令和3年度の大気汚染状況

　大阪市では、大気汚染状況を経年的に把握・評価し、環境施策に反映させるため、学校の屋上や道路沿道等に測定局を設置し、二酸化窒素（NO₂）や微小粒子状物質（PM2.5）等の大気汚染物質について常時監視を行っています。

　このたび、令和3年度の大気汚染状況の測定結果を取りまとめましたので、お知らせします。

　令和3年度の環境基準達成状況については、二酸化窒素、浮遊粒子状物質、微小粒子状物質、二酸化硫黄、一酸化炭素の5項目で全局達成しましたが、光化学オキシダントは全部の局で達成に至りませんでした。

　また、二酸化窒素については、大阪市環境基本計画（令和元年12月策定）において国の基準を上回る本市独自の環境保全目標を掲げたところですが、令和3年度は一部の局で達成に至りませんでした。

　本市におきましては、大阪市環境基本計画の計画期間である令和12年度までにこれら環境基準や環境保全目標の全局達成・維持に向け、工場・事業場対策及び自動車排出ガス対策などの大気環境の保全と改善に係る各種施策を着実に推進し、快適な都市環境の確保に努めてまいります。

　微小粒子状物質（PM2.5）について、測定開始した平成23年度以降初めて全局で環境基準を達成しました。

• 二酸化窒素
  　一般環境大気測定局（以下「一般局」という。）（12局）、自動車排出ガス測定局（以下「自排局」という。）（11局）の全局で環境基準を達成しました。
  　また、より厳しい基準として定めた本市独自の環境保全目標については、一般局（12局）の全局、自排局11局中9局で達成しました。
• 浮遊粒子状物質
  　一般局（13局）、自排局（9局）の全局で環境基準を達成しました。
• 微小粒子状物質（PM2.5）
  　一般局（7局）、自排局（5局）の全局で環境基準を達成しました。
• 二酸化硫黄
  　一般局（10局）、自排局（2局）の全局で環境基準を達成しました。
• 一酸化炭素
  　自排局（3局）の全局で環境基準を達成しました。

• 光化学オキシダント
  　一般局（12局）、自排局（1局）の全局で達成しませんでした。
  　また、光化学オキシダント生成の要因物質の1つである非メタン炭化水素についても、本市の環境保全目標を一般局（3局）自排局（2局）の全局で達成しませんでした。
  　本市では、工場や自動車などの発生源対策に取り組んでいます。
  　また、これらの物質は、発生源から直接排出されるもの以外に、大気中の化学反応を経て生成するものもあることから、国が進めている生成機構の解明や対策の検討にデータ提供を通じて協力しています。