、誓約書の提出に関する取扱いが変わります。」 <R5.3.30>

1 本文、表1  (令和5年6月1日以降に公告する案件)

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