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【令和3年度】業種・業態別 事業系一般廃棄物排出実態調査の結果について

2022年5月16日

ページ番号:563851

令和3年度

1.調査の目的

 大阪市では、持続可能な循環型都市の構築をめざして「大阪市一般廃棄物処理基本計画」を基に、様々なごみ減量施策により、平成30年度にごみ処理量(焼却量)は93万トンとなり、ピーク時であった平成3年度217万トンの半分以下を達成した。

 このような状況を受け、令和2年3月に改定した「大阪市一般廃棄物処理基本計画」では、令和7年度を目標年次として、ごみ処理量84万トンをめざすこととし、さらなるごみの減量に進めてきたが、近年下げ止まりの傾向となっている。

 さらなるごみ減量を進めるためには、本市ごみ処理量のうち事業系ごみが6割を占めており、この事業系ごみのさらなる減量が大きな課題となっている。

 こうしたことから、大阪市一般廃棄物収集運搬業許可業者が収集する特定建築物(大規模商業施設を含む)から排出された事業系ごみを対象とした排出実態調査を実施し、これら特定建築物の業種・業態別の特色、発生抑制・再生利用の可・不可、本来分別排出すべき産業廃棄物等の混入状況など、排出実態を詳細に調査・把握することとし、この調査結果を基にして、排出事業者・大阪市一般廃棄物収集運搬業許可業者への適切な指導(産業廃棄物の適正処理ルート誘導、資源化可能な紙類のリサイクルルートへの誘導、食品ロスの削減等)を行い、今後の啓発方法等の検討を行うことで、事業系ごみの適正区分・適正処理をより一層推進し、事業系ごみの減量をめざすことを目的とする。

2.調査の対象

 本調査の対象は、特定建築物から排出される一般廃棄物である。本節では、その概要について以下のとおり整理した。

(1)特定建築物とは

 特定建築物は、条例第9条第1項に規定する、多量の事業系廃棄物を生ずる建物のことを指しており、具体的に対象となる建物は、規則第3条に規定する次のいずれかに該当するものである。

  • 「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(通称「ビル管法」)第2条に規定する特定建築物で延床面積が3,000平方メートル以上の建物
  • 事務所の用途に供される部分の延床面積が1,000平方メートル以上の建物
  • 製造工場・倉庫の用途に供される部分の延床面積が3,000平方メートル以上の建物
  • 「大規模小売店舗立地法」(通称「大店立地法」)第2条第2項に規定する大規模小売店舗
  • その他市長が特に必要と認める建物

(2)特定建築物から排出される一般廃棄物等(資源化物及び一般廃棄物)の種類と量

 現在の特定建築物の件数は、4,255件(令和2年度)であり、令和2年度時点での特定建築物からの一般廃棄物の推定排出量を表1に整理した。一般廃棄物推定総排出量は、約120,000トンであり、令和2年度の事業系ごみ収集量約499,000トンの約24パーセントを占めている。また、一般廃棄物の資源化率は56パーセントである。

表1 特定建築物用途別建物件数と一般廃棄物の推定排出量等(令和2年度)

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3.調査の流れ

 調査対象事業所候補の抽出、許可業者や排出事業者(特定建築物)への調査協力要請とサンプリングスケジュール調整、サンプリングとごみ組成分類作業の実施など調査全体の流れの概要は、図1に示すとおりである。なお、本調査の実施にあたっては、「一般社団法人大阪市一般廃棄物適正処理協会」及び許可業者の方々、並びに排出事業者の方々の多大な協力を得て、円滑に調査を実施することができた。

図1  調査全体の流れ

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(1)具体的な作業の流れ

1)調査対象事業所の選定

 本調査では、平成29年度調査と同様の建物用途件数として30件(平成29年度調査では排出事業所の事情により最終的には29件)の特定建築物を選定するとともに、廃棄物排出量が多い大規模商業施設2件を選定して調査を実施している。

 特定建築物については、業種ごとに排出量が多量な建築物を抽出するため、一般廃棄物(資源含まず)日量50から400キログラムを対象とし、サンプリングの可能性が高い建築物を最終的な調査対象事業所の2倍程度の63件抽出した。また、大規模商業施設については、令和2年度減量計画書のうち、年間の一般廃棄物(資源含まず)排出量の上位5パーセントにあたる年間216トンから500トンの施設5件を抽出した。

 なお、これらの調査対象候補事業所については調査対象事業所の選定のための基礎情報として、収集時間帯、収集回数、収集量、収集曜日、排出事業所の定休日、ごみ量の変動状況、ごみ排出容器、1回の収集時のごみ容器個数、資源化の状況、ロータリードラムの設置状況、ごみ置場の状況、その他調査実施時の注意事項等を把握した。

