「大阪市人権行政推進計画~人権ナビゲーション~」
2024年7月23日
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「大阪市人権行政推進計画~人権ナビゲーション~」の概要
大阪市では、「大阪市人権行政推進計画~人権ナビゲーション~」(素案)について、平成20(2008)年10月17日~11月16日の期間にパブリック・コメントを実施し、市民から寄せられた意見などを踏まえ、わかりやすく表現しなおすなどの検討を加え、平成21(2009)年2月に「大阪市人権行政推進計画~人権ナビゲーション~」を策定しました。
この計画では、平成19(2007)年12月の大阪市人権施策推進審議会からの「今後の人権行政のあり方について(答申)」を受け、すべての市民の皆様の人権を尊重するため、市民の皆様から賛同と協力が得られる新しい人権行政を再構築し、市民が「人権が尊重されるまち」になったと実感できる、住んでよかったと誇りを持って語れる「国際人権都市大阪」をめざすこととしています。
大阪市がめざす「人権が尊重されるまち」とは
- 大阪で住み、働き、集い、学び、活動するすべての人たちが個人として尊重され、市民一人ひとりが互いに認め合い、受け容れ、共に生きるまち
- 差別・不公正がなく、社会参加しようとする際に排除されず、安心して暮らすことができる心豊かで生きがいのあるまち
副題の「人権ナビゲーション」とは、この計画が大阪市を「人権が尊重されるまち」へ導く地図となってほしいという思いを込めて名づけたもので、目的地(人権が尊重されるまち)に向かって市民の皆様と大阪市が協働して取組みを進めていくという意味があります。
本計画の4つの柱立てを、日常生活でもなじみの深い車を走らせる様子になぞらえ、それぞれの取組みの特徴を標識(人権の視点!100!)、道しるべ(「人権が尊重されるまち」指標)、エンジン(人権教育・啓発)、エアバッグ(人権相談・救済)に例えています。
人権ナビゲーションの4つの柱立て
人権の視点!100! ~ 人権行政の標識 ~
「人権の視点!100!」は、行政運営における人権尊重の視点を明らかにし、「人権行政は何をめざしているのか」、「何をどのように改善するのか」を「伝える」「聴く・知る」「備える」「支える」「つながる」「務める」の6つの観点から市民・職員にわかりやすく示したものです。
1 伝える(情報公開・広報)
- わかりやすく
- 情報の得にくい市民にも届くように
- 正確に・適切に
- 情報をガラス張りに
★専門用語にはわかりやすい言葉で説明を加える
★必要な情報などは、多言語による提供・表記を行う など
2 聴く・知る(広聴)
- 幅広い市民から意見・批判・提案を聴く
- さまざまな機会や場をとらえる
- 現状を把握する
- 市民の思いを市政に活かす
★ホームページを活用したアンケートを実施する
★市民ニーズを的確に把握し、施策に活かす など
3 備える(環境整備)
- ソフト・ハードともにだれもが参加しやすい環境づくり
★市民利用施設のバリアフリー化を推進する
★障がいのある人の介助方法を学ぶ機会を設ける など
4 支える(行政サービス)
- サービスを利用しやすくする
★窓口のワンストップ化を進める
★関係者間での情報の共有化に努める など
5 つながる(協働)
- 市民と市民がつながる
- 市民と行政がつながる
★地域での「支えあい」「見守り」を促進する
★ネットワークづくりや交流を促進する機会や場を提供する など
6 務める(事業者としての責任)
- 事業者として人権にかかわり責任を果たす
★不必要な個人情報を収集しない
★本市が締結する契約の相手方及び指定管理者に対して雇用・労働関係法令を遵守するよう求める など
本市の全ての区役所、局・室では、施策、事業を行う際には、この「人権の視点!100!」を最大限踏まえることとしています。また、各区役所、局・室でこの考え方を活かした「実行プログラム」を策定・実施し、日常業務の改善・見直しに取り組んでいます。 これら6つの観点に基づく取組みの具体例については、「大阪市人権行政推進計画」または本計画のホームページをご利用ください。
「人権が尊重されるまち」指標 ~ 人権行政の道しるべ ~
「人権が尊重されるまち」指標とは、人権が尊重されるまち」とはどのようなまちか、何がどうなれば、「人権が尊重されるまち」に近づいていると実感できるかを指標として明示し、市民に実感してもらうための道しるべとなるものです。
大阪市の施策や取組みの推移や現状を示すもので、次の各分野における具体的な指標(数値)で構成し、最新の調査に基づき毎年度改訂しています。
1 人権尊重のまちの実現に向けて
- 「人権に関心がある」と答えた市民の割合
- 「大阪市は市民一人ひとりの人権が尊重されているまちである」と思う市民の割合
2 さまざまな人権課題への取組み
- 女性 ―女性が仕事に家庭・地域生活にいきいきと暮らせるまち― の指標
- こども ―こどもたちの笑顔と個性が輝く子育てしたいまち― の指標
- 高齢者 ―生きがいをもって安心して暮らせるまち― の指標
- 障がいのある人 ―障がいのある人と障がいのない人がともに暮らし活動するまち― の指標
- 同和問題(部落差別) ―差別のないまち― の指標
- 外国人 ―多文化共生のまち― の指標
- 個人情報の保護 ―自らの情報が適切に取り扱われているまち― の指標
- 犯罪被害者等への支援 ―地域の人々の理解や協力が得られるまち― の指標
- ホームレス ―地域社会の中で再び自立した生活が営めるまち― の指標
- LGBTなどの性的少数者(※) ―自分らしく生きることができるまち― の指標
※ LGBTなどの性的少数者とは、「L」はレズビアン(女性同性愛者)、「G」はゲイ(男性同性愛者)、「B」はバイセクシュアル(両性愛者)、「T」はトランスジェンダー(身体の性に違和感をもつ人)の頭文字をとった略語。性のあり方が多数派とは異なる面がある人々のことを総称して性的少数者(性的指向、性自認に関するマイノリティ)といいます。
3 人権行政の推進
- 人権啓発・相談の取組み
- 人権行政の担い手づくり
- 人権の視点からの行政運営の推進 ―「人権の視点!100!」実行プログラムの取組み―
「人権が尊重されるまち」指標のいま
