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第1.基本的考え方

2019年2月2日

ページ番号:7263

1.基本的考え方

 大阪市では、障害者基本法にうたわれている「個人の尊厳の尊重」「社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会の保障」の実現をめざして「障害者支援に関する大阪市新長期計画」(平成6年3月策定)を策定し、障害のある人とない人がともに生活し活動する社会をめざす「ノーマライゼーション」の実現を図り、障害者を含むすべての市民が生活主体者として社会参加し、社会に貢献できるよう施策を総合的にすすめるため、障害者施策推進本部を設置し、関係部局との連携のもと施策を推進してきた。
 この間、国では、社会福祉制度について抜本的に見直し、社会福祉の目的を「限られた者の保護・救済」から「社会連帯の考え方に立った支援を行い、個人が人としての尊厳をもって、家庭や地域のなかで、障害の有無や年齢に関わらず、その人らしい安心のある生活が送れるよう自立を支援すること」と規定し、「サービスの利用者と提供者の対等な関係」「利用者本位の考え方に立った地域での総合的な支援」などを基本的方向とし、平成12年に関係法令の改正が行われたところである。
 また、国連を中心とした「障害をもつ人びとの機会均等化に関する基準規則」(1993年)やWHOによる国際生活機能分類(ICF)(2001年)により、病気や疾病の帰結である人のマイナス部分を「障害」として表現してきた古い定義を改め、「障害者」という属性にではなく、「人」としてのアイデンティティーを強調する方向性が一段と明確になっていることへの認識が求められている。2002年10月に大阪で開催された「アジア太平洋障害者の十年」最終年記念フォーラムでは、「障害者の権利実現へのパートナーシップに関する大阪宣言」が採択され、引き続き滋賀県で開催された最終年ハイレベル政府間会合において、「びわこミレニアム・フレームワーク」として「すべての人のための障壁のないかつ権利に基づく社会」(An Inclusive,Barrier-free and Rights-based Society)をめざした行動課題の合意を見たが、「障害者の権利実現」に向けた新たな時代が到来しつつあるという認識に立つものである。
 一方、人権全体に対する取り組みとしては、1994年12月の国連総会において、1995年から2004年までの10年間を「人権教育のための国連10 年」とすることが決議され、本市においても平成9年(1997年)に「大阪市人権教育のための国連10年行動計画」を策定し、平成12年に施行された「人権教育及び啓発の推進に関する法律」の趣旨をふまえ、平成13年に「大阪市人権教育のための国連10年後期重点計画」を策定した。
 また、一人一人の人権が尊重され、すべての人が自己実現をめざして、いきがいのある人生を創造できる自由・平等で公正な社会を実現していくため、平成 12年に制定した「大阪市人権尊重の社会づくり条例」に基づいて人権行政を推進しているが、依然として障害者に対する差別や権利侵害の実態がある。また、権利侵害とはいえないまでも、日常生活における些細な事象の積み重ねのなかで、自分の思いや考えを表明する力が奪われてしまうこともある。障害者を個人として尊重し、「完全参加と平等」を実現するためにより一層取り組んでいく必要がある。
 大阪市では、「個人の全人的復権」「包括的リハビリテーションの推進」「地域での自立生活」をめざしたこれまでの施策の成果、上述した社会福祉基礎構造改革の理念及び国際的な動向をふまえ、障害者が持てる力を発揮し地域社会の一員として自立した生活ができる大阪市をめざし、次の3点を基本方針として、障害者支援計画を策定する。
 
 (1)個人としての尊重 

 (2)権利実現に向けた条件整備 

 (3)地域での自立生活の推進           
 
(1)個人としての尊重      

 すべての人は、人間としての尊厳を持つかけがえのない存在である。このことは、障害のある人もない人も個人として尊重されることを意味しており、自らが主体者として生き方や生活のあり方を選択し、決定していくという姿勢を尊重することである。
 また、障害者自身が「保護の対象」ではなく、意思決定や自己主張をする機会を受けてエンパワメントし、生きる力を発揮できるようさまざまな支援策を推進する。            
 