 これらの候補について、一般社団法人大阪市一般廃棄物適正処理協会を通じて、収集運搬業者と調整し、最終的に表2に示すように、特定建築物32件(うち、大規模商業施設2件)を選定した。

表2 調査対象とした事業所の件数

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2)分類・計量作業

 特定建築物32件(うち、大規模商業施設2件)に対する分類・計量作業は、令和4年1月25日(火曜日)から2月16日(水曜日)にかけて実施(分類作業場所の片付け含む)した。

 なお、サンプリングごみの搬入や分類・計量作業は大阪市もと大正工場(大正区南恩加島1-11:閉鎖中)の破砕施設プラットホームにて行った。

3)調査結果の集計・分析
 調査結果を集計し、ごみ組成調査を実施した特定建築物の業種別及び全業種合計の事業系ごみ組成、事業系ごみ減量可能性等を把握した。

分類作業風景(大正工場)

(2)分類・計量作業

1)分類項目表

 分類は材質別等約120項目に分類した項目表に基づいて行った。

 本調査では、事業系ごみから排出される厨芥類の発生由来を「製造段階(製造業・卸売業)」、「流通段階(小売業)」、「消費段階(飲食業、その他(従業員昼食等))」の段階別に、また、厨芥類の廃棄形態から「加工原料・製品くず、販売前の除外外葉等・調理くず」、「調理期限切れ、売れ残りの食料品、出荷停止・返品」、「消費・賞味期限が過ぎていない売れ残りの食料品」、「主として消費段階から排出された食べ残し(魚の骨・果物の皮等来店客・宿泊客に食事提供後に排出された不可食部含む)」、「茶殻・コーヒー殻・ティーバッグ」、「ペットフード」について分類し、事業所から排出される厨芥類の詳細な排出実態について把握した。

 なお、本調査は大規模な事業所を調査対象として実施しており、テナントとして種々の業種が入居しごみを排出していることも多く、厨芥類について上述のように段階別発生由来を把握するため、排出ごみ袋の内容から、製造業、卸売業、飲食業、小売業、宿泊業、オフィス等の業種を判別して厨芥類の詳細調査を実施している。

 また、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」に基づき定められた「特定プラスチック使用製品」(プラスチック製フォーク、スプーン、ナイフ、マドラー、ストロー、ヘアブラシ、櫛、髭剃り、シャワー用キャップ、歯ブラシ、ハンガー、衣類用のカバーの12品目)の排出状況についても把握している。なお、同法では、「特定プラスチック使用製品」ごとに使用の合理化を求める対象業種を定めているが、調査では対象業種から提供された「特定プラスチック使用製品」かどうかの判断が難しいため、形状のみで「特定プラスチック使用製品」と判断し分類している。

2)計量方法

 分類後、重量・容積・本数を計量した。本数は飲料容器、電池・蛍光管、小型家電等について測定している。また、容積の測定では、内側に目盛りを付けたポリバケツを用いて測定した。その際、各事業者から排出された袋ごとの測定は、上を軽く平らにならす程度で、特別な圧力をかけずに測定した。一方、分類作業後の分類項目ごとの測定では、びん等の硬質のものは圧力をかけずに上をそのままならす程度で、特別な圧力をかけずに測定した。一方、プラ袋等の軟質のものは、かける圧力により大きくその値が異なるため、上部に一定圧力(約5キロ(1平方メートルあたり約60キロ相当))をかけてから測定した。なお、容積計量容器の底に空間が生じないように注意して容積の測定を行っている。

4.ごみ組成調査の結果

(1)調査対象とした特定建築物の概要

 調査対象事業所として選出した特定建築物32件(うち、大規模商業施設2件)の概要を表3に整理した。

(2)サンプリング量

 サンプリング量は表3に示すとおりである。合計サンプリング量は877袋、約2,522キログラム、24,977リットルであった。また、業種別内訳(重量比)を図2に示している。なお、平成29年度調査と比べ、大規模商業施設が加わり店舗ビル・百貨店の割合が増加する一方、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりホテル・旅館、集会所・劇場・娯楽場のサンプリングは低下している。

表3 サンプリング量

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図2 サンプリング量の業種別内訳(重量比)

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(3)ごみ組成調査結果の概要

 以下には、業種大分類・中分類によるごみ組成調査結果の概要を整理した。なお、全業種合計のごみ組成は、特定建築物の用途別(業種別)に把握したごみ組成結果を特定建築物から排出される一般廃棄物の用途別排出量に応じて加重平均し算定しているが、その手順の詳細は本編に整理している。

