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【平成29年度】業種・業態別 事業系一般廃棄物排出実態調査の結果について

2019年6月19日

ページ番号:473671

平成29年度

1.調査の目的

大阪市では、持続可能な循環型都市の構築をめざして「大阪市一般廃棄物処理基本計画」を基に様々なごみ減量施策を推進し、平成27年度にごみ処理量を100万トン以下にする目標を1年前倒しで、平成26年度にごみ処理量94万トンとして達成した。平成28年3月には、「大阪市一般廃棄物処理基本計画」を改定し、将来目標としていた「平成37年度のごみ処理量90万トン」とする減量目標を「84万トン」に見直しを行った。

この目標を達成するためには、依然として本市ごみ処理量のうち約6割を占めている事業系ごみの減量が大きな課題となっている。このため、さらに、徹底した紙ごみ対策、焼却工場搬入ごみの適正化などを継続して推進し、 今後は特に生ごみの削減について、食品廃棄物のリサイクルルートへの誘導などの取り組みが必要と考えている。平成28年度には、「大阪市廃棄物の減量推進及び適正処理並びに生活環境の清潔保持に関する条例及び同規則」(以下それぞれ、条例及び規則という。)で定める特定建築物(以下、特定建築物という。)を対象とした食品廃棄物の排出実態に関するアンケート調査を実施し、食品廃棄物の排出に関する傾向について把握した。

こうしたことから今回は、大阪市一般廃棄物収集運搬業許可業者(以下、許可業者 という。)が収集する特定建築物から排出された事業系ごみを対象とした排出実態調査を実施し、これらの特定建築物の業種・業態別の特色、発生抑制・再生利用の可・不可、本来分別排出すべき産業廃棄物等の混入率、食品関係事業者等(食品製造業・流通業・飲食業等)から排出される食品廃棄物の種類など、その排出実態やごみの組成を把握する。この調査結果を基にして、許可業者はもとより排出事業者に対して、適切な指導(産業廃棄物の適正処理ルート誘導や、リサイクルルートへの誘導、食品ロス削減等)や、今後の啓発方法等の検討を行うことで、事業系ごみの適正区分・適正処理とごみ減量の取り組み推進をめざしていくことを目的する 。

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2.調査の対象

本調査の対象は、特定建築物から排出される一般廃棄物である。以下について、その概要について整理した

(1)特定建築物とは

  1. 特定建築物は、条例第9条第1項に規定する、多量の事業系廃棄物を生ずる建物のことを指しており、建物用途別に一定の延床面積を超える事業所である。
  2. 特定建築物に該当する建築物の所有者又は管理者は、毎年1年分の「廃棄物の減量推進及び適正処理に関する計画書」を作成し、事業系廃棄物の減量に努めるとともに、当該建築物から発生する廃棄物を全体的に管理できる「廃棄物管理責任者」を選任しなければならない。

(2)特定建築物から排出される一般廃棄物の種類と量

現在の特定建築物の件数は、4,345件(平成29年4月現在)であり、平成29年8月1日時点での特定建築物からの一般廃棄物の推定排出量を表1に整理した。平成28年度の一般廃棄物推定総排出量は、約16万トンであり、平成28年度の事業系ごみ収集量約55万トンの約29パーセントを占めている。また、一般廃棄物の資源化率は、54.3パーセントである。

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表1 特定建築物用途別建物件数と一般廃棄物の推定排出量等(平成28年度)

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3.調査の流れ

調査対象事業所候補の抽出、許可業者や排出事業者(特定建築物)への調査協力依頼、サンプリングとごみ組成調査の実施に至る調査全体の流れの概要は、図1に示すとおりである。なお、本調査の実施にあたっては、「一般社団法人大阪市一般廃棄物適正処理協会」及び許可業者の方々、並びに排出事業者の方々の多大な協力を得て、円滑に調査を実施することができた。

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図1 調査全体の流れ
図1 調査全体の流れ

(1)具体的な作業の流れ

1.調査対象事業所候補の抽出とごみ排出状況調査の実施

特定建築物から提出された「廃棄物の減量推進及び適正処理に関する計画書」(以下、「減量計画書」という。)のごみや資源の品目別排出量データから、調査対象事業所候補を抽出した。抽出件数は、特定建築物の建物用途を吟味し、また、ごみ排出量等を考慮して66件を調査対象事業所候補とした。

