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【平成30年度】業種・業態別 事業系一般廃棄物排出実態調査の結果について

2019年6月19日

ページ番号:324885

平成30年度

1.調査の目的

大阪市では、持続可能な循環型都市の構築をめざし、「大阪市一般廃棄物処理基本計画」を基に、様々なごみ減量施策により、当初、「平成27年度のごみ処理量100 万トン以下」 にする目標を1年前倒しで、平成26年度のごみ処理量94万トンとして達成した。

このような状況を受け、平成28年3月、「大阪市一般廃棄物処理基本計画」を改定し、「平成37年度のごみ処理量90万トン」としていた減量目標を「84万トン」に見直しを行った。

一方で、さらなるごみ減量を進めるためには、本市ごみ処理量のうち約6割を占めている事業系ごみの減量が大きな課題となっている。

こうしたことから、大阪市一般廃棄物収集運搬業許可業者(以下「許可業者」という)が収集する事業系ごみについて、業種・業態別の特徴、発生抑制・再生利用の可・不可、本来分別排出すべき産業廃棄物等の混入状況など、その排出実態を詳細に調査・把握することとし、排出事業者・許可業者への適切な指導(産業廃棄物の適正処理ルートへの誘導、資源化可能な紙類のリサイクルルートへの誘導、食品ロスの削減等)を行い、今後の啓発方法等の検討を行うことで、事業系ごみの適正区分・適正処理をより一層推進し、事業系ごみの減量をめざすことを目的とする。

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2.調査の対象

(1)調査の対象

 本調査の目的である事業系ごみの排出実態を把握する対象は、図1、図2に示すように、大阪市・八尾市・松原市環境施設組合の処理施設で処理している事業系ごみ(事業系一般廃棄物)のうち、特定建築物、マンション・アパート・寮から排出されたごみを除く、許可業者収集ごみのうち、契約量で排出月量5トン未満の事業所とした。ただし、段ボールや缶・びんなどの資源化物を事業所が分別・排出し、許可業者が資源化物として収集しているものは調査の対象外とした。なお、本調査の対象としたごみは、大阪市の処理施設で処理されている事業系ごみ量の約42パーセントを占めている。

  • 「特定建築物」とは、廃棄物の減量推進及び適正処理に関する計画書提出事業所としている。

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図1 本調査の調査対象
図1 本調査の調査対象

(2)調査の対象となる事業所の業種別排出状況

 許可業者作業対象名簿の契約量をもとに、調査の対象となる事業所(29業種)の業種別排出状況を算出した。調査対象事業所の業種構成の契約量割合は、飲食店が約26パーセントと最も多く、次いで、工事・製造業(約18パーセント)、卸・小売業(約16パーセント)、事務所ビル(約10パーセント)などとなっていた(図2)。

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図2 ごみ組成調査対象事業所の業種別排出状況(契約量の割合)
図2 ごみ組成調査対象事業所の業種別排出状況(契約量の割合)

3.調査の流れ

 調査全体の流れは図3に示すとおりである。なお、本調査の実施にあたっては一般社団法人大阪市一般廃棄物適正処理協会、許可業者、排出事業者の方々の多大な協力を得て、円滑な調査が実施できた。

