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疾患別情報(任意の予防接種)

2022年2月24日

ページ番号:84597

 次の疾患をクリックすると、疾患別の病気の特徴、ワクチン、副反応の説明がみられます。

■ インフルエンザ 
■ おたふくかぜ(流行性耳下腺炎) 
■ 
A型肝炎 
■ 
B型肝炎   
■ 
黄熱    
■ 
狂犬病  
■ 帯状疱疹

※予防接種を実施している医療機関を検索したい場合は大阪府医療機関情報システム別ウィンドウで開くをご利用ください。

インフルエンザ

【どんな病気?】

  インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。感染した人の咳やくしゃみにより空気中に広がったウイルスを吸い込む、もしくは手に付着したウイルスが鼻や口の粘膜を通して体内に入り感染します。インフルエンザの症状は38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等全身の症状が突然現れ、のどの痛み、鼻汁、咳等の症状も見られます。普通の風邪に比べて全身症状が強く、気管支炎や肺炎を伴う等、重症になることがあります。

【どんなワクチン?】

  インフルエンザワクチンは毎年、流行予測より選定される、A型株2種類、B型株2種類の型4種類のウイルス株で構成された4価ワクチンです。
 ワクチンに含まれる卵白アルブミン量は極めて少なく、多くは安全に接種できていますが、気管支喘息及び鶏卵、鶏肉、その他の鶏由来のものに対してアレルギーを起こすおそれのある人は、接種要注意となっていますので、接種を希望される場合はかかりつけの医療機関にご相談ください。
 インフルエンザワクチンは必ず発病予防できるわけではありませんが、重症化は予防できると考えられています。
接種対象年齢・回数・間隔等についてはこちらをご覧ください。

【副反応は?】

  主な副反応は接種部位の発赤、腫れ、痛みが接種者の10~20%に起こり、全身反応としては、発熱、頭痛、寒気(悪寒)、だるさ(倦怠感)などが接種者の5~10%に起こりますが、いずれも通常2~3日でなくなります。
 また、稀にみられる重い副反応としては、アナフィラキシー様症状(接種後30分以内に出現する呼吸困難等の重いアレルギー反応のこと)が見られることがあります。
  その他、重い副反応としてギラン・バレー症候群、急性脳症、急性散在性脳脊髄炎、けいれん、肝機能障害、喘息発作、紫斑などが報告されています。

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

【どんな病気?】

 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は、ムンプスウイルスによって起こる子どもに多い病気で、ウイルスは唾液腺で増殖して飛沫感染します。
 主な症状は耳下腺と顎下腺の腫脹、頭痛、発熱で、たいていは耳下腺の両側とも腫れますが、片方だけ腫れる場合もあります。合併症として、無菌性髄膜炎が1から3%、まれに脳炎、膵炎のおそれがあり、成人がかかると精巣炎、卵巣炎を起こすことがあります。
 一番かかりやすい年齢は4~5歳です。おたふくかぜの後遺症として難聴(聴力障害)があり、近年、罹患者のうち約1,000人に1人くらいの発生頻度で、その多くは回復が困難なものといわれています。

【どんなワクチン?】

 ニワトリの胎児細胞で増殖して安定剤を加え、凍結乾燥した生ワクチンです。ウイルスを培養するためにニワトリの胎児細胞を使っていますが、卵そのものは使用していないので卵アレルギーがある子どもにも接種が可能です。
 おたふくかぜワクチンの発病防止効果は約90%で、抗体の持続性はよいと言われています。
接種対象年齢・回数・間隔等についてはこちらをご覧ください。

【副反応は?】

 接種2から3週間後に耳の下が軽く腫れますが、一過性です。
 2,000人から3,000人に1人は無菌性髄膜炎になることがあります。

A型肝炎

【どんな病気?】

 A型肝炎ウイルスによって食物から経口感染する病気で、アジア、アフリカ、中南米に広く存在しています。日本では、年間数百人の患者発生があり、うち9割は国内で牡蠣(かき)などの食物による感染、1割が海外渡航からの帰国者です。
 発症すると、倦怠感が強くなり、重症になると1か月以上の入院が必要となる場合があります。乳幼児では症状が出ない不顕性感染が多くみられます。

