ページの先頭です

4.生活支援

2019年2月2日

ページ番号:7310

(1) 現状と課題

 障害者の地域での生活を支えるためホームヘルパー派遣事業、さらに障害者の社会参加を支援する観点から全身性障害者介護人派遣事業、ガイドヘルパー派遣事業を実施しているほか、デイサービス事業、ショートステイ事業を実施している。また、グループホームヘの運営強化費などの助成や体験入居など、在宅福祉に重点をおいた施策の推進に努めている。今後、障害者支援の基本的方向として、地域生活支援の理念に立った施策をすすめていくために、地域生活支援サービスの質的・量的充実、地域生活への移行を支援する仕組み、自立生活の観点からの施設サービスの再構築が必要である。特に、精神障害者については、地域での生活を支援するソフト面・ハード面の充実とともに、それらの機能的な連携によって、いわゆる社会的入院を解消することが課題となっている。
 また、身近なところで相談でき、社会資源を有効に活用できるよう、障害児(者)地域療育等支援事業や市町村障害者生活支援事業を展開するとともに、精神障害者地域生活支援センターの整備に努めている。さらに、障害者の意向をふまえて、複数のサービスを総合的・一体的に提供できるよう支援する人材を養成するため、障害者ケアマネジメント講座を開始した。今後は、地域の社会資源との連携など、その推進体制の整備が必要である。
 入所施設については、これまで「親亡きあと生涯を過ごす場」ととらえられることが多かったが、これからは、地域での自立生活への移行、自立生活を支える社会資源としての役割を中心に据えていかなければならない。と同時に、現に入所している障害者の権利を擁護する観点からの取り組みも必要である。
 障害者施設の建設に際しては、地元住民からの強い反対がある等のいわゆる施設コンフリクトの問題があり、障害者に対する偏見や誤解が施設の整備等にあたって大きな阻害要因となっている。精神障害者の退院促進の観点からも、地域での自立生活に必要なサービスを提供する拠点の確保が必要である。
 なお、平成15年度から、身体障害者・知的障害者の主な福祉サービスについて、契約によりサービスを利用する「支援費制度」に移行するが、利用者本位の制度として運用していくためには、十分な数の事業者・施設の確保、サービスの質の確保、及び情報提供が重要であり、さまざまな取り組みや工夫が求められる。あわせて、野宿生活を余儀なくされている障害者についても、障害者施策が活用できるよう、関係機関の連携により支援できるしくみづくりが必要である。また、外国籍住民の障害者が、サービスを適切に利用できるよう、関係機関との連携により、施策への取り組みをすすめていかなければならない。
 IT(情報通信技術)の普及にともない、障害者のコミュニケーションの方法として、パソコンや携帯電話が活用され、社会参加の促進に役立っている一方、一般の機器・ソフトウェアでは利用できないなど、ITを利用するうえでのバリアが存在する。本市では、平成13年度から障害者情報バリアフリー化支援事業として、重度障害者を対象に周辺機器やソフト等購入費用の補助を行っている。平成13・14年度には、障害者を対象としたIT講習会を開催したが、障害者が情報収集・コミュニケーション手段として障害のない者と同様にITを活用できるよう、継続的な取り組みが必要である。
 障害者のスポーツ・文化活動の拠点として、長居及び舞洲に障害者スポーツセンターを設置し、障害者の健康や体力の増進、二次機能障害の予防に努め、障害者スポーツ大会やスポーツ講習会の実施により、障害者のスポーツの振興を図ってきた。スポーツ・文化活動は、心身の健康の保持だけでなく、生活に張りと潤いをもたらすものであり、これに参加する機会の保障について十分留意し、スポーツ・文化活動に親しむ障害者の裾野をより一層広げるための方策が求められる。
 
課題
 1)相談、情報提供体制の充実 

 2)在宅支援サービスの充実

 3)地域生活の支援

 4)福祉用具の供給と研究開発

 5)施設サービスの再構築

 6)長期入院患者等の地域生活への移行の促進

 7)コミュニケーション・情報収集等に関する施策の充実

 8)スポーツ・文化活動の振興
 

(2) 施策の方向性

1)相談、情報提供体制の充実    

ア.相談支援体制の充実     
 健康福祉サービス課、保健センターをはじめ児童相談所、心身障害者リハビリテーションセンター、こころの健康センター、障害者会館の相談機能の充実を図るとともに、それぞれの特性を活かしながら、関係機関相互の連携を深め、相談支援体制の充実を図る。
 健康福祉サービス課においては、支援費制度にかかるサービス利用が円滑に行われるよう、必要に応じて、事業者・施設のあっせん、調整、要請を行い、また、連絡調整会議を設置するなど体制整備に努める。    
 