  1. 許可業者作業対象名簿の整理(約85千事業所)
    市内の事業系ごみの業種別排出件数・排出量を把握するとともに、市全体の事業系ごみの実態を把握するための調査対象事業所抽出のための基礎的名簿を整理した。
  2. ごみ組成調査対象事業所の第1次候補選定(約1,800事業所)
    許可業者作業対象名簿から、ごみ排出量(契約量)1月あたり5トン未満の第1次候補事業所を選定した。
  3. ごみ組成調査のための準備(第2次候補、約600事業所)
    許可業者等からの調査票への回答、第1次候補事業所の下見調査などから得た、調査対象事業所のごみ排出状況(ごみ排出時間、ごみ量等)を踏まえ、第2次候補事業所を抽出した。次に、第2次候補事業所に対して、調査への協力依頼を行うとともに、ごみ排出状況の確認等を行い、最終候補事業所を選定した。
  4. ごみ組成調査の実施(調査実施事業所379事業所、協力依頼90社)
    サンプリング計画に基づき、サンプリング及び分類作業を実施した。
    最終的に調査を実施したのは350事業所(許可業者90社)
  5. 調査対象事業所の概要把握調査
    調査対象事業所の規模等の概要を把握するため、調査対象事業所に対するアンケート調査を実施した。
  6. 調査結果の集計・分析
    調査結果を集計し、業種別及び全業種合計のごみ組成等を把握した。
    調査のスケジュールは、表1に示すとおりである。調査対象事業所の選定は、ステップ1、2、3の段階を踏んで行った。なお、サンプリング及び分類作業は、平成30年10月29日(月曜日)から11月16日(金曜日)にかけて実施した。ごみ組成調査を実施した排出月量5トン未満の事業所に対して、平成31年2月上旬に事業所規模、分別リサイクルの実施状況、本市事業系ごみ減量の取組の認知度などの把握のためのアンケート調査を実施している。

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表1 調査のスケジュール
表1 調査のスケジュール

4.調査の結果

(1)サンプリング量・分類作業量

 サンプリング・分類作業を実施した事業所数は、産業廃棄物のみ排出され、一般廃棄物が排出されていなかったため、サンプリングができなかった事業所が当初の予測より多く、最終の調査実施事業所数は350事業所となった。ごみ量は約4トン(約26千リットル)であった(表2)。

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表2 サンプリング量・分類作業量

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(2)分類調査を実施した事業所の事業活動の概要

 分類調査を実施した事業所の事業活動の概要は、表3に示すとおりである。

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表3 調査対象事業所の主な事業活動の概要

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(3)1袋当たりのごみ排出量と見かけ比重

 サンプリングした事業系ごみのごみ1袋当たりの排出量と見かけ比重を表4に示す。単純合計でごみ1袋あたり3.4キログラム、23リットルであり、見かけ比重は0.16であった。見かけ比重を業種別にみると、紙おむつの排出量が多い社会福祉施設、食料品を扱う飲食店、食品製造業、食品卸売業、スーパーなど、重たいごみを排出する業種で高くなっていた。

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表4 1袋当たりのごみ排出量と見かけ比重

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(4)全業種合計のごみ組成  

1.全業種合計のごみ組成の概要

 業種別ごみ組成から求めた全業種合計のごみ組成は、重量比では紙類が約33パーセント、厨芥類が約39パーセント、プラスチック類が約12パーセントとなっており、容積比では、紙類が約45パーセント、プラスチック類が約36パーセント、厨芥類が約8パーセント、金属類が約2パーセントとなっていた(図3)。

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図3 全業種合計のごみ組成の概要
図3 全業種合計のごみ組成の概要
2.全業種合計のごみ組成の詳細

 全業種合計のごみ組成を、図4に示す。なお、各組成割合については小数点以下第2位まで求めているが、本節に示す円グラフにおいては各数値とも小数点以下第2位を四捨五入し、第1位までの表示で組成を示している。

 重量比は、「厨芥類」が約39パーセントと最も高く、次いで、「紙類」が約33パーセント、「プラスチック類」が約12パーセントであった。また、飲料の缶を多く含む「金属類」は約2パーセント、飲料のびんを多く含む「ガラス類」は約1パーセントであった。

 紙類では、「段ボール箱」、「一般(個装)の紙箱、紙袋・袋・包み等」、「商品納入・仕入れ等の紙箱・袋・包み等」の「容器包装材」が約10パーセントを占めていた。また、ティッシュペーパーなどの「使い捨ての紙」が約7パーセント、封筒・パンフレットなどの「色付き紙」が約4パーセント、「新聞紙」が約3パーセントなど、「その他(容器包装材以外)の紙類」が約23パーセントを占めていた。

