三類感染症
2025年4月15日
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三類感染症とは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」において三類感染症に位置付けられている疾患であり、腸管出血性大腸菌感染症(O-157等)やコレラ、腸チフス・パラチフス、細菌性赤痢があります。
三類感染症は、感染力やかかった場合の重症度からみると危険性が非常に高いとはいえませんが、感染者が飲食物を取り扱う業務等に従事することによって他者への感染を起こす可能性があるとされるものです。そのため、三類感染症と診断された患者及び無症状病原体保有者は、感染症法により菌の陰性が確認されるまでの間は、飲食物に直接触れる業務につくことが制限されます。また、病気のまん延防止のために保健所等が感染者や家族へ感染症に関する調査や指導をさせていただくことがあります。

三類感染症の感染経路
感染経路は経口感染、接触感染です。汚染された飲食物を摂取したり、感染者の糞便に含まれる菌が直接または間接的に口から入ることで感染します。

各疾患について

腸管出血性大腸菌感染症(O157、O111、O26など)
詳細については「腸管出血性大腸菌感染症-O157、O111、O26などについて」をご覧ください。

コレラ

主な症状
軽度の下痢または嘔吐が起こります。発症しても、多くの人は軽症または中等度の症状です。重症の場合、「コメのとぎ汁のような水様性便」が大量に排泄され、ただちに治療を行わないと死亡する可能性があります。

治療
- 適切な体液・電解質管理。
- 抗菌薬が有効であり抗菌薬の使用によって症状が緩和され、菌の排出期間が短くなります。

細菌性赤痢

主な症状
下痢、発熱、腹痛などが起こります。菌の種類によって症状の程度に差があり、腸内からの出血によって血便がみられ、しぶり腹(トイレにいった後でもすっきりせず、またトイレに行きたくなる状態)があらわれることがあります。症状が軽く、軟便や軽度の発熱で経過することもあります。

治療
- 適切な体液・電解質管理。
- 抗菌薬投与は有病期間、菌の排出期間を短くします。
- 下痢や発熱が激しければ、症状に応じた対症療法を行います。

腸チフス・パラチフス

主な症状
腸チフスとパラチフスの症状や重症度はほぼ同じですが、一般に、腸チフスに比べてパラチフスの方が潜伏期間が短くなることが多いです。
感染して1~3週間は症状がなく、その後、高熱、頭痛、全身のだるさ、高熱時に数時間現れる胸や背中、腹の淡いピンク色の発疹、便秘などの症状が現れます。熱が高い割に脈が遅いのが特徴的です。重大な症状として、腸から出血したり、腸に穴が開いたりすることがあります。

治療
効果のある抗生物質を長期間服用します。

感染予防方法
- トイレの後や食事の前は手洗いをしましょう。
- 海外の衛生環境が整備されていない地域では、生水や生の食品が病原体に汚染されていることがあります。生水や加熱処理しない食物の摂取を避けましょう。
- 腸チフスには予防接種(任意接種)があります。

消毒方法
- 患者や保菌者の便や汚物で汚染されたトイレ等を拭き消毒をします。逆性せっけん(0.2%)や消毒用エタノール、塩素系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム)(0.02%)が有効です。
- 患者の便などで汚染された衣類は下洗いした後に薄めた消毒薬に漬けることが有効です。熱湯で煮沸しても効果があります。

参考リーフレット
感染症予防のおはなし(消毒のポイントや消毒薬のうすめ方など掲載)
CC(クリエイティブコモンズ)ライセンス
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参考リンク
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大阪市 健康局大阪市保健所感染症対策課感染症グループ
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