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6.就業支援

2019年2月2日

ページ番号:7323

(1) 現状と課題

 本市では、ノーマライゼーションの理念から、働く意思のある障害者を支援するための職業リハビリテーションと就業の場を確保するために、他都市には例のない大阪市職業リハビリテーションセンター、大阪市職業指導センター、大阪市障害者就業・生活支援センターなどの能力開発施設や就業生活支援施設の設置・拡充に努めてきた。また、平成12年4月の雇用対策法の改正により、地方公共団体においても国の施策と相まって地域の実情に応じた雇用施策を取り組むこととなり、本市においても、平成14年2月に「大阪市雇用施策推進本部」を設置し、障害者をはじめとする就職困難者等への就労支援を重要な課題と位置付けているところである。さらに、就職困難者等を対象とする地域就労支援センターを設置し、支援に努めてきた。また、本市職員採用においても障害者採用の拡充を行ってきた。
 また、企業就労が困難な障害者について、授産施設を整備するとともに、障害者福祉作業センターや精神障害者小規模作業所への助成を行いその整備をすすめてきた。
 障害者の就業支援は、障害者がその意思と適性に応じて就業し、社会経済活動への参画を進めていくことが基本である。そのためには、障害者が企業に雇用されるよう関係機関との連携を図りながら職業リハビリテーションを進めて潜在能力の発見や開発に努め、また、個々の障害者の選択を尊重しながら職場開拓に努め、さらに、就業面と暮らしとの一体的な支援を行うことにより職業生活の安定を図っていく必要がある。また、平成14年の「障害者の雇用の促進等に関する法律」(障害者雇用促進法)の改正により除外率の段階的引き下げが決定されたところであり、新規雇用や雇用の継続が促進されるよう、行政、市民、企業が協力していかなければならない。
 しかし、厳しい雇用情勢のなか、離職して在宅生活を余儀なくされている障害者が増えてきており、再就職に向けた支援が必要である。特に、知的障害者については厳しい状況であり、心身障害者リハビリテーションセンター、健康福祉サービス課及び就業支援機関が連携して支援に取り組む必要がある。中途障害者についても、さまざまな制度を活用し原職復帰に向けた支援を行い、就業の継続に努める必要がある。
 精神障害者については、就職の困難性に加え、中途での発症により解雇されやすいなど、他の障害者同様の困難性があるが、精神障害者が雇用率算定の対象となっていないことから、国に対して障害者雇用促進法の改正を強く要望するとともに、社会適応訓練事業が企業就業に結びつくよう、医療・福祉・労働機関間の有機的な連携を図っていかなければならない。
 一般企業に雇用されることが困難な障害者の就業支援として、授産施設、障害者福祉作業センター、精神障害者小規模作業所が整備されてきたが、これらの施設を単体で自己完結的な社会資源としてではなく、施設そのものの発展策を講じるとともに、地域における就業支援のための資源となるよう施設間・障害種別間の縦割りを排して、相互の連携を促進するための施策を展開する。なお、授産工賃や労働条件は今後の検討課題である。
 また、近年、本市養護教育諸学校の高等部卒業生の就職率については低い状況が続いている。卒業後の進路を展望した「個別移行支援計画」に関する取り組みを行うなど、一人一人の生徒の生涯を見通した進路指導の充実が必要である。
 なお、前計画において本項目は「『就労』支援」であったが、平成14年度に障害者雇用促進法に規定されている「障害者雇用支援センター」が「障害者就業・生活支援センター」と名称が変更になったこと、及び、一般企業での就労以外に福祉的就労、自営業、家業従事を含め何らかの収入を得ることを広く指すため、「就業」という用語を使うこととした。
 
課題
 1)就業の促進

 2)就業支援のための施策の展開

 3)福祉的就労の支援
 

(2) 施策の方向性

1)就業の促進    

ア.職業リハビリテーションの充実     
 就業を希望する障害者の増加、在宅就労・起業など就業ニーズの多様化や技術革新に対応するために、先駆的な事例の研究、職業指導のあり方、就業場所や就業方法について検討する。
 精神障害者の職業リハビリテーションについては、多くの先行事例をふまえ、具体的な成果をあげるよう支援を行う。    
 
イ.就業を支援する環境の整備     
 就業を可能にするためのアクセシビリティー機器の開発や普及を図るとともに、そのための人材の養成や人材を確保し、また、スムーズな通勤を可能にする交通アクセスの改善など、社会環境の整備に努め、就業生活の安定を図る。    
 