【どんなワクチン?】

 培養細胞で精製し、凍結乾燥した不活化ワクチンで、アジュバントや保存剤を含みません。これまで国内では16歳未満の人への適応がありませんでしたが、平成25年3月に16歳未満の人への使用について承認されました。ただし、WHOは1歳以上の接種を奨めています。
 60歳以下の人は抗体保有率が低いといわれています。途上国へ1か月以上滞在する場合は接種することをおすすめします。
接種対象年齢・回数・間隔等についてはこちらをご覧ください。     

【副反応は?】

 局所の発赤、疼痛、全身倦怠感、発熱などが数%にみられますが、とくに重篤なものは報告されていません。

B型肝炎

【どんな病気?】

 B型肝炎ウイルスが血液や体液を介して感染して起きる肝臓の病気で、感染した時期や健康状態によって、一過性の感染に終わる場合と、そのまま感染している状態が続いてしまう場合(この状態をキャリアといいます)があります。また、経過の違いから、急性肝炎と慢性肝炎があり、急性肝炎は稀に劇症化する場合もあることから注意が必要です。キャリアになると慢性肝炎になることがあり、そのうち一部の人では肝硬変や肝がんなど命に関わる病気を引き起こすこともあります。

【どんなワクチン?】

 組み換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)は、世界の180か国以上で使用されており、効果と安全性が高い不活化ワクチンンです。
 ワクチン接種による抗体獲得率は40歳までの接種では95%と報告されており、ワクチン3回接種後の感染防御効果は20年以上続くと考えられています。

接種対象年齢・回数・間隔等についてはこちらをご覧ください。  

【副反応は?】

 10%前後に倦怠感、頭痛、局所の腫脹、発赤、硬結等の症状が認められます。また、稀にみられる重い副反応としては、アナフィラキシー様症状(接種後30分以内に出現する呼吸困難などの重いアレルギー反応)、急性散在性脳脊髄炎(免疫力が強すぎて自分自身の体を攻撃して起こる脳や脊髄の病気)がみられるがあります

黄 熱

【どんな病気?】

 黄熱は、黄熱ウイルスを保有しているネッタイシマ蚊などに吸血されることで感染します。
 潜伏期間は通常3から6日で、突然の頭痛、めまい、発熱をもって発病します。体温は39から40度に達し、筋肉痛が強く現れ、吐き気を伴うことも多く見られます。2病日以降に見られるFaget症候(熱の割に脈拍数が少ない)が特徴です。3病日頃から熱はさがり始めますが、重症例では黄疸、吐血、下血、強い蛋白尿など激しい症状が現れ、死亡します。致死率は5から10%といわれています。症状の程度は上記の典型的な症例から無症状例までさまざまなものがあります。
 黄熱の流行地域としては、アフリカと中南米の一部で、赤道を中心として南と北の緯度にして20度の範囲内です。黄熱の媒介蚊の存在する熱帯・亜熱帯の多くの国々では、黄熱リスク国からの入国者に対し接種証明書を要求しています。検疫所のホームページに黄熱予防接種要求について掲載されてます。最新の要求については、各国の大使館・領事館等にも確認しておくほうがよいでしょう。
黄熱リスク国・黄熱予防接種要求国の情報については厚生労働省検疫所(FORTH)ホームページ別ウィンドウで開くをご覧ください。  

【どんなワクチン?】

 17D株で製造された凍結乾燥した弱毒性の生ワクチンが広く使われています。
 黄熱ワクチンは鶏卵由来でゼラチンが含まれているため、卵やゼラチンでアナフィラキシーショックの既往がある場合は接種不適当となります。
 接種後14日でほぼ100%抗体が獲得できます。効果の持続は10年といわれ、IHRにより接種証明書は接種10日後から10年間有効と定められています。入国10日以上前にワクチン接種を行う計画をたてましょう。
 まれに脳症発症のリスクがあるため、9か月未満の乳児への接種は行ってはいけません。
 また、高齢者への接種については健康状態を十分に観察し、慎重に行います。世界的な接種件数を考慮すれば、比較的安全性の高いワクチンと考えられます。わが国では検疫所及び検疫衛生協会診療所が黄熱ワクチン接種及び接種証明書の発行を行っています。
接種対象年齢・回数・間隔等についてはこちらをご覧ください。  