2.最終調査対象事業所の選定

さらに、今回の調査対象事業所を選定するため、収集許可業者の作業対象者名簿を確認し、1で抽出した調査対象事業所候補(66件)を収集する許可業者へ事前調査依頼票を「一般社団法人 大阪市一般廃棄物適正処理協会」を通じて配布し、各事業所の本調査への協力可能性の度合い(廃棄物管理責任者へ意向を確認して協力可能性を把握して記載するように許可業者へ依頼)、収集頻度、収集時間、1回の収集時のごみ容器個数、資源化の状況、ロータリードラムの設置状況などを把握した。なお、特定建築物に定められた6業種(中分類では11業種)を調査対象として、最終的には表2に示す合計30事業所を調査対象事業所として選定した。

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表2 調査対象とした事業所の件数

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3.排出事業者への協力依頼

特定建築物の廃棄物管理責任者に対して調査協力依頼文書を送付した。

4.廃棄物管理責任者へ調査協力確認

上記の調査協力依頼文書を送付後、廃棄物管理責任者に対して電話で直接調査協力への確認をとった。

5.許可業者とサンプリング日を調整

調査協力の確認がとれた特定建築物のサンプリング日について、許可業者へサンプリング依頼を行った。サンプリングを依頼する許可業者に対しては、事前に「一般社団法人大阪市一般廃棄物適正処理協会」を通じて、サンプリング(収集運搬)マニュアル)を配付するとともに、サンプリング記録票等を配付している。

サンプリング日が確定した後に、廃棄物管理責任者へサンプリング日を連絡した。サンプリングは、平成29年10月20日(金曜日)から11月4日(土曜日)にかけて実施した。

6.分類・計量作業

分類・計量作業は、平成29年10月23日(月曜日)から11月9日(木曜日)にかけて実施した。11月10日(金曜日)から11日(土曜日)は分類作業場所の片付けを行っている。

なお、サンプリングごみの搬入や分類・計量作業は旧大正工場(大正区南恩加島1丁目11番:閉鎖中)の破砕施設プラットホームにて行った。

7.調査結果の集計・分析

調査結果を集計し、ごみ組成調査を実施した特定建築物の業種別及び全業種合計の事業系ごみ組成、事業系ごみ減量可能性等を把握した。

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写真1 分類作業風景(大正工場)
写真1 分類作業風景(大正工場)

(2)分類・計量作業

1)分類項目表
分類は、120項目程度の分類項目表に沿って行っている。
2)計量方法

分類後、重量・容積・本数を計量した。本数は飲料容器、電池・蛍光管、小型家電等について測定している。また、容積の測定では、内側に目盛りを付けたポリバケツを用いて測定した。その際、1.各事業者から排出された袋ごとの測定は、上を軽く平らにならす程度で、特別な圧力をかけずに測定した。一方、2.分類作業後の分類項目ごとの測定では、びん等の硬質のものは圧力をかけずに上をそのままならす程度で、特別な圧力をかけずに測定した。一方、プラ袋等の軟質のものは、かける圧力により大きくその値が異なるため、上部に一定圧力(約5キログラム(1平方メートルあたり約60キログラム相当))をかけてから測定した。なお、容積計量容器の底に空間が生じないように注意して容積の測定を行っている。

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4.ごみ組成調査の結果

(1)調査対象とした特定建築物の概要

 調査対象事業所(最終候補)として選出した特定建築物数は30件であったが、うち1件については、当初選定した際には調査への協力が可能との意向であったが、調査期間内に入ってから調査への同意が得られないことが判明したため調査実施を中止した。このため、調査実施特定建築物数は、29件となった。

(2)サンプリング量

サンプリング量は表3に示すとおりである。合計サンプリング量は720袋、約2,616キログラム、18,471リットルであった。また、業種別内訳(重量比)を図3に示している。

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表3 サンプリング量

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図2 サンプリング量の業種別内訳(重量比)
図2 サンプリング量の業種別内訳(重量比)

(3)ごみ組成調査結果の概要

 以下には、業種大分類・中分類によるごみ組成調査結果の概要を整理した。なお、全業種合計のごみ組成は、特定建築物の用途別(業種別)に把握したごみ組成結果を特定建築物から排出される一般廃棄物の用途別排出量に応じて加重平均して算定しているが、その手順の詳細は本編に整理している。

1)全業種合計

重量比では、厨芥類が最も高く約44パーセント、次いで、紙類約28パーセント、プラスチック類約14パーセントであった。一方、容積比では紙類約43パーセント、プラスチック類約40パーセント、厨芥類約9パーセントであった。