イ.市町村障害者生活支援事業等の充実     
 障害者の地域での生活を支援し、自立と社会参加を促進するための相談や支援を行う市町村障害者生活支援事業、障害児(者)地域療育等支援事業及び精神障害者地域生活支援センターについては、健康福祉サービス課、保健センター等との連携をとりながら、より一層機能の充実に努める。    
 
ウ.ケアマネジメントを活用した相談・支援の推進     
 障害者の相談・支援に従事する者に対して、障害者本人の意思決定を援助し、障害者のニーズに合ったサービスが提供されるよう、ケアマネジメント従事者研修や習熟研修を行って資質の向上を図り、地域において障害者を支援する体制を充実させる。
 特に、身体障害者・知的障害者については支援費制度が導入されることから、支給申請から事業者・施設との契約にいたるまで、当事者の選択に資するようきめ細やかな相談・情報提供に努める。
 また、ケアマネジメント体制を整備し、相談支援の過程で得られるニーズの充足状況やサービスの提供実態等の情報収集に努め、必要な社会資源の開発や改善に取り組む。    
 
エ.当事者・家族による相談の充実     
 障害当事者またはその家族が地域において障害者の相談に応じ、必要な指導、助言等を行う身体障害者相談員及び知的障害者相談員の研修を充実し、活動の活性化を図る。また、自立生活支援センターなどにおいて実施している、障害当事者が相談に応じるピアカウンセリングは、エンパワメントの観点から障害者の自立をすすめるうえで有効な手法であり、ピアカウンセラーの養成・資質の向上に努め、今後とも充実を図るとともに、当事者団体・家族会等の活動を支援する。    
 
オ.家族に対する相談支援体制の充実     
 障害者の支援に携わる関係機関が連携を図り、家族に対し障害者の成長過程を通じ一貫した支援を行い、施策の活用をすすめるとともに、障害者の自立あるいは生活のあり方について情報を提供し、家族を支えられるよう相談支援体制の充実に努める。         

 
2)在宅支援サービスの充実    

ア.介護支援施策の充実     
 重度の障害者が地域でひとりで生活でき、障害者固有のニーズに対応でき、必要なときに必要な介護サービスを利用できるよう、日常生活上の介護、家事や外出の援助などを行う介護支援サービス(身体介護、家事援助、移動介護、日常生活支援)の充実を図る。質の高いサービスが提供されるよう、人材の養成と確保、安定した供給のための事業者の確保、事業者に対する監査・指導など体制整備に努める。
 平成14年度に開始された精神障害者を対象としたホームヘルパー派遣事業については、今後、普及・充実を図る。また、難病患者を対象としたホームヘルパー派遣事業については、病状や障害が多岐であり専門的知識が要求されるため、難病患者等ホームヘルパー養成研修を充実するとともに、制度の周知にも努め、利用の促進を図る。    
 
イ.ショートステイ事業の充実     
 在宅の障害者が一時的に家庭での生活が困難になった場合や、日常的に介護を担っている同居の家族を支えるため、施設等の機能を活用して行うショートステイ事業の基盤整備に努める。
 また、レスパイトケアサービスの取り組みについて、研究に努める。    
 
ウ.デイサービス事業の充実     
 在宅の障害者の自立と社会参加を促進するため、通所による生活の支援、日中活動の場、介護負担の軽減等の役割を担うデイサービス事業の基盤整備に努める。    
 
エ.重度・重複障害者等への支援     
 重症心身障害児(者)に対する施策の充実に努めるとともに、盲ろうなどの重度・重複障害、高次脳機能障害、強度行動障害のある人などへの支援のあり方について研究をすすめる。また、自閉症の特性をふまえた支援のあり方について検討するとともに、地域生活支援体制の充実に努める。         

