有機フッ素化合物(PFOS、PFOAなど)について
2024年7月26日
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有機フッ素化合物(PFOS及びPFOA)は、環境中で分解されにくく、長期的に環境に残留しやすいため、国内外において製造、使用等が制限されています。大阪市では、環境中の存在状況等の把握に努めています。
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有機フッ素化合物(PFOS及びPFOAなど)とは
PFOSは、ペルフルオロオクタンスルホン酸(Per Fluoro Octane Sulfonicacid)の略称、PFOAは、ペルフルオロオクタン酸(Per Fluoro Octanoic Acid)の略称で、いずれもフッ素を含む有機化合物の一種です。
PFOS及びPFOAは、撥水性と撥油性を併せ持つ特異な性質を有していることから、これまで様々な表面処理の用途に使用されてきました。
このほか、PFOS及びPFOAと同様の性質を持ち、その代替品として使用されている有機フッ素化合物として、ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)及びその塩やPFHxS関連物質があります。
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PFOS及びPFOAの特徴や人への影響について
PFOS及びPFOAは、化学的に極めて安定性が高く、水溶性かつ不揮発性の物質であるため、環境中に放出された場合には河川等に移行しやすく、また難分解性のため、長期的に環境に残留すると考えられています。
これらの人の健康への影響については、各国・各機関で知見が集積されつつあるものの、現時点において、発がん性等の毒性について国際的に統一された評価値はありません。
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PFOS及びPFOAに係る規制の状況について
PFOS及びPFOAは、残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs(ポップス)条約)で、製造、使用、輸出入を原則禁止する物質に挙げられており、国内では、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)に基づき、PFOSは平成22年4月以降、PFOAは令和3年10月以降、原則として製造、輸入及び使用が禁止されています。
また、令和4年12月20日に水質汚濁防止法施行令が改正され、PFOS及びPFOAが指定物質に指定されました。(施行日は令和5年2月1日です)(環境省ホームページ)
本改正により、 事故によりPFOS及びPFOAを含む水が排出された場合等は応急の措置を講じ、自治体に対して事故の届出を行うことが義務付けられました。(ただし、消火活動のためにPFOS等を含む泡消火薬剤を使用した場合については、法律の対象から除外されています。)
PFOS及びPFOAに係る事故が発生した際には、届出を行っていただきますようお願いいたします。
なお、届出については「工場や事業場の水質規制」(建設局)の 「水質規制に関するお知らせ」をご参考ください。
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PFOS及びPFOAに係る水質等の基準について
PFOS及びPFOAは、令和2年5月に、水質汚濁に係る要監視項目(注1)に指定され、河川や地下水などにおける暫定的な目標値(指針値)として、PFOS及びPFOAの合算値で1リットルあたり50ナノグラム(注2)以下とされました。
(注1)要監視項目: 「人の健康の保護に関連する物質ではあるが、公共用水域等における検出状況等からみて、直ちに環境基準とはせず、引き続き知見の集積に努めるべきもの」として、平成5年3月に設定したものです。現在、公共用水域では27項目、地下水では25項目が設定されています。(出典:環境省ホームページ「要監視項目」)
(注2)ナノグラム:10億分の1グラムを示す単位
また、飲用水につきましては、令和2年3月に水質管理目標設定項目に位置付けられており、暫定的な目標値は、PFOS及びPFOAの合算値で1リットルあたり50ナノグラム以下となっています。
なお現在、土壌や食物(米、野菜等)に関する指針値等はありません。
また、事業所からの排水に係る基準についても定められておりません。
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大阪市の水道水について
大阪市の水道水については、水道局が定期的に調査を実施しており、各浄水場における水道水の有機フッ素化合物の濃度は、国が定める暫定的な目標値を大きく下回っていることから、水道水の安全性は確保されております。
(参考)大阪市の水道水における有機フッ素化合物(PFAS)の検出状況について(水道局)
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大阪市におけるPFOS及びPFOAの調査について(地下水)
