グループホームでのターミナルケアの実践
2025年11月28日
ページ番号:665757
受賞者
(氏名非公開)
概要
10年以上前のこと。40代の強度行動障がいのある利用者様が、グループホームで生活され、ある日を境に食事を取らないなどの変化が見られるようになりました。体調不良が疑われたため検査を行ったところ、末期の腎臓がんであることが判明。すでに肺や肝臓にも転移、余命3ヶ月という厳しい宣告を受けました。意思の表出が難しい方でしたが、これまでの関わりの中で彼が「ここで暮らし続けたい」と感じていることを確信。病院ではなく、慣れ親しんだグループホームで最期を迎えたい。その思い(推測)を尊重し、本人の望む生き方を支える決断をしました。病状が進むにつれ、激しい痛みやけいれんが現れ、入院を勧める声も上がりました。家族や職員の間で葛藤がありましたが「本人の意思を最優先にする」という原点に立ち返り、職員一人ひとりが悩みながらも懸命にケアに向き合い続け、最期のとき、ご家族や仲間、職員に囲まれながら、安らかに旅立ちました。
エピソードを通じて伝えたい「福祉・介護の仕事」の魅力
命の終わりを、どう迎えるか。本人の意思をどう受け止めるのか。あの時間は、支援者にとっても「本人の本当の願いはどうなのか」を問い続ける日々でした。福祉・介護の仕事は、ときに困難や迷いがあります。しかし、その先には、「人の尊厳と深く向き合える瞬間」があります。その人らしく生き、その人らしく旅立つ、そんな時間を支えることができるのは、この仕事ならではの、かけがえのない魅力だと感じています。強度行動障がいのある方々にとって、グループホームで最期を迎えるという選択肢が当たり前に実現できる社会へ努力を積み重ねていく覚悟です。
グループホームでのターミナルケアの実践
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