 
3)地域生活の支援    

ア.社会参加の促進     
 障害者の社会参加を促進するため、手話通訳者派遣事業や盲ろう者ガイドコミュニケーター派遣事業などコミュニケーション支援に関する事業、身体障害者補助犬の育成など移動支援に関する事業、社会復帰相談指導事業(グループワーク)や社会適応訓練事業等、各種事業の拡充を図る。    
 
イ.通所施設等の充実     
 身体障害者福祉法、知的障害者福祉法及び精神保健福祉法等に基づく各種の通所施設の整備にあたっては、適正配置を考慮して進めるとともに、個々の利用者の支援計画に基づいてニーズに合ったサービスの提供に努め、施設機能の地域への還元を推進する。
 知的障害者通勤寮については、就労している知的障害者の対人関係の調整、余暇の活用、健康管理等、自立生活に必要な支援を行うことにより、知的障害者が円滑に社会生活を送れるよう充実に努める。    
 
ウ.障害者会館における事業の充実     
 障害者会館については、同和地区障害者の福祉施策の一環として設置されたが、周辺地域も含め、障害者の自立と社会参加を支援し、すべての障害者に対応する地域における障害者の生活・自立支援の拠点として、デイサービス事業をはじめリハビリテーションや総合相談、啓発、権利擁護など障害者の人権問題の解決に資する各種事業の充実を図る。    
 
エ.グループホーム等ヘの支援     
 地域において自立生活をすすめるうえで多様な居住の場が必要であるが、グループホームや福祉ホームは、そのひとつとして重要な社会資源であり、障害者が若い頃から自立をめざす場、入所施設からの地域移行及び退院促進のための施策として重要であり、一層整備をすすめる。あわせて、市営住宅の活用を図るなど整備に努める。
 また、支援体制の充実や個室化などグループホームの質の向上が図れるよう施策の充実を図る。    
 
オ.障害者福祉作業センター、精神障害者小規模作業所への支援     
 障害者福祉作業センターや精神障害者小規模作業所は、さまざまな活動を通じ、障害者の地域の拠点として重要な役割を果たすとともに、障害者の社会参加や地域での支え合いの場として機能しており、さらに障害者の居宅生活支援の社会資源としての役割も期待されることから、今後の方向性について研究し、内容の充実を図るための支援に努める。
 また、運営の安定化や法的に位置付けられることによる社会的信用の向上が期待されることから、小規模通所授産施設への移行に向けた支援をすすめるとともに、その内容の充実に努める。    
 
カ.所得保障の充実     
 障害者の自立生活のためには、生活の基盤となる所得を保障していくことが前提となるので、年金制度をはじめとした所得保障制度の充実及び無年金者への対応を強く国に要望する。         

 
4)福祉用具の供給と研究開発    

ア.福祉用具供給体制の整備     
 障害者の日常生活がより円滑に行われるよう、また、介護者の負担の軽減を図れるよう支援するため、身近な場所での展示や情報の提供等を通じて福祉用具の普及・活用の促進に努めるとともに、供給体制の整備を図る。    
 
イ.福祉用具の研究開発     
 多様化する障害者のニーズに応じた福祉用具が提供できるよう情報収集を図るとともに、個々の障害状況や生活実態に対応できる福祉用具の研究開発をすすめる。    
 
ウ.福祉用具給付事業の充実     
 個々の障害者が必要とし、障害状況や生活実態に適した福祉用具が入手しやすくなるよう、身近な場所でのわかりやすい情報提供や人的資源の確保など、補装具や日常生活用具給付事業等の充実を図る。    
 
エ.住宅改造に関する相談事業の充実     
 障害者の住環境を改善し、快適で安全な生活が確保できるよう、体験設備を備えた施設での住宅の改造についての具体的な相談の実施及び改造費助成事業の充実を図る。         

 
5)
施設サービスの再構築    

ア.入所施設     
 身体障害者更生援護施設、知的障害者援護施設、精神障害者社会復帰施設等のうち、入所施設については、入所者の意思を最大限尊重し、必要とする支援が適切に提供されるよう努めるとともに、地域生活への移行促進を図る。また、苦情解決や財産管理をはじめ入所者の権利を擁護する体制を整備し、人権を尊重した運営方針のもとにサービスを提供する。
 また、入所者の生活の質の向上を図るため、小規模化、個室化の推進に取り組む。
 施設整備にあたっては、地域での自立生活に向けた支援を行うという基本理念にたち、障害当事者の意向を十分把握するなど、その必要性を慎重に検討する。    
 