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図3 全業種合計
図3 全業種合計
2)事務所ビル

重量比では、厨芥類が最も高く約41パーセント、次いで、OA紙関係、営業活動に伴うPR関係等の紙類約31パーセント、プラスチック類約16パーセントであった。一方、容積比ではプラスチック類約45パーセント、紙類約44パーセント、厨芥類約7パーセントであった。社員食堂等が入る事務所ビルもあり、厨芥類の割合は予想以上に高い。

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図4 事務所ビル
図4 事務所ビル
3)店舗ビル・百貨店

店舗ビル・百貨店は、事務所・店舗混在ビル、スーパー、量販店、飲食ビルの中分類の業種からなり、図5(1)に示すように、重量比では、厨芥類が最も高く約58パーセント、次いで、紙類約19パーセント、プラスチック類約9パーセントであった。一方、容積比では紙類約36パーセント、プラスチック類約32パーセント、厨芥類約20パーセントであった。スーパーから排出される厨芥類の影響を受けて、厨芥類の割合が高い。

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図5(1) 店舗ビル・百貨店(大分類)
図5(1) 店舗ビル・百貨店(大分類)

中分類によるごみ組成では、図5(2)に示すように、事務所・店舗混在ビルでは、店舗系事業所から紙製容器包装材、プラスチック製容器包装材が多く排出され、重量比で、紙類約50パーセント、プラスチック類約18パーセントであった。一方、容積比で、紙類約55パーセント、プラスチック類約35パーセントであった。

スーパーでは、販売前の食品処理外葉と売れ残り食品等により厨芥類の割合が高く、重量比で約79パーセント、容積比で約47パーセントであった。

量販店(ホームセンター)では、商品の納入等に伴う段ボール箱、梱包・輸送用容器・包装等の紙製容器包装材や商品仕入伝票等の色付き紙により、紙類の割合が重量比で約58パーセント、容積比で約51パーセントを占めていた。

飲食ビルでは、調理くず、食べ残し等による厨芥類が重量比で約45パーセントを占めていた。一方容積比では、食材の仕入れ等によるプラスチック製容器包装材が約40パーセント、紙製容器包装材が約36パーセントを占めていた。

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図5(2) 店舗ビル・百貨店(中分類)
図5(2) 店舗ビル・百貨店(中分類)
4)ホテル・旅館

重量比では、調理くずや食べ残し等により厨芥類が最も高く約41パーセント、次いで、紙類約28パーセント、プラスチック類約20パーセントであった。一方、容積比では、プラスチック類約48パーセント、紙類約36パーセント、厨芥類約7パーセントであった。

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図6 ホテル・旅館
図6 ホテル・旅館
5)集会場・劇場・娯楽場

重量比では、紙類が最も高く約31パーセント、次いで、施設併設されたレストランからの厨芥類約27パーセント、プラスチック類約20パーセントであった。一方、容積比では、プラスチック類と紙類がともに約42パーセント、繊維類約5パーセント、厨芥類約4パーセントがそれに続いていた。

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図7 集会場・劇場・娯楽場
図7 集会場・劇場・娯楽場
6)学校・図書館・研修所

重量比では、生徒や保護者向けプリント等により紙類が最も高く約62パーセント、次いで、プラスチック類約18パーセント、厨芥類約11パーセントであった。一方、容積比では、紙類約61パーセント、プラスチック類約35パーセント、厨芥類はわずかであった。

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図8 学校・図書館・研修所
図8 学校・図書館・研修所
7)製造工場・倉庫

製造工場・倉庫は、運輸・通信業、食品製造業、非食品製造業の中分類の業種からなり、重量比では、図9(1)に示すように、事務・生産管理関係書類、配送伝票関係等の紙類が最も高く約55パーセント、次いで、プラスチック類約16パーセント、厨芥類約6パーセントであった。一方、容積比では、紙類約62パーセント、プラスチック類約30パーセントで厨芥類はわずかであった。

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図9(1) 製造工場・倉庫(大分類)
図9(1) 製造工場・倉庫(大分類)

中分類によるごみ組成では、図9(2)に示すように、運輸・通信業では、配送伝票関係等の紙(伝票や剥離紙等)により、重量比で、紙類約32パーセントと最も割合が高く、プラスチック類約19パーセント、パレット等の朽ちた小片による木片類約18パーセントと続いていた。一方、容積比で、紙類約45パーセント、 プラスチック類約40パーセントであった。