1)全業種合計
 重量比では、紙類が最も高く約44パーセント、次いで、厨芥類(「流出水分等」含む。以下同じ)が約33パーセント、プラスチック類が約12パーセントであった。一方、容積比では紙類が約60パーセント、プラスチック類が約26パーセント、厨芥類が約8パーセントであった。平成29年度調査に比べ、重量比、容積比とも紙類の割合が増加し(平成29年度調査結果では、重量比約28パーセント、容積比42パーセント)、厨芥類、プラスチック類の割合が低下している。(平成29年度調査結果では、厨芥類が重量比約44パーセント、容積比9パーセント、プラスチック類が重量比約14パーセント、容積比40パーセント)

図3 全業種合計

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2)事務所ビル

 重量比では、全業種合計と同様に紙類が最も高く重量比で約52パーセントを占め、平成29年度調査の31パーセントに比べかなり高くなっていた。その内訳として、紙箱・袋・包み等の紙製容器包装、再生コピー紙・PR紙・広告等の色付き紙、ペーパータオル・ティッシュ等の使い捨ての紙などであった。次いで、厨芥類が約19パーセント、プラスチック類が約15パーセントであった。一方、容積比では紙類が約63パーセントを占め、次いで、プラスチック類が約28パーセント、厨芥類が約3パーセントであった。

 社員食堂、テナントとして飲食店、コンビニエンスストア等が入居する事務所ビルもあり、厨芥類の割合はある程度の割合を占めているものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により平成29年度調査に比べその割合は低下している。(平成29年度調査結果では、厨芥類重量比約41パーセント、容積比約7パーセント)

図4 事務所ビル

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3)店舗ビル・百貨店

 店舗ビル・百貨店は、事務系店舗ビル、店舗ビル(百貨店)、店舗ビル(スーパー)、量販店(ホームセンター)、食品・非食品小売、飲食系店舗ビルの中分類の業種からなり、図5(1)に示すように、重量比では、厨芥類が最も高く約53パーセント、次いで、紙類が約29パーセント、プラスチック類が約8パーセントであった。一方、容積比では紙類が約55パーセント、プラスチック類が約21パーセント、厨芥類が約18パーセントであった。スーパーから排出される厨芥類の影響を受けて、業種全体としでは厨芥類の割合が高い。

 なお、平成29年度調査と比べ、厨芥類の割合は概ね同程度であるが、紙類の割合が増加している。(平成29年度調査結果では紙類は重量比約19パーセント、容積比約36パーセント)

 中分類によるごみ組成では、図5(2)に示すように、物販、結婚式場等が入居している事務所系店舗ビルでは事業所から紙箱等の紙製容器包装材、ペーパータオル等の使い捨ての紙が多く排出され、重量比で紙類が約40パーセント、プラスチック類が約15パーセントを占めていた。一方、容積比で、紙類約49パーセント、プラスチック類約38パーセントであった。

 店舗ビル(百貨店)では、生活雑貨の販売が中心であり、商品納入の紙箱、各商品の紙箱等の紙製容器包装を中心とした紙類が重量比で約55パーセント、容積比で約59パーセントであった。

 店舗ビル(スーパー)では、販売前の食品処理の外葉と売れ残り食品等により厨芥類の割合が高く、重量比で約60パーセント、容積比で約25パーセントであった。

 量販店(ホームセンター)では、商品の納入等に伴う段ボール箱、各商品の紙箱等の紙製容器包装とともに、ペーパータオル等の使い捨ての紙、新聞紙などの紙類の割合が重量比で約53パーセント、容積比で約70パーセントを占めていた。

 食品・非食品小売、飲食系ビルでは、調理くず、手を付けていない食料品、食べ残し等による厨芥類が重量比で約45パーセントを占めていた。一方容積比では、食材の仕入れ等によるプラスチック製容器包装材等によりプラスチック類が約24パーセント、紙製容器包装材により紙類が約60パーセントを占めていた。

図5(1) 店舗ビル・百貨店(大分類)

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 中分類によるごみ組成では、図5(2)に示すように、物販、結婚式場等が入居している事務所系店舗ビルでは事業所から紙箱等の紙製容器包装材、ペーパータオル等の使い捨ての紙が多く排出され、重量比で紙類が約40パーセント、プラスチック類が約15パーセントを占めていた。一方、容積比で、紙類約49パーセント、プラスチック類約38パーセントであった。

 店舗ビル(百貨店)では、生活雑貨の販売が中心であり、商品納入の紙箱、各商品の紙箱等の紙製容器包装を中心とした紙類が重量比で約55パーセント、容積比で約59パーセントであった。