 厨芥類では、飲食店、スーパーなど生鮮食品を扱う商店、食品製造業などから多く排出されていた「加工原料くず・製品くず・除外外葉・調理くず等」が約17パーセント、飲食店などからの食べ残しなどの「一般厨芥類(食べ残し等)」が約10パーセント、スーパー、コンビニエンスストア、食品卸売業などから多く排出されていた「調理期間切れ・売れ残り・返品等の手を付けていない食料品」が約10パーセント、「茶殻・コーヒー殻・ティーバッグ等」が約2パーセントとなっていた。

 プラスチック類では、大型プラ袋・シート等の「梱包・輸送用容器包装材」、トレイ・パック・プラ袋などの「容器包装材(個装)」、ペットボトルなどのボトルなどの「容器包装材」が約9パーセント、プラスチック製の商品・使い捨て商品などの「成型品等」が約2パーセントとなっていた。また、主にごみ排出時に使用される「ごみ袋」は約1パーセントであった。

 一方、容積比は、「紙類」が約45パーセントと最も高く、次いで、「プラスチック類」が約36パーセント、「厨芥類」が約9パーセント、「金属類」が約2パーセントであった。

 紙類では、「段ボール箱」、「一般(個装)の紙箱、紙袋・袋・包み等」、「商品納入・仕入れ等の紙箱・袋・包み等」の「容器包装材」が約22パーセントと全体の4分の1を占めていた。また、プラスチック類では、「梱包・輸送用容器包装材」、トレイ・パック・プラ袋などの「容器包装材(個装)」、ペットボトルなどのボトルなどの「容器包装材」が約30パーセントであり、容積比で見ると紙製とプラスチック製の容器包装材の2つで多くの割合を占めていた。

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図4 全業種合計のごみ組成
図4 全業種合計のごみ組成(重量比)
図4 全業種合計のごみ組成(容積比)
3.全業種合計のごみ排出特性の整理

 表5には、全業種合計による容器包装材の排出状況、産業廃棄物の混入状況、資源化可能物の排出状況、発生抑制可能物の排出状況、食品ロスの排出状況を整理した。

ア)容器包装材の排出状況
 業種全体では重量比で約21パーセント(紙製約10パーセント、プラスチック製約9パーセント、ガラス製約1パーセント、金属製約1パーセント、木製0.1パーセント)、容積比で約55パーセント(紙製約22パーセント、プラスチック製約30パーセント、ガラス製約0.3パーセント、金属製約2パーセント、木製0.1パーセント)の容器包装材が排出されていた。これを排出重量で見ると平成29年度に事業系ごみとして、排出月量5トン未満の事業所から約48千トンの容器包装材が排出されたことになる。
イ)産業廃棄物の混入状況

 産業廃棄物は、ごみの種類により指定されている物と特定の業種から排出された場合のみ産業廃棄物に指定される物の2種類がある。廃プラスチック類(合成ゴム、合成皮革を含む)、金属くず、ガラスくず、陶磁器くずは業種にかかわらず産業廃棄物に相当する。一方、紙くず、木くず、繊維くず、動植物性残さ等は業種指定であり、本ごみ組成調査の調査対象にも該当業種は含まれるものの、調査全体量に対する排出割合はそれほど大きくはないため特に産業廃棄物として特定はしなかった。また、繊維類は全業種合計で約4パーセントあり、その中に合成繊維が含まれているものの綿・羊毛等の天然繊維も混合しており、産業廃棄物として特定しなかった。

 全業種合計の割合で見ると重量比で約16パーセント(廃プラスチック類約13パーセント、ガラス類約1パーセント、金属類約2パーセント、陶磁器類約0.2パーセント)、容積比で約39パーセント(廃プラスチック類約36パーセント、ガラス類約0.3パーセント、金属類約2パーセント、陶磁器類約0.0パーセント)を占めていた。また、重量に換算すると、平成29年度で排出月量5トン未満の事業所から約37千トンの産業廃棄物が排出されたことになる。