食品製造業では、事務・生産管理関係書類・ラベル等により紙類の割合が高く、重量比で約76パーセント、容積比で約77パーセントを占めていた。

非食品製造業では、商品ラベルの剥離紙等により紙類の割合が重量比で約39パーセント、梱包・輸送用の袋等によりプラスチック類が約24パーセント、製造作業中に身につけたゴム手袋によりゴム類が約18パーセント、同じくマスクにより繊維類が約10パーセントを占めていた。一方、容積比では、紙類が約44パーセント、プラスチック類が約41パーセント、繊維類が約9パーセント、ゴム類が約4パーセントであった。

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図9(2) 製造工場・倉庫(中分類)
図9(2) 製造工場・倉庫(中分類)

(4)ごみ組成調査結果の詳細

全業種合計によるごみ組成調査結果の詳細を整理した。

図10に示したように、重量比では、厨芥類の割合が高い店舗ビル・百貨店(主としてスーパー・飲食ビル)、事務所ビル、ホテル・旅館が特定建築物のごみ排出量の大きなウェートを占めており、厨芥類の割合は約44パーセントと高い。この厨芥類の内訳では、後で詳細に示すが、炊く・茹でる等で時間がかかる「ご飯・うどん・パスタ等の作り置き」が主体である「手をつけていない食料品」が約16パーセント、食べ残しを主体とした「一般厨芥類(食べ残し等)」が約13パーセント、「加工原料くず・製品くず・販売前の除外外葉・調理くず等」が約12パーセントとなっている。厨芥類以外では全体的に紙製やプラスチック製の容器包装材(順に約8パーセント、約9パーセント)、事務活動に伴うOA紙関係、営業活動に伴うPR関係として、パンフレット等の「色付き紙」が約3パーセント、コピー紙・書類等の「色白紙」が約3パーセントを占めていた。

一方、容積比では、空隙が多くかさばる紙製やプラスチック製の容器包装材の割合が高まり、両者を合わせて約53パーセントとなっていた。逆に、厨芥類の割合は合計で約9パーセントに低下している。

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図10 全業種合計
図10 全業種合計(重量比)
図10 全業種合計(容積比)

(5)事業系ごみの使用用途別・容器包装材の排出状況

ごみ組成の把握には、紙類、プラスチック類、厨芥類などのように成分別組成の把握が一般的であるが、事業系ごみの減量を推進していくためには、ごみがどのような過程・理由から発生してきたかを把握することも重要であり、以下にこの観点から調査結果を整理した。

整理にあたって、事業系ごみを1.調査対象事業所の事業活動に直接関わらない購入物品(社員の休息時等に消費する物品)、2.輸送用または商品包装用の容器包装材(3と重複する物もあるがここでは全ての容器包装材が2に該当するとして整理)、3.営業・事務・生産・販売・食事提供・介護・治療・検査等に関わる物品、4.その他(分類不能)の4つに分類した。

次に、2に該当する容器包装材について、その材質別排出状況を整理した。

1)使用用途別の排出状況

4つの使用用途別に分類した全業種合計による結果を図11に整理した。

全業種合計の重量比では、「営業・事務・生産・販売・食事提供・介護・治療・検査等に関わる物品(OA用紙、食材等原料、資材、部品、販売商品、販促品、消耗品等)」が約75パーセント、「輸送用または商品包装用の容器包装材(全ての容器包装材)」が約19パーセント、「事業活動に直接関わらない購入物品(社員の休息時等に消費する物品)」が約3パーセント、「その他(分類不能)」が約3パーセントとなっていた。 ごみ組成の成分別に見ると、「営業・事務・生産・販売・食事提供・介護・治療・検査等に関わる物品(OA用紙、食材等原料、資材、部品、販売商品、販促品、消耗品等)」の占める割合が高いのは、書類・伝票等の排出による紙類、マスク・手袋等の排出による繊維類やゴム類、調理くずは売れ残り等の排出による厨芥類、割り箸等の排出による木片類、煙草の吸い殻等の排出によるその他であり、「輸送用または商品包装用の容器包装材(全ての容器包装材)」の割合が高いのは、プラスチック類、ガラス類、金属類であった。「事業活動に直接関わらない購入物品(社員の休息時等に消費する物品)」の割合が高いのは、皮革類、陶磁器類であった。