 店舗ビル(スーパー)では、販売前の食品処理の外葉と売れ残り食品等により厨芥類の割合が高く、重量比で約60パーセント、容積比で約25パーセントであった。

 量販店(ホームセンター)では、商品の納入等に伴う段ボール箱、各商品の紙箱等の紙製容器包装とともに、ペーパータオル等の使い捨ての紙、新聞紙などの紙類の割合が重量比で約53パーセント、容積比で約70パーセントを占めていた。

 食品・非食品小売、飲食系ビルでは、調理くず、手を付けていない食料品、食べ残し等による厨芥類が重量比で約45パーセントを占めていた。一方容積比では、食材の仕入れ等によるプラスチック製容器包装材等によりプラスチック類が約24パーセント、紙製容器包装材により紙類が約60パーセントを占めていた。

図5(2) 店舗ビル・百貨店(中分類)

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4)ホテル・旅館

 重量比では、調理くず、手を付けていない食料品、食べ残し等により厨芥類が最も高く約49パーセント、次いで、主として紙製容器包装、プラスチック製容器包装により、紙類約24パーセント、プラスチック類約15パーセントであった。一方、容積比では、プラスチック類約40パーセント、紙類約40パーセント、厨芥類約10パーセントであった。ごみ組成については平成29年度調査結果と概ね同じ組成であった。(平成29年度調査では、重量比については紙類約28パーセント、プラスチック類約20パーセント、厨芥類約41パーセント。容積比については紙類約36パーセント、プラスチック類約48パーセント、厨芥類約7パーセント)

図6 ホテル・旅館

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5)集会場・劇場・娯楽場

 重量比では、弁当容器、紙コップ等の紙製容器包装、色付き紙、ペーパータオル、ティッシュ等の紙類が最も多く、重量比で約50パーセント、容積比で約59パーセントあり、次いで、重量比では館内の飲食店からの厨芥類が約26パーセント、容積比では弁当等のプラスチック製容器包装等のプラスチック類が約32パーセントであった。

 平成29年度調査と比べ、紙類の割合が増え、プラスチック類の割合は低下している。(平成29年度調査結果では、紙類重量比約31パーセント、プラスチック類重量比約20パーセント)

図7 集会場・劇場・娯楽場

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6)学校・図書館・研修所

 重量比では、調査対象は中学校、高校、大学である。生徒・学生向けの教材関係、ティッシュ等の使い捨ての紙等の紙類が最も高く約37パーセント、次いで、プラスチック類約18パーセント、厨芥類約27パーセントであった。一方、容積比では、プラスチック類が約45パーセント、紙類約40パーセントであった。なお、調理・製菓学科、栄養学科の学科を持つ短期大学もあり、実習の食材と思われる厨芥類も排出されている。

 なお、平成29年度調査と比べ、厨芥類の割合は増え、紙類の割合は低下している。(平成29年度調査結果では、厨芥類重量比約11パーセント、紙類重量比約62パーセント)

図8 学校・図書館・研修所

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7)製造工場・倉庫

 製造工場・倉庫は、運輸・通信業、食品製造業、非食品製造業の中分類の業種からなり、図9(1)に示すように、原料仕入れ等の紙製容器包装、輸入許可書、納品書等の色白紙等の紙類が重量比で約91パーセント、容積比で約89パーセントを占めている。

  なお、平成29年度調査では紙類以外の排出もあったが今回の調査では大半が紙類となっている。(平成29年度調査結果では、紙類重量比約55パーセント、プラスチック類重量比約16パーセント、厨芥類重量比約8パーセント)

図9(1) 製造工場・倉庫(大分類)

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 中分類によるごみ組成では、図9(2)に示すように、運輸・通信業では、輸出入業務が中心であり、輸入許可書、納品書等の色白紙等の紙を中心に重量比で約84パーセント、容積比で約71パーセントを占めている。

 食品製造業では、食品生産のための小麦粉、でんぷん等原料仕入れ用の紙袋等の紙類が重量比で約98パーセント、容積比で約100パーセントを占めていた。

 非食品製造業はプラスチック製品を扱う事業所である。ティッシュ等の使い捨ての紙、再生コピー用紙等の紙類の割合が重量比で約62パーセント、容積比で約76パーセントを占めていた。なお、その他は小さな貝殻である。

図9(2) 製造工場・倉庫(中分類)

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(4)ごみ組成調査結果の詳細

 以下には、全業種合計によるごみ組成調査結果の詳細を整理した。

 図10に示したように、重量比では、紙類の割合が高い事務所ビル、厨芥類の割合が高い店舗ビル・百貨店(主としてスーパー・飲食ビル)の影響を受け、全業種合計では紙類が約44パーセント厨芥類が約33パーセントを占め、次いで、プラスチック類が約12パーセントとなっている。

