その他性感染症(クラミジア、淋病など)
2024年3月25日
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性感染症ってどんな病気?
性感染症とは、細菌やウイルスなどが、性行為(セックス)によって感染する病気です。(オーラルセックスやアナルセックスでも感染します。)
症状がなかったり、軽い場合も多く、感染に気づかないまま症状が進行したり、他の人に感染させてしまったりすることがあります。
また、性感染症に感染すると、不妊の原因になったり、赤ちゃんにうつしてしまうこともあります。(詳しくは「妊娠中に気をつけたい感染症について」を参照)
性感染症は予防や早期発見が大切です。感染の不安があれば検査を、気になる症状があれば、医療機関を受診しましょう。
(男性は泌尿器科や性感染症内科(性病科)、女性は婦人科や性感染症内科(性病科)を受診しましょう。)
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性器クラミジア感染症

どんな病気?
クラミジア・トラコマティスという病原体が原因で、性的な接触で性器、尿道、口、目などの粘膜に感染します。潜伏期間は1~3週間です。
日本で最も患者数の多い性感染症です。現在、若者(特に女性)を中心に感染者が急増しています。男女ともに症状が軽いため気がつかないことが多いです。放っておくと、男性は睾丸炎や前立腺炎に、女性は不妊症や子宮外妊娠の原因になることがあります。
赤ちゃんに感染すると、結膜炎や肺炎の原因になるので妊婦検診でチェックします。
治療で治っても、何度でも感染します。
どんな症状が出るの?
男性は、約半数が無症状。尿道のかゆみ・不快感、排尿時の痛み、濃いクリーム状の膿が出ることもあります。
女性は、約8割が無症状。約2割におりものの増加、軽い下腹部痛があります。

検査を受けたい
大阪市では、無料・匿名で尿検査を受けられます。(HIV検査は必須、クラミジアのみの検査はできません。)
詳しくは検査情報をご覧ください。
のどや直腸、子宮頸管内のみに感染している場合は、尿検査ではわからないため、医療機関を受診してください。

治療方法が知りたい
抗生物質を服用します。
反復感染を予防するためにも、治療はパートナーも一緒に行うことが大切です。性器クラミジア感染症に関するリーフレット
CC(クリエイティブコモンズ)ライセンス
におけるCC-BY4.0
で提供いたします。
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淋菌感染症

どんな病気?
淋菌という細菌が性器やのど、直腸などに感染します。潜伏期間は2~10日です。
淋病と呼ばれることもあります。クラジミアに次いで感染者が多く、最近は20代で増加しています。
どんな症状がでるの?
男性は排尿時の強い痛みや、尿道から膿が出ることがあります。女性は、無症状のことが多いです。軽い排尿痛やおりものの増加、外陰部のかゆみなどがあります。尿道まで感染が広がると、排尿時に痛みがおき、膀胱炎を起こすことがあります。淋菌が膣や子宮に入ると頸管炎をおこします。卵管炎になると、不妊の原因になります。
※咽頭への感染の場合はのどの痛みが出ることがありますが、自覚症状がない場合もあります。

検査を受けたい
尿・分泌物をとって検査します。
大阪市では、無料検査はありません。
症状がある場合やパートナーが感染した場合は、医療機関受診をおすすめします。

治療方法が知りたい
抗生物質を服用や点滴治療を行います。


性器ヘルペス感染症

どんな病気?
単純ヘルペスウイルスというウイルスが原因です。潜伏期間は2~21日です。
1型(口唇ヘルペス)と2型(性器ヘルペス)があり、1型は幼少期にウイルス感染者から唾液を通じて感染し、50-80%がウイルスを持っていると言われています。2型は性行為によって、性器等下半身に感染し、一般的には10%程度の方がウイルスを保有しています。性の多様化により、1型と2型の区別はできなくなってきました。
一度感染すると、治った後でもウイルスは体内に残り、ストレスや疲れなど免疫が低下すると再発をします。
どんな症状がでるの?
感染した部分に水ぶくれや潰瘍ができます。外陰部の強いかゆみや痛みがあります。
感染しても発症せず、70-80%が、無症状でウイルスを排出している場合が多いです。

検査を受けたい
大阪市での無料検査はありません。
症状がある場合やパートナーが感染した場合は、医療機関受診をおすすめします。
感染した部分から検体をとり検査します。
治療方法が知りたい
抗ウイルス薬の服用やぬり薬で治療します。


尖圭コンジローマ

どんな病気?
ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスが性的な接触により感染します。潜伏期間は約3か月です。
再発することが多く、繰り返し治療が必要です。治癒しても何度でも感染します。
子宮頸がんワクチンで予防することができます。子宮頚がんに移行することが指摘されています。