なお、容積比では、「輸送用または商品包装用の容器包装材」が約55パーセントと高い割合を占めていた。

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図11 事業系ごみの使用用途別の排出状況(全業種合計)
図11 事業系ごみの使用用途別の排出状況(全業種合計)(重量比)
図11 事業系ごみの使用用途別の排出状況(全業種合計)(容積比)
2)容器包装材の排出状況

各業種別の容器包装材の排出状況を表4に示した。重量比による全業種合計では、紙箱・紙袋・包み等の紙製容器包装が約8パーセント、食料品の包装を中心としたパック・トレイ・プラ袋等のプラスチック製容器包装が約9パーセント、アルミ蒸着の袋やアルミトレイ等の金属製容器包装が約1パーセントなどを合わせて、重量比で約19パーセントを容器包装材が占めていた。業種別には、学校・図書館・研修所、集会場・劇場・娯楽場、ホテル・旅館が25パーセントを超えていた。

一方、容積比では空隙が大きくかさばるため、全業種合計で約55パーセントを容器包装材が占めていた。

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表4 容器包装材の排出状況

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(6)発生抑制・資源化の促進等による減量の可能性

サンプリングしたごみ組成の中にある発生抑制可能物、資源化可能物の排出状況から、事業系ごみの減量可能性について検討した。また、一般廃棄物に混入している産業廃棄物の状況についても整理している。

1)発生抑制可能物の排出状況

事業系ごみの発生抑制による減量可能性を探るため、本ごみ組成調査の項目から表5に示すように、用紙節約やペーパーレス化、宣伝方法の見直し、輸送用梱包の改善、リターナブル容器の利用、充電式電池の利用、使い捨て商品等使用の見直し、食品製造・加工管理の見直し、料理提供過程の見直し、販売管理・料理提供方法の見直し・フードバンクの活用、小盛りメニューの提供・料理ボリュームの情報提供によって発生抑制が可能と考えられるものを対象として選び、その組成割合を整理した。なお、輸送用梱包に含まれる段ボールや、食品製造・管理の徹底に含まれる加工原料くず・製品くずなど一部の品目は、次節に示す資源化可能物と重複している。

全業種合計の発生抑制可能物は、重量比でみると表5に示すように、合計で約52パーセントとなった。発生抑制のメニュー別にみると、「販売管理・料理提供方法の見直し・フードバンクの活用」がもっとも割合が高く約16パーセント、次いで、「食品製造・加工管理の見直し」が約12パーセント、「小盛りメニューの提供・料理ボリュームの情報提供」が約10パーセントであり、全て厨芥類であった。発生抑制可能物の割合を業種別に見てみると、その割合が高いのは、厨芥類の排出割合が高い「店舗ビル・百貨店」(約63パーセント)、次いで、「学校・図書館・研修所」が約49パーセントであったが、「学校・図書館・研修所」では「色付き紙(封筒・パンフレット)」、「色白紙(コピー用紙等)」、「段ボール箱」などの紙類が中心であった。

なお、容積比では、発生抑制可能物は、「販売管理・料理提供方法の見直し・フードバンクの活用」、「食品製造・加工管理の見直し」、「小盛りメニューの提供・料理ボリュームの情報提供」等による厨芥類(約9パーセント)、輸送用梱包材(約7パーセント)、リターナブル容器(約6パーセント)、使い捨て商品(約5パーセント)の順で、重量比に比べその割合は低いものの、全業種合計で約33パーセントであった。

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表5 発生抑制のメニューと発生抑制可能物の排出状況

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2)資源化可能物の排出状況

資源化可能物とした品目は、表6に示すように、既存のリサイクルルートで資源化が可能であると考えられる段ボール箱や新聞紙、紙製容器包装、OA紙(色白紙、シュレッダーくず)、パンフレット(色付き紙)、ペットボトル、びん、缶などであり、また、これに堆肥化・飼料化やメタン発酵等による資源化可能物(バイオマス資源)、として厨芥類を加えた。なお、紙類では禁忌品や汚れが激しい物は除いて資源化可能物とした。

