環境局（旧環境事業局を含む）における災害時の廃棄物処理業務の記録について

　環境局は、大阪市域に災害が発生し、または発生するおそれがある場合において、「大阪市地域防災計画」に定められた所管業務を円滑に実施するため「災害時の対応」を取りまとめる等、災害の発生に対しては、防災力を上げ、効果的な災害対応への備えを行っています。
　その中でも廃棄物処理に関しては、近年、地震だけでなく大型台風や集中豪雨などの風水害による被害が頻発しており、これらの自然災害で発生する災害廃棄物の処理は、被災された方々の生活再建にとって大きな問題となることから、その迅速な処理に向けて平時の備えが必要であり、計画の策定もさることながら、本市も大きな被害を受けた平成30年の台風21号や他都市への災害応援の経験を活かし、様々な自然災害への対応を常日頃から検討し準備を行っています。

　「平成30年台風21号」は、平成30年9月4日に25年ぶりとなる「非常に強い」勢力で日本に上陸し、大阪市内でも半世紀ぶりに47.4メートル毎秒の最大瞬間風速を記録するなど、近畿地方を中心に甚大な被害をもたらしました。
　その強風により、大阪市内においても器物の破損が相次ぎ、結果、多くの廃棄物が発生。その対応として環境局では次のとおり対応を行いました。

　台風により発生した災害ごみについては、9月5日以降、各環境事業センターで申込受付を開始、災害ごみを順次収集しました。
　その件数は、平成30年9月5日から10月31日の申込受付終了までに約26,000件を数えました。
　（注）受付終了日までに申込みできなかったケースに対しても各区役所で発行された「被災証明書」により対応を実施。

　環境局では、過去の自然災害の発生時に、他都市からの要請等に基づき、災害廃棄物の処理に対する支援を行ってきました。
　その活動については記録が残っているものとして、次のとおりとなっています。

　各都市への廃棄物処理支援活動を通して得られた災害対応に係る技能や経験（ノウハウ）、課題等を踏まえながら、本市における大規模災害発災時への備え強化等に活かしてまいります。

• 平成7年 兵庫県南部地震（阪神・淡路大震災）
  兵庫県伊丹市、神戸市
• 平成16年7月 福井豪雨
  福井県内
• 平成16年 台風第23号
  兵庫県豊岡市
• 平成23年 東北地方太平洋沖地震（東日本大震災）
  宮城県石巻市
• 平成28年 熊本地震
  熊本県熊本市
• 平成30年7月豪雨（西日本豪雨）
  岡山県倉敷市
• 令和元年台風第19号（令和元年東日本台風）
  長野県長野市
• 令和2年7月豪雨（熊本豪雨）
  熊本県人吉市

令和2年7月豪雨の被害に伴う熊本県人吉市の廃棄物処理支援の様子をまとめた動画です。
（画像をクリックするとYoutubeへ移動します。）

　令和3年3月、令和元年台風第19号（令和元年東日本台風）及び令和2年7月豪雨において本市が行った、災害廃棄物処理支援活動に対し、環境大臣表彰を受けました。