ウ.雇用開発や啓発活動への取り組み     
 障害者の雇用の促進に関して、大阪労働局や大阪府障害者雇用促進協会と連携して啓発活動を推進するとともに、市民や企業の理解を深めるための具体的な啓発活動を行う。
 また、本市の企業関連の部局においては、企業における障害者雇用に関して主体的に取り組むとともに、就職困難者等の雇用・就労への支援を行っている地域就労支援センターとの連携を図る。    
 
エ.大阪市における障害者の職員採用の拡充及び関係団体への働きかけ     
 大阪市における職員採用については、市長部局において障害者雇用率3%の目標を達成したところであるが、引き続き公的な役割や障害者雇用促進法をふまえ、計画的な採用に努める。また、職域の開発や適性に応じた配置をすすめつつ拡充を図る。
 あわせて、関係団体での雇用促進についても積極的に働きかけを行う。    
 
オ.障害者を雇用する事業者等への支援     
 大阪市における物品購入や役務の発注の際に、障害者を雇用する事業者に対し優先策を講じ、障害者の雇用促進に努めるとともに、授産施設や障害者福祉作業センター等で製作された商品の購入や事業の発注を各局において優先的に行う。
 また、障害者雇用だけではなく、授産施設や小規模作業所などに業務を発注している企業をも含めた支援策を講じる。         

 
2)就業支援のための施策の展開    

ア.就業関係機関の連携の促進     
 障害者の個々のニーズや適性に応じた一貫した就業支援が可能となるよう、既存の支援機関だけではなく、市民による多様な障害者就業支援にかかるNPO設立を促すとともに、労働・福祉・教育等の各関係機関とのネットワークの構築を図り、就業に向けた必要な支援を必要な人に行えるよう関係機関の連携を促進する。    
 
イ.障害者の就業の確保と生活支援     
 授産施設、福祉作業センター等を利用している障害者や在宅の障害者、離職障害者あるいは一般企業で働く障害者の配転・転属などに伴う就業支援を行うため、ジョブコーチや就労支援ワーカーの養成や派遣、企業からの要請に応じた就職後の再指導、企業に対する継続就労のためのアドバイスや情報提供を行う。
 また、関係機関のネットワークを支えるため、総合センターとしての機能を果たす「障害者就業・生活支援センター」の充実に努め、障害者の就業の確保や、安定した就業の継続を支援する。    
 
ウ.精神障害者の就業のための施策の展開     
 精神障害者の就業を支援するため、精神障害者小規模通所授産施設、通所授産施設の整備を支援しその充実を図り、さらに、協力事業所で訓練を行う社会適応訓練事業を充実し、就業の促進を図る。    
 
エ.就業面と暮らしの一体的支援の強化      
 障害者が安定した職業生活を維持するためには、就業支援だけでなく、日常生活、余暇の過ごし方や健康管理での支援など、障害者の個々のニーズに応える支援策を充実・強化することが必要である。そのために必要とされる通勤寮・福祉ホーム・グループホーム・精神障害者地域生活支援センターなどの支援施策や、市町村生活支援事業、障害児(者)地域療育等支援事業及び障害者ケアマネジメント体制整備と連動した総合的な支援施策の構築に努める。         

 
3)
福祉的就労の支援    

ア.授産施設の整備、機能の拡充     
 障害者の就業・自立をめざして、就業を支援する授産施設の整備に努めるとともに、厚生労働省が都道府県を対象に実施している施設外授産事業の実施を検討し、企業と連携した取り組みをすすめて就業に向けた施設機能の拡充を図る。    
 
イ.障害者福祉作業センター、精神障害者小規模作業所への支援     
 障害者福祉作業センターや精神障害者小規模作業所が、在宅障害者の福祉的就労の場として、また、一般企業への就労に向けたステップアップの場となるよう運営支援を行うとともに、事業運営の安定化や法的に位置づけられることによる社会的信用の向上が期待されることから小規模通所授産施設への移行に向けた支援をすすめる。    
 
ウ.自営業者・家業従事者・家事手伝いの実態把握     
 自営業を営む障害者の在宅就業支援などの支援策を検討するとともに、家業従事・家事手伝いとして就業している実態を掌握し、必要な支援策を講じる。      

 
 
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