全業種合計の資源化可能物は、重量比でみると、図12及び表6に示すように、紙類(古紙類)が合計で約12パーセント、古布類の0.3パーセント及び、産業廃棄物に該当するが通常のルートで資源化可能な品目として、ペットボトルなどのプラスチック類が0.4パーセント、びん類が0.4パーセント、金属類が0.6パーセントの計1.7パーセントとなっており、合計で約14パーセントを占めていた。また、堆肥化等可能物(厨芥類:バイオマス資源)が約44パーセントとなっており、古紙類等資源化可能物と堆肥化等可能物の合計で約58パーセントを占めていた。

なお、容積比では、古紙類等資源化可能物(約21パーセント)と堆肥化等可能物(約9パーセント)の合計で約30パーセントを占めていた。

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図12 資源化可能物の排出状況
図12 資源化可能物の排出状況

表6 資源化可能物の排出状況

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(7)産業廃棄物の混入状況

産業廃棄物(プラスチック類、ゴム類、皮革類、金属類、陶磁器類、ガラス類とし、業種指定のある産業廃棄物は除く)の混入状況を表7に示した。全業種合計で見ると重量比で約17パーセントの産業廃棄物が混入していた。容積比では、約42パーセントとなった。

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表7 産業廃棄物の混入状況

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(8)食品廃棄物の排出状況

食品廃棄物の排出状況を表8に整理した。食品廃棄物のうち、可食部が廃棄されている場合が「食品ロス」に相当するが、全業種合計(重量比)では、総ごみ量の約28パーセント(厨芥類の約63パーセント)が食品ロスにより占められている。

表中の排出量(トン)は、特定建築物の推定排出量と今回の調査結果を用いて特定建築物からの食品ロス量を推定したものであるが、特定建築物からは約45千トンの食品ロスが廃棄されていると推定され、廃棄量が多いのは、店舗ビル・百貨店約21千トン、事務所ビル約18千トンであり、この2業種で8割強を占めている。

写真2には食品ロスも含めた食品廃棄物の排出状況を紹介している。

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表8 食品廃棄物の排出状況

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写真2 食品廃棄物の排出状況
【スーパー販売前の食品処理外葉)】【調理くず】
スーパー販売前の食品処理外葉、調理くず
【過剰除去】【食べ残し】
過剰除去、食べ残し
【食品衛生法に基づく保存試料】【スーパー売れ残り食品】
食品衛生法に基づく保存試料、スーパー売れ残り食品
【スーパー売れ残り食品】【スーパー売れ残り食品】
スーパー売れ残り食品

(9)過去の調査結果、他都市の調査結果との比較

以下には、平成26年度の大阪市の事業系ごみの組成、資源化可能物の混入状況について整理した。また、他都市の調査結果として堺市、京都市の調査結果と比較した。ただし、今年度調査は、特定建築物に該当する事業所を対象としており、平成26年度の大阪市の調査対象、堺市や京都市の調査対象と、ごみ減量のための事業所の体制も異なり、一律にごみ組成や資源化可能物の混入状況を比較することはできない。

事業系ごみのごみ組成の比較を表9に、また、資源化可能物の混入状況の比較を表10に整理した。

今年度調査の対象は、廃棄物管理責任者によりごみの減量に取り組まれている事業所であり、大阪市の過去の調査、堺市や京都市の調査のように、従業員規模の小さな事業所は調査対象としていない。このため、事業系ごみ中の資源化可能な古紙類の割合は約12パーセント(重量比)と低く、その結果、ごみ組成の紙類の割合は約28パーセント(重量比)と過去や他都市の組成と比べて低くなっている。

逆に、大阪市内には比較的大きなスーパー、レストラン等の商業施設が多数立地し、また、事務所ビルも規模が大きいため社員食堂を営業している場合も多いと予想され、厨芥類の割合は約44パーセント(重量比)と過去の調査結果や他都市の調査結果と比べ高い割合を示している。

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表9 類似の調査手法により実施した過去及び他都市の調査結果との比較

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表10 類似の調査手法により実施した過去及び他都市の調査結果との資源化可能物の混入状況の比較

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5.排出実態調査に基づく効果的な啓発方法について

(1)事業系ごみの減量計画策定のための情報提供とチェックリストの作成

第3章で整理したように、市施設に搬入されている事業系ごみについては、排出事業所における1.発生抑制の取り組みの推進、2.資源化の取り組みの推進、3.産業廃棄物の適正処理の推進を図っていくことが重要であると考える。各々の取り組みにより削減される可能性のある事業系ごみ量は、各取り組みでは重複している部分が有り、削減されるごみ量は3つの取り組みの和とはならないが、図13に示すように全業種合計で見ると発生抑制の取り組みの推進では、厨芥類を中心に重量比で最大52パーセント、資源化の取り組みの推進でも厨芥類を中心に約58パーセント、産業廃棄物の適正処理の推進では約17パーセントである。