(2)権利実現に向けた条件整備      

 障害のある個々人が、参政権など市民として保障されている権利が当たり前に行使できるよう、また、同年齢の市民と同様にライフスタイルや「暮らし」が保障されて主体的な生活を送ることができるよう、移動や社会的施設の利用を阻む物理的障壁、欠格条項などの制度的障壁、コミュニケーションや情報の受発信を阻む文化・情報面での障壁、障害者に対する偏見などの心理的障壁を取り除き、障害者が自己の選択によって社会参加し、自己実現を図ることのできる権利実現に向けた社会基盤づくりをめざす。
 特に、入所施設については、地域での自立生活への移行の促進という観点に立って、サービスの再構築を図る。精神障害者については、いわゆる社会的入院を解消するため、保健・医療・福祉施策を総合的に推進する。
 また、重度・重複障害や強度行動障害のある人、高次脳機能障害など障害者施策の対象になっていない人、支援のとぎれによって在宅生活を余儀なくされている人などの地域生活の確立に向けて、その家庭をも含めた介護(介助)や専門的な支援システムを拡充するとともに、重症心身障害児(者)に関する施策については、医療重視の視点から本人の「暮らし」を見据えた保健・医療・福祉が連携した支援システムを構築する。            
 
(3)地域での自立生活の推進      

 障害者が生活主体者として地域の社会資源を活用し、自らの意志に基づいて自らのライフスタイルを確立していくことが「自立生活」の理念である。自立生活を推進するためには、障害者本人の主体性の確立、住まいの確保、個別のニーズに対応できる介護支援サービスの充実、社会活動や日中活動の場の確保など必要な施策の充実に努めるとともに、次のライフステージへの移行に際して、それぞれの社会資源が連続して機能する「とぎれない支援」を念頭に置いて、ケアマネジメントの手法の活用等により自立生活の支援を行う。
 あわせて、障害者を支援する者のみならず、すべての市民が障害及び障害者に対する正しい認識と理解を深め、共に生きる社会の構築をめざす。
 

2.計画の性格と期間

 この計画は、障害者基本法第7条の2に基づく市町村障害者計画であり、障害当事者の意向や社会情勢をふまえ、大阪市における障害者に関わる施策の基本的方向性を示す総合的な計画である。
 本計画の実施にあたっては、大阪市の基本計画である「大阪市総合計画21」との整合性や、「大阪市児童育成計画」「大阪市高齢者保健福祉計画」及び今後策定される予定の「大阪市地域福祉計画」との連携を図り、具体化していく。
 この計画の期間は、平成15年度から平成24年度までの10か年とする。
 

3.計画の内容

 この計画は、「推進基盤」及び「権利擁護と当事者活動支援」「啓発・広報」「生活支援」「生活環境」「就業支援」「教育・保育」「保健・医療」の7つの分野における現状と課題を整理し、基本的な施策の方向性を示している。
 

4.計画の推進及び評価

 障害者施策を全庁的に取り組むため設置された「大阪市障害者施策推進本部」のもと、定期的に進捗状況を把握する。推進本部内に「大阪市障害者施策推進本部プロジェクトチーム」を設置し、施策にかかる研究・検討及び施策の実施にあたっての関係部局間の連携・調整を行う。
 また、この計画を効果的に推進するため、数値目標を盛り込んだ重点施策実施計画を策定するとともに、障害当事者、障害者支援に従事する者、学識経験者及び関係行政機関の職員で構成する「大阪市障害者施策推進協議会」において進捗状況を継続的に点検し、ケアマネジメントをふまえた障害者のニーズ、新しい法制度や社会経済状況の変化等をふまえて、重点施策実施計画の改定に合わせて計画を見直す。    

 
 

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