イ.施設機能の充実     
 施設機能を活用したデイサービス事業、ショートステイ事業の実施やボランティアの受け入れなど、地域に開かれたサービスの展開を図る。    
 
ウ.地域生活への移行の推進     
 障害者本人の意思を尊重した地域生活への移行事業の促進や、個々人の支援プログラムの策定など施設における取り組みを推進する。         

 
6)長期入院患者等の地域生活への移行の促進    

 入所や入院をしている精神障害者の地域生活への移行を促進する。
 特に、入院が長期化している精神障害者の地域生活への移行を支援するため、精神障害者地域生活支援センターなどの社会資源の充実を図るとともに、それらと医療機関との連携や協力体制を整備し、退院を促進するための事業及び退院後の生活の安定を図るための医療・生活を含めた支援体制の整備をすすめる。         

 
7)コミュニケーション・情報収集等に関する施策の充実    

ア.多様な情報提供     
 障害者が利用できる施策についての情報や日常生活を改善するための情報をはじめ、社会参加や権利行使に必要な多様な情報を総合的に、かつ障害者や家族等にわかりやすく活用しやすい形で提供する。
 また、情報の獲得が困難な知的障害者や視覚障害者及び聴覚障害者について、ITなどの活用も含めそれぞれに適した情報提供の方策を研究し、それぞれの障害に応じた形で情報提供できるように努める。    
 
イ.コミュニケーション・情報収集に関する支援の充実     
 コミュニケーション・情報の収集の保障は社会生活を営むうえで、また、権利実現の観点からも重要である。
 コミュニケーション・情報の収集に関して、障害の状況に応じた支援ができるよう、点字・対面朗読・録音図書・手話・要約筆記などの普及や市民の理解の促進に努め、各分野で行われている講習会を支援し、人材の養成・確保に努めるとともに、手話通訳者・要約筆記者・ガイドコミュニケーターの派遣事業の充実を図る。
 また、知的障害、失語症、構音障害などによりコミュニケーションが困難な人については、その特性への理解を深めるなど支援に努める。
 本市職員に対しても、手話・点字に関する研修を充実し、コミュニケーションの円滑化をめざす。    
  
ウ.情報バリアフリーの推進     
 障害者が情報通信機器を利用しうる環境や利用技術を習得する機会の制約からあらたな情報格差(デジタル・ディバイド)が生じることのないよう、また、IT の活用により障害者の社会参加がより一層促進されるよう、機器やソフトウェアに関する情報の提供や障害者情報バリアフリー化支援事業等の推進に努める。         

 
8)スポーツ・文化活動の振興    

ア.スポーツ・文化活動への参加の促進     
 障害者が地域でスポーツ・文化活動に参加できる機会を確保するため、地域のスポーツセンターやプールなどのスポーツ施設について障害者が利用しやすいように整備に努めるとともに、利用の促進を図る。また、市立の各種ホール・施設についても障害者に配慮した整備をすすめるとともに、民間施設についても協力を得て同様の整備をすすめ、障害者の文化活動への参加の促進を図る。    
 
イ.スポーツ・文化活動の振興     
 長居と舞洲に設置しているスポーツセンターにおいては、障害者が気軽にスポーツに取り組めるよう、各種の教室を開催するとともに、地域のスポーツセンターやプールなどでの障害者のスポーツ活動の普及を図る。また、障害者に対して適切にスポーツの指導ができる指導員の養成やボランティアを育成するとともに、障害者のスポーツ技術の向上を図るため、競技団体の育成を図り、各種スポーツ大会の開催や選手の派遣を行う。
 また、国際的なスポーツ大会の開催を通じて、障害者の国際交流をすすめるほか、障害者のスポーツに対する関心を高め、スポーツの振興を図る。
 障害者の地域における文化活動を支援し、障害者の生活を豊かにするとともに、芸術・文化活動の振興を図る。      

 
 

戻る
 

似たページを探す

探している情報が見つからない

このページの作成者・問合せ先

大阪市 福祉局障がい者施策部障がい福祉課企画グループ

住所:〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所6階)

電話:06-6208-8071

ファックス:06-6202-6962

メール送信フォーム