ウ)資源化可能物の排出状況

 業種全体では重量比で約17パーセント(古紙類約4パーセント、その他資源化可能な紙類(雑がみ)約10パーセント、プラスチック類約1パーセント、古布類約0.3パーセント、びん類約1パーセント、金属製約1パーセント)、容積比で約29パーセント(古紙類約4パーセント、その他資源化可能な紙類(雑がみ)約18パーセント、プラスチック類約4パーセント、古布類約0.2パーセント、びん類約0.3パーセント、金属製約2パーセント)の資源化可能物が排出されていた。これを排出重量で見ると平成29年度に事業系ごみとして、排出月量5トン未満の事業所から約38千トンの資源化可能物が排出されたことになる。

 有機性資源(厨芥類)の業種排出状況は、業種全体では重量比で約39パーセント、容積比で約9パーセントの有機性資源(厨芥類)が排出されていた。これを排出重量で見ると平成29年度に事業系ごみとして、排出月量5トン未満の事業所から約88千トンの資源化可能物が排出されたことになる。

エ)発生抑制可能物の排出状況

 業種全体では重量比で約51パーセント(用紙の節約やペーパーレス化約1パーセント、宣伝方法の見直し約4パーセント、輸送用梱包の改善約7パーセント、使い捨て商品等の見直し約10パーセント、食品製造・加工管理の徹底約17パーセント、販売管理の徹底約10パーセント、リターナブル容器の利用約3パーセント、2次電池の活用約0.1パーセント)、容積比で約49パーセント(用紙の節約やペーパーレス化約2パーセント、宣伝方法の見直し約5パーセント、輸送用梱包の改善約16パーセント、使い捨て商品等の見直し約10パーセント、食品製造・加工管理の徹底約4パーセント、販売管理の徹底約3パーセント、リターナブル容器の利用約9パーセント、2次電池の活用約0.0パーセント)の発生抑制可能物が排出されていた。これを排出重量で見ると平成29年度に事業系ごみとして、排出月量5トン未満の事業所から約116千トンの発生抑制可能物が排出されたことになる。

オ)食品ロスの排出状況

 業種全体では重量比で約20パーセント(作り置き約3パーセント、期限切れ・売れ残りなど の手つかず食料品約7パーセント、食べ残しなど 約10パーセント)、容積比で約4パーセント(作り置き約0.4パーセント、期限切れ・売れ残りなどの 手つかず食料品約2パーセント、食べ残し等約1パーセント)の食品ロスが排出されていた。これを排出重量で見ると平成29年度に事業系ごみとして、排出月量5トン未満の事業所から約45千トンの食品ロスが排出されたことになる。

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表5 全業種合計のごみ排出特性の整理

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(5)業種別のごみ組成

 業種別のごみ組成調査結果の概要を表6に示す。事業系ごみの主な成分は、紙類、厨芥類、プラスチック類であり、事業活動の内容により各業種でそれぞれの占める割合が異なる。 

 事務作業に伴うOA紙・書類系、商品・原料の入出荷に伴う梱包系、医療・介護行為などに伴う紙おむつなどの紙類の排出が多いのは、事務所ビル、工事業・非食品製造業、運輸・通信業、非食品卸、金融・不動産業、医療業、教育施設である。一方、食品の製造・加工・販売・料理品の提供に伴う加工原料くず・製品くず、食品の販売や料理品の提供に伴う調理期間切れ・売れ残りの食料品、さらに来店者の食べ残しなどの厨芥類の排出が多いのは、雑居ビル、飲食店、食品製造業、食品卸売業、スーパー、コンビニエンスストア、一般食品系商店である。プラスチック類についても、食材等の仕入れに伴う包装系、商品・原料の入出荷に伴う梱包系など事業内容により排出される内容と排出量が異なる。その他に、花屋やその他の業種(社寺)の草木類のようにその業種の事業活動にそったごみが排出される業種もある。