 紙類の中でも多く排出されているのは多い順に「使い捨ての紙(ティッシュ、紙布巾等)」(約10パーセント)、再生コピー紙、PR紙・チラシ等の「色付き紙」(約8パーセント)、「一般(個装)の紙箱・包み紙」(約8パーセント)、「商品納入・仕入れ等の梱包・輸送用紙箱・袋包み等」(約7パーセント)と続き、これらの合計の割合は約44パーセントと高い。一方、厨芥類では「作り置き、売れ残り食品(賞味・消費期限切れ)、返品等手付かず食品」(約12パーセント)、「加工原料・製品くず・販売前除外外葉・調理くず等」(約12パーセント)、「食べ残し(飲食店等から排出)」(約5パーセント)などとなっている。

 一方、容積比では、空隙が多くかさばる紙製やプラスチック製の容器包装材の割合が高まり、両者を合わせて約86パーセントとなっていた。逆に、厨芥類の割合は合計で約8パーセントに低下している。

図10 全業種合計

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(5)事業系ごみの使用用途別・容器包装材の排出状況

 ごみ組成の把握には、紙類、プラスチック類、厨芥類などのように成分別組成の把握が一般的であるが、事業系ごみの減量を推進していくためには、ごみがどのような過程・理由から発生してきたかを把握することも重要であり、以下にこの観点から調査結果を整理した。

  使用用途別の排出状況の整理にあたって、事業系ごみを1:調査対象事業所の事業活動に直接関わらない購入物品(社員の休息時等に消費する物品)、2:輸送用または商品包装用の容器包装材(3と重複する物もあるがここでは全ての容器包装材が2に該当するとして整理)、3:営業・事務・生産・販売・食事提供・介護・治療・検査等に関わる物品、4:その他(分類不能)の4つに分類した。

1)使用用途別の排出状況

 4つの使用用途別に分類した全業種合計による結果を図11に整理した。

 全業種合計の重量比では、「営業・事務・生産・販売・食事提供・介護・治療・検査等に関わる物品(OA用紙、食材等原料、資材、部品、販売商品、販促品、消耗品等)」が約68パーセント、「輸送用または商品包装用の容器包装材(全ての容器包装材)」が約25パーセント、「事業活動に直接関わらない購入物品(社員の休息時等に消費する物品)」が約4パーセント、「その他(分類不能)」が約4パーセントとなっていた。

 ごみ使用用途について成分別に見ると、「営業・事務・生産・販売・食事提供・介護・治療・検査等に関わる物品(OA用紙、食材等原料、資材、部品、販売商品、販促品、消耗品等)」に占める割合が高いのは、書類・伝票等の排出による紙類、マスク・手袋等の排出による繊維類やゴム類、調理くずや売れ残り等の排出による厨芥類、割り箸等の排出による木片類である。次に、「輸送用または商品包装用の容器包装材(全ての容器包装材)」の割合が高いのは、「プラスチック類、ガラス類、金属類」であった。「事業活動に直接関わらない購入物品(社員の休息時等に消費する物品)」の割合が高いのは、「皮革類、陶磁器類」であった。

 なお、容積比では、空間が多くかさばる「輸送用または商品包装用の容器包装材」が約56パーセントと高い割合を占めていた。

図11 事業系ごみの使用用途別の排出状況(全業種合計)

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2)容器包装材の排出状況

 各業種別の容器包装材の排出状況を表4に示した。全業種合計を重量比で見ると、ごみ排出量全体を100パーセントとした場合、紙製容器包装(段ボール、紙製容器包装、紙パックの計)が約17パーセント、食料品の包装を中心としたプラスチック製容器包装(トロ箱、ペットボトル、プラ製容器包装の計)が約7パーセント、金属製容器包装が約1パーセントなどを合わせて、重量比で約25パーセントを容器包装材が占めていた。業種別には、製造工場・倉庫、事務所ビル、集会場・劇場・娯楽場、学校・図書館・研修所、製造工場・倉庫が20パーセントを超えていた。

 一方、容積比では空隙が大きくかさばるため、全業種合計で約56パーセントを容器包装材が占めていた。

表4 容器包装材の排出状況

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(6)発生抑制・資源化の促進等による減量の可能性

 サンプリングしたごみ組成の中にある発生抑制可能物、資源化可能物の排出状況から、事業系ごみの減量可能性について検討した。また、一般廃棄物に混入している産業廃棄物の状況についても整理している。
1)発生抑制可能物の排出状況

