(仮称)中山製鋼所船町工場新製鋼施設建設事業に係る環境影響評価準備書についての市長意見を述べました
2026年7月31日
ページ番号:684761
大阪市は、⼤阪市環境影響評価条例第20条第1項の規定により、令和8年8⽉12⽇付けで(仮称)中山製鋼所船町工場新製鋼施設建設事業に係る環境影響評価準備書について、事業者に対し市⻑意⾒を述べました。
市⻑意⾒では、⼤阪市環境影響評価専⾨委員会からの答申を踏まえ、全般事項、⼤気質及び⼟壌等の項⽬に関して配慮を求めています。
(仮称)中山製鋼所船町工場新製鋼施設建設事業に係る環境影響評価準備書についての市長意見
1 全般事項
(1)交通計画
施設供用時の搬出入車両台数は、1日あたり約230台と現状の約2倍に増加すると見込まれていることから、環境影響評価準備書に記載の渋滞緩和対策を確実に実施すること。また、周辺道路において早着車両等の路上駐車や渋滞を発生させないよう事前に運行計画を作成するなど、適切に運行管理を行うこと。
(2)工事計画
事業計画地における土壌汚染の現地調査で汚染が確認されたため、工事着手前に地下水汚染を調査するとされている。
建設工事中は地下水を利用しない計画とされているが、工事に伴い発生する濁水の処理について、採用する処理方法及び処理設備が水質変動等に適切に対応できることを事前に検証するとともに、処理水の水質を維持するため、当該設備の維持管理を適切に行うこと。また、定期的に処理水の水質検査を行い、公共用水域への影響が回避または低減されていることを確認すること。
2 環境影響評価項目
(1)大気質
環境基準値又は指針値が設定されていない大気汚染物質については、現地調査結果等を踏まえ、周辺環境への影響を最小限にとどめられるよう、管理目標値を設定し、適切に管理すること。併せて、事後調査により管理目標値の達成状況を評価し、必要に応じて環境保全対策の追加・強化や運転管理の見直しなど適切な措置を講じること。
(2)土壌
土壌汚染等の範囲を明らかにする目的で、建設工事の着手までに追加調査を実施する予定であることから、当該調査結果を踏まえ、汚染土壌の拡散及び雨水等の浸入を防止するための措置を環境影響評価書に記載すること。
(3)振動
騒音源のパワーレベルが最も大きい副原料ダンピングについて、稼働時間が短いとして施設稼働に伴う振動レベル(80パーセントレンジの上端値)予測の対象外とされているが、振動予測では稼働時間を理由に特定の振動源を除外せず、全ての振動源を考慮した80パーセントレンジの上端値予測結果を環境影響評価書に記載すること。
(4)低周波音
施設稼働に伴う低周波音の音圧レベルの予測では、防音壁や堤防等の回折減衰や透過損失を考慮していないため、安全側で影響予測されていると考えられるが、現況値(3分の1オクターブバンドレベル)では「心身に係る苦情に関する参照値(低周波音問題対応のための評価指針(環境省))」の超過が確認されていることから、環境影響評価準備書に記載の環境保全対策を適切に実施すること。また、事後調査の結果、当該施設から著しい低周波音の発生が認められた場合は、環境保全対策を追加すること。
(5)悪臭
スクラップ保管時の漏洩臭の予測評価において、計画施設より保管量の少ない既存の類似施設で得られた臭気調査結果から影響は小さいと評価されている。保管量の多い施設では滞留日数の延長等により、臭気が発生するおそれがあるため、既存類似事例による定性予測を行う場合は、計画施設と同程度の保管量となる条件で再予測するか、または保管量の差異を考慮して予測し、適切に評価すること。
(6)廃棄物、残土
- 建設工事で発生したコンクリート塊及び汚染土壌を事業計画地内の工事で再利用する場合は、利用先の工事内容に応じて適切な措置を講ずるとともに、利用場所や利用量等のトレーサビリティを確保するため、記録し保存すること。
- 電気炉鋼の生産能力増強に伴い産業廃棄物の発生量及び最終処分量が現状より増加すると予測されていることから、産業廃棄物の発生抑制及び資源の循環的利用に積極的に取り組むこと。また、生産工程以外から発生する廃棄物についても、分別排出ルールの周知やチェックリストの整備等により、事業所から排出される廃棄物の発生抑制等に取り組むこと。
(7)地球環境
温室効果ガス排出削減対策として、二酸化炭素の排出の少ない電気炉鋼へのシフトを進めるとともに、サプライチェーン全体を通して二酸化炭素排出量を削減する計画としている。しかし、自社生産の電気炉鋼の生産量拡大により施設での、事業者自ら直接排出する温室効果ガス(スコープ1)及び使用した電気等に起因する間接排出する温室効果ガス(スコープ2)の排出量合計は、2030年度の将来予測(292.4キロトンシーオーツー)では、2013年度(136.6キロトンシーオーツー)を上回っている。そのため、電気炉におけるバイオコークス等の非化石固化原料の使用や公共交通機関の利用を促進するためのモビリティ・マネジメントの実施など環境影響評価準備書に記載の環境保全対策に積極的に取り組むほか、新たなエネルギー・脱炭素技術等の最先端の環境技術・システムを導入することにより、施設供用中の温室効果ガス排出量のさらなる削減に努めること。
(8)景観
植栽にあたっては、事業所内の建築物との調和や、道路や対岸部など事業計画地周辺からの視認性を踏まえ、樹種や樹高を考慮した上で、適切に配置すること。
(仮称)中山製鋼所船町工場新製鋼施設建設事業に係る準備書についての市長意見
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