 なお、表6では上段に今年度調査、下段に平成26年度調査(今年度の調査に合わせて排出月量5トン未満の事業所のごみ組成)の結果を示しているが、大半の業種では4年間の比較でごみ組成には大きな変化は見られない。変化があってもごみ組成のばらつきに起因すると思われる。

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表6 業種別のごみ組成の概要(重量比)

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(6)過去の調査結果、他都市の調査結果との比較

1.過去の調査結果との比較

 過去の調査結果として平成26年度、平成24年度の事業系一般廃棄物の調査結果から、排出月量5トン未満の調査結果を抽出し、成分別ごみ組成の推移と資源化可能物の排出状況について以下に整理した。なお、ごみ組成の分類項目は年とともに訂正されており、可能な範囲で今年度の分類項目に合わせて比較を行った。

 表7の成分別ごみ組成では、次に示すように事業系ごみ中の紙類がかなりリサイクルに回ったことから紙類の組成は平成24年度、平成26年度調査に比べ低下している。他にも、ガラス類、金属類の割合も低下しており、びん類、缶類の分別排出が浸透している様子がうかがえる。

 表8には事業系ごみ中の資源化可能物の排出割合の推移を示している。平成24年度調査と比べ今年度調査では、その他資源化可能な紙類(雑がみ)は約14パーセントでほぼ同じ割合であるが、(従来からの)古紙類は約12パーセントから約5パーセントに低下している。

 ペットボトル、びん類、缶類のその他の資源化可能物も排出割合は古布類を除いて低下している。

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表7 過去の成分別ごみ組成調査結果との比較(排出月量5トン未満)

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表8 過去の資源化可能物の排出割合との比較(排出月量5トン未満)

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2.他都市の調査結果との比較

 以下では、本調査方法とほぼ同じ手法で調査された、堺市(平成28年度調査)、高槻市(平成25年度調査)と本市の今年度調査結果を比較している。ただし、排出月量は5トン未満とは限らずやや大きめの事業所も含めたごみ組成調査の結果である。

 成分別ごみ組成では、表9に示すように、近隣他都市と比べ紙類の割合は低く、厨芥類割合は高くなっている。

 資源化可能物の排出状況については、成分別組成に現れているように紙類((従来からの)古紙類及びその他資源化可能な紙類(雑がみ)の計)の排出割合は低く、紙類のリサイクルが定着している結果となっている。他の品目のリサイクルの状況は堺市、高槻市とほぼ同じ状況にあることがうかがえる。

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表9 他都市の調査結果(成分別ごみ組成調査)との比較

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表10 他都市の調査結果(資源化可能物の排出状況)との比較

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(7)アンケート調査の結果

1.調査の方法

 分類調査を実施した排出月量5トン未満の排出事業所(350件)の従業者数やリサイクルの実施状況などを把握するため、アンケート調査を実施した。なお、アンケート調査票の発送・回収は郵送によって実施した。

  • 発送:平成31年2月1日(金曜日)
  • 回答締切:平成31年2月8日(金曜日)
2.アンケート調査の配布数・回答数

分類調査を実施した排出月量5トン未満の排出事業所(350件)に発送したが、宛先不明や転居先不明等により15通が返送されたため、有効発送数は335件である。回答数は127件、有効発送数に対する回答率は約38パーセントあった。

3.調査の結果
ア)産業廃棄物の処理

 産業廃棄物の処理は、図4-2に示すように、「日頃は一般廃棄物収集運搬処理業に処理を委託している」事業所が約47パーセント、「日頃から分別し、産廃棄業者に処理を委託している」が約44パーセントであった。なお、「日頃は一般廃棄物収集運搬処理業に処理を委託している」事業所については、これまで産業廃棄物はほとんど発生しなかったためと思われるが、産業廃棄物が発生した場合の対応について今後調査が必要と思われる。