 事業系ごみの発生抑制による減量可能性を探るため、本ごみ組成調査の項目から表5に示すように、用紙節約やペーパーレス化、電子化等事務処理や宣伝方法の見直し、輸送用梱包の見直し、リターナブル容器の利用、充電式電池の利用、使い捨て商品等使用の見直し、食品製造・加工管理の見直し、料理提供過程の見直し、販売管理・料理提供方法の見直し・フードバンクの活用、小盛りメニューの提供・料理ボリュームの情報提供によって発生抑制が可能と考えられるものを対象として選び、その組成割合を整理した。なお、輸送用梱包に含まれる段ボールや、食品製造・管理の徹底に含まれる加工原料くず・製品くずなど一部の品目は、次節に示す資源化可能物と重複している。

 全業種合計の発生抑制可能物は、重量比でみると表5に示すように、合計で約54パーセントとなった。発生抑制のメニュー別にみると、「販売管理・料理提供方法の見直し・フードバンクの活用」がもっとも割合が高く約13パーセント、次いで、「食品製造・加工管理の見直し」が約12パーセント、「通箱化等輸送用梱包の見直し」が約11パーセントであった。

 次に、発生抑制可能物の割合を業種別に比較する。実際には発生抑制が困難であると思われる麦粉、でんぷん等原料仕入れ用の紙袋により「梱包・輸送用容器・包装」が高いため全体の割合が高くなっている「製造工場・倉庫」を除くと、発生抑制可能物の排出割合が高いのは、販売、調理、食事提供で食品の取り扱いの多い「店舗ビル・百貨店」(約64パーセント)、次いで、「ホテル・旅館」(約55パーセント)となっていた。

 一方、「学校・図書館・研修所」(約52パーセント)、「事務所ビル」(約45パーセント)、「集会所・劇場・娯楽場」(約43パーセント)では、厨芥類の排出量は減少しているが、「色付き紙(再生コピー紙、チラシ、パンフレット等)」、「色白紙(コピー用紙等)」などの紙類の割合が高くなっている。

 なお、容積比では、発生抑制のメニューとして、「通箱化等輸送用梱包の見直し」(約19パーセント)、「電子化等事務処理や宣伝方法の見直し」(約8パーセント)などが高まり、厨芥類の発生抑制のメニューを加えると、発生抑制可能物の割合は全業種合計で約43パーセントであった。

表5 発生抑制のメニューと発生抑制可能物の排出状況

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2)資源化可能物の排出状況

 資源化可能物とした品目は、表6に示すように、既存のリサイクルルートで資源化が可能であると考えられる段ボール箱や新聞紙、紙製容器包装、OA紙(色白紙、シュレッダーくず)、パンフレット(色付き紙)、ペットボトル、びん、缶などであり、また、これに堆肥化・飼料化やメタン発酵等による資源化可能物(バイオマス資源)、として厨芥類を加えた。なお、紙類では禁忌品や汚れが激しい物は除いて資源化可能物とした。

 全業種合計の資源化可能物は、重量比でみると、図12及び表6に示すように、紙類(古紙類)が約21パーセント、古布類の0.1パーセント及び、産業廃棄物に該当するが通常のルートで資源化可能な品目として、ペットボトルなどのプラスチック類が0.2パーセント、びん類が0.2パーセント、金属類が0.5パーセントの計0.9パーセントとなっており、合計で約22パーセントを占めていた。また、堆肥化等可能物(厨芥類:バイオマス資源)が約33パーセントとなっており、古紙類等資源化可能物と堆肥化等可能物の合計で約55パーセントを占めていた。

 一方、容積比では、古紙類等資源化可能物(約29パーセント)と堆肥化等可能物(約8パーセント)、合計で約29パーセントを占めていた。

 なお、調査対象事業所が異なっていることや、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、リモートワークの浸透、来店者数の減少など飲食関係部門から厨芥類の排出量が減少し、相対的に紙類の割合が高まっている可能性もあり一概には言えないが、平成29年度調査と比べ紙類(紙製容器包装・色白紙・色付き紙等)の割合が約10パーセントから約19パーセントへ10パーセント程度高まっている。

図12 資源化可能物の排出状況

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表6 資源化可能物の排出状況

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(7)産業廃棄物の混入状況

 産業廃棄物(プラスチック類、ゴム類、皮革類、ガラス類、金属類、陶磁器類とし、業種指定のある産業廃棄物は除く)の混入状況を表7に示した。全業種合計で見ると重量比で約14パーセントの産業廃棄物が混入していた。容積比では、約28パーセントであった。