大阪市の地下水におけるPFOS及びPFOAの調査についてまとめています。
年月 | できごと |
---|---|
令和5年度 | 令和5年度PFOS及びPFOAに係る地下水調査を実施(10地点で実施) |
令和4年度 | 令和4年度PFOS及びPFOAに係る地下水調査を実施(8地点で実施) |
令和3年度 | 令和3年度PFOS及びPFOAに係る地下水調査を実施(14地点で実施) |
令和3年6月 | 環境省「令和2年度全国存在状況把握調査 (東淀川区の2か所の地下水から、1リットルあたり5,500ナノグラム及び1,700ナノグラムが検出される) |
令和2年6月 | 環境省「令和元年度全国存在状況把握調査 (摂津市の地下水から、1リットルあたり1855.6ナノグラムのPFOS及びPFOAが検出される) |
令和2年5月 | 水環境に係る要監視項目としてPFOS及びPFOAが指定される |
暫定的な目標値を超過した井戸及びその周辺において、地下水が飲用に供されていないことから、人への健康被害のおそれはありませんが、地下水(井戸水)を利用されている方は、飲用には水道水(水道局)を利用するようお願いいたします。
周知チラシ「地下水(井戸水)は飲まないでください」
周知チラシ「地下水(井戸水)は飲まないでください」(PDF形式, 356.65KB)
周知チラシ「地下水(井戸水)は飲まないでください」です。
CC(クリエイティブコモンズ)ライセンス
におけるCC-BY4.0
で提供いたします。
- オープンデータを探す大阪市オープンデータポータルサイト
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なお、大阪府では摂津市内の河川(水路)及び地下水のPFOS及びPFOAについて、継続的に調査を実施しています。
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大阪市におけるPFOS及びPFOAの調査について(河川)
大阪市内の河川水に含まれるPFOS及びPFOAについては、大阪府が水質汚濁防止法第16条に基づき定めた「水質測定計画」(大阪府ホームページ)に沿って調査を実施しており、結果につきましては、「水質調査結果」(大阪府ホームページ)
に掲載しています。
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国における検討状況
国において、PFOS及びPFOAに関する専門家会議が設置され、水質の目標値等の設定や食品の摂取による人の健康への影響に関する検討が行われています。
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「PFASに関する今後の対応の方向性」及び「PFOS、PFOAに関するQ&A集」
- PFASに対する総合戦略検討専門家会議において、令和5年7月に「PFASに関する今後の対応の方向性」及び「PFOS、PFOAに関するQ&A集」(環境省ホームページ)
が取りまとめられました。
- 「PFASに関する今後の対応の方向性」は、国内外の最新の科学的知見及び国内でのPFAS検出状況の収集・評価を行い、これらを踏まえた科学的知見に基づくPFASに対する総合的な対応策についてとりまとめられたものです。
- また、「PFOS、PFOAに関するQ&A集」は、PFASのうち特に関心が高いPFOS、PFOAについては、住民の不安に寄り添い透明性を確保しながら適切な情報発信を行っていく必要があるため、現時点の科学的知見に基づき、本専門家会議の監修の下で作成されたものです。
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「有機フッ素化合物(PFAS)」の食品健康影響評価に関する評価書
- 内閣府食品安全委員会において、令和6年6月に「有機フッ素化合物(PFAS)」の食品健康影響評価に関する評価書(内閣府食品安全委員会ホームページ)
が取りまとめられました。
- 本評価書は、有機フッ素化合物(PFAS)について、現時点の科学的知見に基づいて食品健康影響の指標値を検討したものであり、耐容一日摂取量(TDI)(注3)として、PFOS及びPFOA はそれぞれ20 ナノグラム(1日当たり体重1kg当たり)と設定することが妥当と判断されています。
(注3)耐容一日摂取量(TDI):環境汚染物質等の非意図的に混入する物質について、人が生涯にわたって毎日摂取し続けたとしても、健康への悪影響がないと推定される1日当たりの摂取量のことです。通常、1日当たり体重1kg当たりの物質量で表されます。TDIは、重金属等に関する指標として用いられます。 (出典:厚生労働省ホームページ「耐容一日摂取量(TDI)」)
本市では、今後とも国の動きについて注視していきます。
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このページの作成者・問合せ先
大阪市 環境局環境管理部環境管理課水環境保全グループ
住所:〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10 ATCビルO’s棟南館5階
電話:06-6615-7984
ファックス:06-6615-7949