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図5 産業廃棄物の処理(複数回答
図5 産業廃棄物の処理(複数回答)
イ)分別・リサイクルの実施状況

 回答事業所の分別・リサイクルの実施状況は、図4-3に示すように、何か1品目でも分別・リサイクルを実施している事業所が約95パーセントにのぼり、「段ボール」は約78パーセント、「缶」、「びん」、「ペットボトル」は概ね約60パーセント以上の事業所が分別・リサイクルを実施していた。シュレッダー紙や雑がみを分別している事業所は20から30パーセントであった。なお、食品残渣の割合は11パーセントと低くかった。

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図6 品目別の分別・リサイクルの実施状況(複数回答)
図6 品目別の分別・リサイクルの実施状況(複数回答)
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ウ)最近2年から3年の間の分別リサイクルの取組の強化

 最近2年から3年の間の分別リサイクルの取組の強化は図4-4に示すように、約67パーセントが「強化した」と回答している。

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図7 最近2年から3年の間の分別リサイクルの取組の強化
図7 最近2年から3年の間の分別リサイクルの取組の強化
エ)取組強化のきっかけ

 取組強化を強化したと回答した67事業所の取組を強化したきっかけは、図4-5に示すように、「ごみ収集業者からの要請」が第1位で約75パーセント、次いで、「広報等による大阪市の呼びかけ」であった。その他は、「自主的判断」、「ビル管理会社からの要請」等で合った。

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図8 分別リサイクルの取組強化のきっかけ(複数回答)
図8 分別リサイクルの取組強化のきっかけ(複数回答)
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オ)本市の事業系ごみ減量の取組の認知度

 本市の事業系ごみ減量の取組では、「中身の見えるごみ袋(透明又は半透明)で排出」が約59パーセントで最も高く、「事業系ごみの分け方等の情報提供ホームページ・パンフレット」が約42パーセントであるが、「資源化可能な紙類の焼却工場への搬入禁止」、「搬入不適物の混入防止のため焼却工場における搬入物検査」、「古紙回収協力店制度」などの認知度は低く、「食品ロス削減の取組」についても認知度は低い。このため、さらに、事業系ごみ収集業者、ビル管理会社と連携し、啓発活動を強化していく必要がある。

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図9 本市の事業系ごみ減量の取組の認知度(複数回答)
図9 本市の事業系ごみ減量の取組の認知度(複数回答)

5.事業系一般廃棄物の減量可能性の検討

(1)本調査全体のまとめ

 本調査では排出月量5トン未満の事業所を調査の対象として事業系ごみ組成調査を実施し、29業種から排出されたごみについて約120項目に分類してその排出実態を把握した。また、各業種別に減量可能性を検討するため、容器包装材の排出状況、産業廃棄物の混入状況、資源化可能物の排出状況、有機性資源の排出状況、発生抑制可能物の排出状況、食品ロスの排出状況について整理している。

 事業活動から排出された容器包装材はリサイクルのための法制度の整備は現時点ではされておらず、また、大阪市内近隣における有機性資源の受け入れ先の確保も十分確立されていないため、以下では1.産業廃棄物の適正処理の推進、2.資源化の取組の推進、3.発生抑制の取組の推進、4.食品ロス削減の取組の浸透による事業系一般廃棄物の減量可能性について検討した。