 平成29年度の産業廃棄物の混入率は重量比で約17パーセントであり、若干の低下にとどまっている。

表7 産業廃棄物の混入状況

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(8)食品廃棄物の排出状況 

 食品廃棄物の排出状況を表8に整理した。食品廃棄物のうち、可食部が廃棄されている場合が「食品ロス」に相当するが、全業種合計(重量比)では、総ごみ量の約19パーセント(厨芥類の約58パーセント)が食品ロスにより占められている。

 表中の排出量(トン)は、特定建築物の推定排出量と今回の調査結果を用いて特定建築物からの食品ロス量を推定したものであるが、特定建築物からは約23,000トンの食品ロスが廃棄されていると推定され、廃棄量が多いのは、店舗ビル・百貨店約14,000トン、事務所ビル約6,000トンであり、この2業種で約86パーセントを占めている。

 平成29年度調査結果と比べ今回の調査では、厨芥類の排出量が全体的に減っており、総ごみ量に対する食品ロスの割合(重量比)は平成29年度調査の約28パーセントに比べ約19パーセントへ低下し、厨芥類に対する食品ロスの割合も低下している。

表8 食品廃棄物の排出状況

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食品廃棄物の発生由来と形態より、過剰除去・キャベツ等の外葉・調理くず(消費段階)


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食品廃棄物の発生由来と形態より、作り置き・手付かず食品(生鮮、揚げ物の売れ残り)・検食


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食品廃棄物の発生由来と形態より、バイキング方式での食べ残し・食べ残し(不可食部・果物の皮等)・社員の休息時のおやつ(お菓子)

(9)過去の調査結果、他都市の調査結果との比較

 以下には、過去の本市の事業系ごみの組成、資源化可能物の混入状況について整理した。また、他都市の調査結果として堺市、京都市の調査結果と比較した。ただし、本市の調査結果は、特定建築物に該当する事業所を対象としており、堺市や京都市の調査対象事業所と、ごみ減量のための事業所の体制も異なり、一律にごみ組成や資源化可能物の混入状況を比較することはできない。

 事業系ごみのごみ組成の比較を表9に、また、資源化可能物の混入状況の比較を表10に整理した。

 本市の調査対象事業所は、廃棄物管理責任者によりごみの減量に取り組まれている事業所であり、堺市や京都市の調査のように、従業員規模の小さな事業所を調査対象としていない。しかし、事業系ごみ中の資源化可能な古紙類の割合は約21パーセント(重量比)であり、京都市の約7パーセントや平成29年度の本市約12パーセントと比べて高くなっている。今回の調査が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた特殊な状況の中で厨芥類排出量の割合が低下し、紙類が増えたとも考えられるため、今後とも調査を重ね実態を把握し、事業系ごみの減量推進に向けた取り組みをしていく必要がある。

表9 類似の調査手法により実施した過去及び他都市の調査結果との比較

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表10 類似の調査手法により実施した過去及び他都市の調査結果との資源化可能物の混入状況の比較

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5.排出実態調査に基づく効果的な啓発方法について

(1)事業系ごみの減量計画策定のための情報提供とチェックリストの作成

 4.ごみ組成調査の結果で整理したように、市施設に搬入されている事業系ごみについては、排出事業所における発生抑制の取り組みの推進、資源化の取り組みの推進、産業廃棄物の適正処理の推進を図っていくことが重要であると考える。各々の取り組みにより削減される可能性のある事業系ごみ量は、各取り組みでは重複している部分が有り、削減されるごみ量は3つの取り組みの和とはならないが、全業種合計の重量比で見ると、紙類を中心に発生抑制の取り組みの推進では約54パーセント、資源化の取り組みの推進では約55パーセントである。なお、産業廃棄物の適正処理の推進では約14パーセントである。今回の調査では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響や調査対象事業所の違い等もあり、単純に平成29年度の調査結果と比較することは難しいが、図13より、各減量の取り組みによる事業系ごみの削減可能割合では、発生抑制の対象となる事業系ごみは増加しているが、資源化物や産業廃棄物の事業系ごみについては減少している。ただし、資源化物や産業廃棄物が減少しているとはいえ、その割合は小さく、今後も削減に取り組む必要があることに変わりはない。

 特に、今回の調査対象である特定建築物については、ごみの発生量が一般の事業所に比べてかなり大きいこと、条例で減量に取り組むことを義務化していること等から、減量の取り組みを率先して実施してもらう必要がある。例えば、減量の取り組みについて具体的な内容を業種別に紹介する先進事例集や実践の手引きを作成、配付するとともに、各々の事業所において減量の取り組み状況の実態を自社で把握し、その拡充の可能性について廃棄物管理責任者を中心に内部で検討し、「減量計画書」における具体的な計画の立案に反映するように誘導・指導すること等が重要であると考える。また、ごみ減量の取り組みの実践状況に関するチェックリストを作成し、特定建築物の廃棄物管理責任者が自社のごみ減量の取り組みの実践状況を確認し、新たな取り組みの実践ができるよう、市の立入検査や廃棄物管理責任者講習会などの機会に啓発すること等も有効と考えられる。

