たばこの健康影響
2022年9月26日
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たばこの煙、その中身とは

たばこの煙には5,300種類以上の化学物質が含まれており、そのうち70種類以上が発がん物質です。有害物質のうち代表的なものとしては、酸素不足をもたらす一酸化炭素、発がん物質であるタール、目や鼻の粘膜を刺激するアンモニア、依存の原因となるニコチンなどがあります。また、たばこの煙は近年話題となっているPM2.5(※)の一種でもあります。
(※)PM2.5:大気中に浮遊している直径が2.5μm以下の超微粒子(1μmは1mmの1000分の1)のことで、大気汚染の原因物質の一つ。粒子が小さいため肺の奥深くまで入り込みやすく、肺をはじめ全身の炎症を引き起こし、深刻な影響を及ぼします。
「生活習慣病」とたばこ
たばこを吸っている人は、生活習慣病や、その他の疾患にかかりやすくなります。

厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトより
喫煙は、肺がんだけではなく、咽頭がん、食道がん、肝臓がん、胃がん、膵臓がん、膀胱がんなどほとんどのがんに関係していることが明らかになっています。
また、喫煙により血栓ができやすくなり、気道や肺が傷つきます。たばこを吸う人は、吸わない人と比べ、、心臓病・脳卒中で死亡するリスクや、慢性的な呼吸機能の低下をもたらすCOPD※(慢性閉塞性肺疾患)や、糖尿病等の生活習慣病のリスクも高くなります。
さらに、口の中に煙が直接入ることにより、歯周病や口腔がんのリスクも上がります。受動喫煙においても、歯周病や乳歯のむし歯のリスクは上昇し、子どもの歯ぐきの黒ずみ(メラニン色素沈着)も報告されています。
これらの生活習慣病は、禁煙によってリスクが下がることが明らかになっています。
※COPD:有毒な粒子やガスを吸い込むことで生じる進行性の肺病変であり、動いた時の息苦しさや慢性の咳・痰などの症状があります。
チラシ「喫煙はお口の健康の大敵です」
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たばこの種類
「加熱式たばこ」もたばこです
加熱式たばことは、たばこ葉を燃焼させるのではなく、専用機器を用いて電気で加熱することでエアロゾル(霧状)化した化学物質を吸入するタイプのたばこ製品です。燃焼をしないため、燃焼の際に生じるタールなどの有害物質が少なく、臭いが抑えられる一方で、依存の原因となるニコチンは紙巻たばこと同程度含まれています。
「電子たばこ」にも有害物質が含まれています
電子たばことは、香料などを含んだリキッド(溶液)を加熱して、発生するエアロゾル(蒸気)を吸入する製品です。日本ではニコチンを含むリキッドは医薬品とみなされ、一般には販売されていないため、日本で販売されている電子たばこは、ニコチンを含みません。
ニコチンを含まない電子たばこは、たばこ事業法のたばこ製品として分類されないため、年齢制限なく購入可能となっています。しかし、ニコチンの有無にかかわらず、電子たばこによっては、健康に影響を及ぼす可能性のある、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドといった発がん性を含むものもあります。
加熱式たばこも電子たばこも注意が必要です
加熱式たばこも、電子たばこも発売から月日が短く、これらによる悪影響を科学的に証明する根拠は不十分ですが、使用者にも周囲の人へも健康影響が生じうると考えられます。
「有害成分 90%減少」は発がんの危険性が90%減少するという意味ではありません。
喫煙者が吐き出す息の中にも有害物質が含まれています。
「軽いたばこ」にご用心
「軽いたばこ」は、紙巻きたばこのフィルター周囲に小さな穴があり、たばこを吸う時に空気を一緒に吸い込むことで、1度に吸い込むタールを減らすという仕組みです。ライト、低タールなどの文句で販売されており、禁煙への第一歩として「とりあえず軽いたばこにしてみよう」と選ばれることがあります。しかし実際にたばこを吸う時には、喫煙者の唇でフィルターの空気孔はふさがれ役目を果たさないことがあります。さらに、「軽い=物足りない」という感覚から満足感を得ようとより深く煙を吸い込んでしまい、結果的に肺への悪影響を増悪させてしまうことも多いのです。
禁煙を考えている人は、加熱式たばこや電子たばこ、「軽いたばこ」に切り替えるのではなく、きっぱりと禁煙しましょう。禁煙外来等についてはこちらから。
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