【副反応は?】

接種部位の発赤、腫脹、疼痛、硬結があり、全身症状として、頭痛、発熱、筋肉痛等が現れる場合がありますが、1週間以内には軽快します。

狂犬病

【どんな病気?】

 狂犬病は、狂犬病ウイルスに感染している動物(犬のほか、キツネ、アライグマ、コウモリ、スカンクなど)に咬まれたりすることで感染し、発病した場合には、100%死亡する危険な病気です。感染から発病までの潜伏期間は咬まれた部位等によってさまざまで、多くは1から2か月です。
 発病すると感冒症状に加え、強い不安感、神経過敏症状(光や音・振動に対する異常な反応や見当識障害、幻覚など)その後、全身麻痺から昏睡状態となり、呼吸不全で死亡します。発病から死亡まで2から6日といわれています。
 日本では、海外で犬に咬まれ帰国後発病した輸入症例を除いて1957年以降、人にも動物にも発生していません。欧米では野生動物からの感染、アジア、アフリカ等では都市部で犬からの感染が多くみられ、近年でも30,000例を超える患者が報告されています。海外渡航に際しては注意が必要です。

【どんなワクチン?】

 ニワトリ胚細胞で培養して精製した不活化ワクチンです。ブタ皮膚由来のゼラチンを含むため、ゼラチン含有製剤又はゼラチン含有食品に対して、ショック、アナフィラキシー様症状(じんましん、呼吸困難、口唇浮腫、咽頭浮腫など)等の過敏症の既往歴のある人は接種に注意が必要です。
 感染の機会があった(曝露)前後では接種方法が異なります。海外の狂犬病危険動物に咬まれたときは、水と石けんで傷口を十分洗い、アルコール等で消毒した上、免疫ブログリンとワクチンの併用により発病を予防します。また、必要に応じて破傷風のワクチンも併用します。詳細は現地の専門医の意見を確認しましょう。
接種対象年齢・回数・間隔等についてはこちらをご覧ください。

【副反応は?】

 まれに、接種部位の疼痛、食欲不振、下痢又は嘔吐等が認められる場合がありますが、一過性のものです。

帯状疱疹

【どんな病気?】

 帯状疱疹は、過去に水痘・帯状疱疹ウイルスに感染して水痘(水ぼうそう)を発症した後、長期間神経に潜んでいたウイルスが、加齢・疾患等の原因で免疫が低下したことにより、再活性化し発症する皮膚疾患です。

 発症すると、体の片側に水ぶくれを伴う赤い発疹が帯状に広がります。症状は痛みを伴うことが多く、3~4週間ほど続きます。治療の基本は、抗ヘルペスウイルス薬の使用ですが、皮膚症状が治った後も、帯状疱疹後神経痛 (PHN)と呼ばれる合併症により、長期間にわたり痛みが持続することがあります。

 わが国における帯状疱疹の発生頻度は年間1,000人当たり5人程度とされています。加齢に伴い増加する傾向があり、50歳を境に発症率が急激に上昇し、80歳までに約3人に1人が経験すると推定されています。

【どんなワクチン?】

 帯状疱疹ワクチンは、生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があります。

①   水痘ワクチン(生ワクチン)による帯状疱疹の予防接種

 2016年3月に、わが国で使用されている水痘ワクチンを50歳以上の方の帯状疱疹予防に使用することが承認されました。水痘ワクチンは乾燥弱毒生ワクチンで、50~60歳で約90%、70歳代で約85%に、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫が得られたと報告されています。

②   乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(不活化ワクチン)

 わが国においては、50歳以上の成人の帯状疱疹の予防として2018年3月に承認され、2020年1月から販売されています。不活化ワクチンの一種である組換えサブユニットワクチンで、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を既に持ち、帯状疱疹を発症するリスクが高い人において免疫が得られやすいよう開発されました。帯状疱疹に対する有効性は50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%の予防効果があるといわれています。


接種対象年齢・回数・間隔等についてはこちらをご覧ください。

【副反応は?】

  ①   水痘ワクチン(生ワクチン)による帯状疱疹の予防接種

 接種部位の発赤、かゆみ、熱感、はれ、痛み、しこり、倦怠感、発疹等の副反応が認められます。

②   乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(不活化ワクチン)

接種部位の痛み、発赤、はれ、筋肉痛、疲労、頭痛が主な副反応です。重大な副反応として、ショック、アナフィラキシー反応を含む過剰反応がまれに現れることがあります。

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