どんな症状がでるの?
性器や肛門の周辺に鶏のトサカのようなイボができます。
痛みはありませんが、放置すると大きくなったり、数が増えたりします。
検査を受けたい
大阪市での無料検査はありません。
症状がある場合やパートナーが感染した場合は、医療機関受診をおすすめします。
検査方法は視診、場合によっては組織を切除して検査します。

治療方法が知りたい
塗り薬やレーザー治療、凍結療法で治療します。


膣トリコモナス症

どんな病気?
トリコモナスという原虫が性的な接触により感染します。潜伏期間は1~2週間です。
性行為だけでなく、タオルや下着、お風呂の共有でも感染することがあります。
中高年者でも見られ、感染者の年齢層が幅広い疾患。女性に多く、放っておくと不妊症の原因となることもあります。

どんな症状がでるの?
男性は、ほとんどが無症状です。まれに尿道の違和感を起こすことがあります。
女性も症状が軽く気づかないこともあります。外陰部の赤みやかゆみ、膣の灼熱感、おりもの(白または黄色、泡状)の増加を伴うことがあります。

検査を受けたい
大阪市での無料検査はありません。
症状がある場合やパートナーが感染した場合は、医療機関受診をおすすめします。
膣や陰茎からの分泌物を採取し、顕微鏡で調べて検査します。

治療方法が知りたい
内服薬や膣錠で治療します。


カンジダ症

どんな病気?
カビの一種であるカンジタ菌が性的な接触により感染します。
カンジダ菌は多くの人が保有しており、性行為だけでなく、下着やタオル、お風呂の共有でも感染します。
普段から膣や口の中にいるが、抵抗力が落ちたときに症状が現れます。潜伏期間は一定していません。

どんな症状がでるの?
感染しても症状が出るまでに何年もかかることがあります。ストレスやほかの病気で抵抗力が落ちた時に症状がでます。
男性は、性器のかゆみや痛みがあります。無症状の場合も多いです。
女性は、外陰部のかゆみとヨーグルト状あるいは酒粕状の白いおりものが出ます。

検査を受けたい
大阪市での無料検査はありません。
症状がある場合やパートナーが感染した場合は、医療機関受診をおすすめします。
分泌液などを顕微鏡で調べます。

治療方法が知りたい
膣錠やぬり薬で治療します。


B型肝炎

どんな病気?
B型肝炎ウイルスというウイルスが原因です。感染している人の血液や精液、膣液に多く含まれており、性行為や注射のまわし打ち、母子感染などで感染します。潜伏期間は6週間~6か月です。無症状の場合が多いが、ときに劇症化することがあります。
予防ワクチンがあり、近年赤ちゃんの定期接種となりました。

どんな症状がでるの?
感染して1~6か月後から全身のだるさや食欲不振、嘔吐、微熱、目や皮膚が黄色くなる黄疸など急性肝炎の症状がでます。
その後多くの場合は治癒しますが、中には劇症肝炎を引き起こすことや、ウイルスキャリアとなる場合があります。
キャリアの大部分は肝炎の症状は出ず、沈静化していますが一部慢性肝炎をとなり、肝硬変や肝がんに移行する場合があります。

検査を受けたい
検査方法は血液検査です。
検査を受けたい方は検査情報をご覧ください。

治療方法が知りたい
無症状の場合が多いですが、ときに劇症化することがあります。専門医を受診することが望ましいです。慢性肝炎の場合は、注射による治療(インターフェロン療法)や内服薬で治療を行います。現在では、インターフェロン製剤と拡散アナログ製剤を用いることで、B型肝炎ウイルスの増殖を抑え、肝疾患の進行を防ぐことが可能になっています。治療にかかる医療費助成を受ける方法があります。


どれくらいの人が感染しているの?(統計)
性器クラミジア感染症や性器ヘルペス感染症、尖圭コンジローマ、淋菌感染症は定点報告感染症です。定点報告感染症は、発生動向の把握が必要なもののうち、患者数が多数で、全数を把握する必要がない感染症です。定点把握感染症は、一定の人口割合で定点として指定された医療機関(定点医療機関)が報告をします。

大阪市性感染症定点報告年齢別患者数(令和5年)【速報値】

性器クラミジア感染症や尖圭コンジローマ、淋菌感染症は、10~20代の若者を中心に感染者が急増しています。男女ともに症状が軽いため気がつかないことも多いです。

大阪市性感染症定点報告患者割合(令和5年)【速報値】


大阪市性器クラミジア感染症年齢別定点報告数(令和5年)【速報値】

性器クラミジア感染症は若年の女性に多く、中でも20代の患者が多いです。
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