 各取組の推進による減量可能性は図10に示すとおりである。各取組の内容は重複しており事業系一般廃棄物が削減される量は4つの取組の和とはならないが、減量施策の実施により100パーセントの施策効果が発揮された場合には、1.産業廃棄物の適正処理の推進では、「梱包・輸送用容器包装材」、「容器包装材(個装)」などのプラスチック製容器包装材を中心に、排出月量5トン未満事業所が排出する事業系一般廃棄物量(227千トン)の約16パーセント(約37千トン)の減量が可能である。2.資源化の取組の推進では、「雑がみ(紙箱・包装紙、OA紙、パンフレット、シュレッダーくず等)」、「新聞紙・段ボール・本雑誌」を中心に約17パーセント(約38千トン)の減量が可能である。さらに、3.発生抑制の取組の推進では、「食品製造・加工管理の徹底」又は「販売管理の徹底」による厨芥類の削減、「使い捨て商品等の利用見直し」、「輸送用梱包の改善」を中心に約51パーセント(約116千トン)の減量が可能である。また、4.食品ロス削減の取組の浸透では、「食べ残し」、「手つかず食料品」、「作り置き」の削減により約20パーセント(45千トン)の削減が可能である。

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図10 減量の取組による事業系一般廃棄物の減量可能性(重量比)
図10 減量の取組による事業系一般廃棄物の減量可能性(重量比)

(2)減量の取組の当面の方向性について

 排出月量5トン未満の小規模な事業所に対する減量の取組の当面の方向性について、ごみ組成調査結果、調査実施事業所へのアンケート調査結果を踏まえて以下のように整理した。

  1. 産業廃棄物の適正処理の推進
    多くの事業所では、「梱包・輸送用容器包装材」、「容器包装材(個装)」などのプラスチック製容器包装材の産業廃棄物が分別されず、焼却工場に搬入されている。小規模事業所に対して、事業者への啓発活動の充実に今後とも努めていく必要がある。
  2. 資源化の取組の推進
    大半の事業所の資源化可能物の内容は、「雑がみ(紙箱・包装紙、OA紙、パンフレット、シュレッダーくず等)」、「新聞紙・段ボール・本雑誌」が主なものであり、分別し、一定量保管すれば古紙回収業者による引取も可能である。古紙の引受先の紹介のため、古紙回収協力店制度を設け、ホームページにおいて、古紙等資源回収業者の紹介に努めている。しかし、事業所へのアンケート結果において古紙回収協力店制度の認知度は低い。古紙回収業者の事業に関する情報も併せて、伝えていく必要がある。
  3. 発生抑制の取組の推進
    発生抑制の対象品目は多く減量の可能性の総量は大きい。しかし、事業者だけでなく市民も取組を理解し、相互に協力していかないと取組の展開が困難なものが多い。例えば、現在問題となっている使い捨てのストロー、スプーン等である。プラスチック製から天然素材の製品に変更していくことも一つの方法であるが、割り箸から再使用型の箸への転換がある程度浸透してきているように、できる限り使い捨て型から再使用型へ転換していけるよう、関係機関とのを検討していくことも必要と思われる。
  4. 食品ロス削減の取組の浸透
    食品ロス削減の取組も、発生抑制の取組の推進と同様に、事業者だけでなく市民も取組を理解し、相互に協力していかないと取組の展開が困難である。例えば、炊く・茹でるのに時間がかかる食材を事前に作り置きをして注文と同時に食事が提供できるようにしている飲食店もある。これらの事前の作り置きは注文がなければそのまま廃棄となってしまう。このような実態を把握し広く市民に伝え、取組を展開していく必要があると考える。また、スーパー・コンビニエンスストアにおいても、営業時間中に陳列ケースに食料品が品切れになっていると消費者の店離れとなってしまうという意識も高い。しかし、売切りを前提に事業を展開している店舗も有り、これらの取組の事例収集と市内事業者への情報提供を行うことも重要と考える。
(参考)各業種別ごみ組成の特徴

 今回調査した29業種について、事業系ごみの主な成分である紙類、厨芥類、プラスチック類に加え、飲料など容器の排出割合から、その特徴を表11に整理した。基本的に古紙類の多い業種は資源化による減量の余地があり、厨芥類の多い業種は食品ロス削減に向けた取組が必要である。

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表11 各業種別ごみ組成の特徴

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