図13 各減量の取り組みによる事業系ごみの削減可能割合(重量比)

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(2)食品ロスの排出状況

 最近話題となっている食品ロスについては、限られた資源の有効利用とその減量が強く望まれている今日、食品の可食部の廃棄の抑制が大きな課題となっている。

 市内の特定建築物から排出される食品ロス量は約23,000トン(表8参照)と推定される。業種別食品ロスの排出量では、店舗ビル・百貨店が約14,000トン、事務所ビルが約6,000トンであり、両者で総食品ロス量の約86パーセントを占めている。

 主な食品ロスの内容としては、店舗ビル・百貨店では、作り置き・売れ残り食品(消費・賞味期限前、消費・賞味期限切れ)や飲食店等から排出される食べ残しが、ごみ組成の重量比のうち厨芥類の約半数が食品ロスに該当した。

 売れ残りの食品については、各事業所で、消費・賞味期限内に売りきれるように、需要予測による発注精度の向上(仕入れ数の精査)を行い過剰な仕入れを抑制するとともに、鮮魚の販売形態を1日の客層に応じて変更するなどの商品の売りきりの取り組みの強化が必要と考える。また、国内の流通部門全体では、食品の製造日から賞味期限までを3分割し、「納入期限は、製造日から3分の1の時点まで」、「販売期限は、賞味期限の3分の2の時点まで」を限度とする「3分の1ルール」といわれている商習慣を見直すとともに、賞味期限内の食品等を処分する場合には、フードバンクの活用も有効であることを啓発することが必要である。

 SDGsのゴールの1つである「目標12:つくる責任つかう責任」のターゲット12.3より、2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させるよう、種々の先進的取り組み情報を収集しつつ、市内事業者に紹介するためホームページへの掲載や廃棄物管理責任者講習会・事業系ごみ減量セミナーなど、特定建築物の事業者に食品ロス削減の重要性を啓発していくことが必要であると考える。

 今後も食品ロスの削減は全世界的に重要な課題であり、市民と事業者がお互いに協力し合うような仕組みを広げていくなどの取り組みが必要である。

(3)資源化可能な紙類の削減

 市内の特定建築物から排出される紙類は約18,000トンであり、そのうち、再生利用に適さない紙を除いた資源化可能な紙類が約4,000トンと推定される。本調査結果では、資源化可能な紙類の排出量が平成29年度の約12パーセントから約21パーセントへと高まっており(表10参照)、そのため、事業者へ資源の有効利用の啓発に努めるとともに、資源化可能な紙類の焼却工場への搬入禁止や焼却工場における搬入物展開検査の強化とともに、許可業者と連携して排出事業者への適正区分・適正処理を行っていく必要がある。また、古紙回収協力店制度や再生資源事業者の紹介等、事業者へ浸透していくことが必要である。

(4)産業廃棄物の適正処理にむけた指導強化

 産業廃棄物は、表7に整理したようにプラスチック類を中心に、一般廃棄物に約14パーセントが混入している。このため、廃棄物管理責任者へ産業廃棄物の排出実態に関しての情報提供を充実するとともに、焼却工場への搬入物展開検査の強化などを通じて一般廃棄物と産業廃棄物の適正区分・適正処理を推進していく必要があると考える。

(5)特定建築物の建物用途区分について

 特定建築物の用途としては、現在6業種に分類されている。今回の調査においては、店舗ビル・百貨店及び製造工場・倉庫(その他の業種は、現行の分類区分をそのまま適用)をさらに細分化して、合計12業種に分類して調査を実施した。

 しかし、事務所ビルの例を挙げると、想定以上の厨芥類が排出されたことや、必ずしも事務所ビルからOA紙等の紙類の排出が多くないことなどの実態が把握され、結果として事務所ビルに対する減量指導・啓発について、古紙の資源化だけではなく食品ロスの削減に向けた減量指導も取り入れる必要があることが分かった。

 用途区分の約73パーセントを事務所ビルが占めており、実態としてはテナントの中に飲食店等が入居している場合もある。また、食品廃棄物や紙おむつ等を多量に排出するおそれがある病院が特定建築物に含まれていないことなど、特定建築物の用途(業種)について、引き続き、検証する必要があると考える。

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