このため、各取り組みの具体的な内容を業種別に紹介する先進事例集の作成や実践の手引きを作成、配付するとともに、各々の事業所において減量のための取り組み状況の実態を自社で把握し、その取り組みの推進の可能性について廃棄物管理責任者を中心に事業所内で検討してもらい、「廃棄物の減量推進及び適正処理に関する計画書」における具体的な計画の立案に反映してもらえるように誘導していくことが重要であると考える。また、ごみ減量の取り組みの実践状況に関するチェックリストを作成し、特定建築物の廃棄物管理責任者が自社のごみ減量の取り組みの実践状況について確認し、新たな取り組みの実践ができるよう立入検査や廃棄物管理責任者講習会などの機会に、啓発を行うことが必要であると考える。

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図13 各減量の取り組みによる事業系ごみの削減可能割合(重量比)
13 各減量の取り組みによる事業系ごみの削減可能割合(重量比)

(2)食品ロスの削減

市内の特定建築物から排出される食品ロス量は約45千トン(表8参照)と推定され、特定建築物からの総一般廃棄物排出量160千トンの約3割を占めている。業種別食品ロスの排出量では、店舗ビル・百貨店が約21千トン、事務所ビルが約18千トンであり、両者で総食品ロス量の8割強を占めている。

主な食品ロスの内容としては、店舗ビル・百貨店では、主に売れ残った食料品であり、事務所ビルでは社員食堂から排出されるご飯・うどん・パスタ等の作り置きされた食料品などである。

売れ残った食料品については、各事業所で、消費・賞味期限内に売りきれるように、需要予測による発注精度の向上(仕入れ数の精査)を行い過剰な仕入れを抑制するとともに、鮮魚の販売形態を1日の客層に応じて変更するなどの商品の売りきりの取り組みの強化が必要と考える。また、国内の流通部門全体では、食品の製造日から賞味期限までを3分割し、「納入期限は、製造日から3分の1の時点まで」、「販売期限は、賞味期限の3分の2の時点まで」を限度とする「3分の1ルール」といわれている商習慣を見直すとともに、賞味期限内の食品等を処分する場合には、フードバンクの活用も有効であることを啓発することが必要である。一方、ご飯・うどん・パスタ等の作り置きされた食料品については、作り置きとごみの発生について、消費者に丁寧に情報を提供し、少しの時間待ってもらえるような食事の提供形態を取入れるなど、発生抑制の行動を事業者へ浸透していく必要があると考える。このため、種々の先進的取り組み情報を収集し、また、その効果等についてとりまとめ、市内事業者に紹介するためホームページへの掲載や事例集の作成、廃棄物管理責任者講習会・事業系ごみ減量セミナーなどの機会に講演することなどで特定建築物の事業者に食品ロス削減の重要性を啓発していくことが必要であると考える。

(3)産業廃棄物の適正処理にむけた指導強化

産業廃棄物は、表7に整理したようにプラスチック類を中心に、一般廃棄物に約17パーセントが混入している。このため、廃棄物管理責任者へ産業廃棄物の排出実態に関しての情報提供を充実するとともに、一般廃棄物と産業廃棄物の分離、分別保管・産業廃棄物処理業者への処理委託による適正処理について指導強化を図っていく必要があると考える。

(4)特定建築物の建物用途区分について

特定建築物の用途としては、現在6業種に分類されている。今回の調査においては、店舗ビル・百貨店及び製造工場・倉庫(その他の業種は、現行の分類区分をそのまま適用)をさらに細分化して、合計11業種に分類して調査を実施した。

しかし、事務所ビルの例を挙げると、想定以上の厨芥類が排出されたことや、必ずしも事務所ビルからOA紙等の紙類の排出が多くないことなどの実態が把握され、結果として事務所ビルに対する減量指導・啓発について、古紙の資源化だけではなく食品ロスの削減に向けた減量指導も取り入れる必要があることが分った。

用途区分の7割以上を事務所ビルが占めているが、実態としてはテナントの中に飲食店等が入居している場合もあることや、食品廃棄物や紙おむつ等を多量に排出するおそれがある病院が特定建築物に含まれていないことなど、特定建築物の用途(業種)について、検証する必要があると考える。

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