「大阪市人権行政推進計画~人権ナビゲーション~」の進捗状況を、「人権が尊重されるまち」指標の、令和5年度概要版から紹介します。「基本指標」のみを抜粋し掲載していますが、冊子や概要版リーフレットには、「その他の指標」についても掲載していますので、ぜひ、ご覧ください。
「人権に関心がある」、「少し関心がある」と答えた市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は市民一人ひとりの人権が尊重されているまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は男性・女性がともに、仕事や家事、地域での活動に参加し、その個性と能力を十分に発揮できるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は配偶者・パートナーなどからの暴力(DV)の相談が受けられ、安心して暮らせるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市はこどもが各々の個性を発揮し、夢や目標に向かって、いきいきと暮らせるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は子育て家庭が安心してこどもを産み育てられるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は高齢者がさまざまな活動の場に恵まれ、社会参加を通じ、生きがいを持って暮らせるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は障がいのある人が就労の機会に恵まれ、自立した生活を営めるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は障がいのある人がさまざまな生活相談ができ、安心して生活を営めるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は同和地区(※)であることを理由に住居や学校を選択する際に避けたり、同和地区出身者が結婚や就職などの際に不利な扱いを受けることのない、差別のないまち」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
※ 同和地区: 「地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」(地対財特法)に基づき、同和問題(部落差別)の解決に向け実施された地域改善対策の対象地域として指定された地域でありますが、平成14(2002)年3月に「地対財特法」は失効し、事業はすでに終了しています。
「大阪市は外国人住民が地域社会の一員として、さまざまな相談や情報提供を受けることができるなど、充実した生活が営めるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市は事業者の持つ市民の個人情報が保護され、適切に取り扱われているまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
大阪市は犯罪被害者やその家族が再び平穏に暮らせるようになるために、地域の人々の理解や協力が得られるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市はホームレス状態にある人が自立して再び地域社会の中で生活を営めるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
「大阪市はLGBTなどの性的少数者の人が差別を受けることなく、自分らしく生きることができるまちである」と思う、どちらかといえばそう思う市民の割合 | 令和4年度 | 令和5年度 |
人権教育・啓発 ~ 人権行政のエンジン ~
「人権教育・啓発」は、大阪市を「人権が尊重されるまち」へ導くための大きな原動力(エンジン)として、継続的・総合的に推進していくこととしています。市民が人権を身近なものとし、生活の場で行動に結びつくような人権教育・啓発を目指します。
3つの方向性
- 私たち自身と他の人びと、みんなの人権を知る
- 自分の人権をまもるとともに、他の人びとの人権を認め、尊重しあい、配慮して行動する
- 協働して人権尊重のまちづくりを進める
取組内容
- 効果的な人権教育・啓発の推進
- 地域における人権教育・啓発の推進
- 就学前・学校教育における人権教育の推進
- 企業・事業者などの人権に関する活動への支援
人権相談・救済 ~ 人権行政のエアバッグ ~
「人権相談・救済」は、人権侵害が起こったときの備え(エアバッグ)となるもので、さまざまな問題に迅速かつ柔軟に対応し、救済につなげていくこととしています。
取組み内容
- 人権相談をとおした人権侵害の早期発見
- 相談機能の充実・強化と人権侵害の拡大防止
- 人権侵害に対する効果的な支援・救済
【冊子】大阪市人権行政推進計画~人権ナビゲーション~
【概要版リーフレット】大阪市人権行政推進計画~人権ナビゲーション~
紙媒体で配布している概要版リーフレットは、A3判二つ折り見開きで、 「大阪市人権行政推進計画~人権ナビゲーション~」、「人権が尊重されるまち」指標がセットになっています。
このリーフレットは、市⺠局ダイバーシティ推進室⼈権企画課(市役所4階)、大阪市⼈権啓発・相談センター、市⺠情報プラザ(市役所1階)、区役所・出張所、大阪市消費者センター、大阪市サービスカウンター、大阪市立男女共同参画センター(クレオ大阪)、大阪市立図書館、大阪市立⽣涯学習センター、Osaka Metro各駅などで配布しています。
【冊子】「人権が尊重されるまち」指標-大阪市を「人権が尊重されるまち」へ-
大阪市人権啓発・相談センター
大阪市では、多様な人権問題に対応する総合的な拠点施設として、「大阪市人権啓発・相談センター」を開設しています。人権問題で困ったときや、人権問題について学びたい方は、ぜひご利用ください。さまざまなメディアを利用し、地域に根ざした効果的な人権啓発事業を実施しています。
- お問い合わせ
場所 Osaka Metro中央線・千日前線 阿波座駅2号・4号出口すぐ
開館時間 平日(月曜日~金曜日)9:00~17:30
※年末年始(12月29日~1月3日)は休館
- 専門相談員による人権相談の実施(相談無料・秘密厳守)
【電話相談】電話(06)6532-7830(なやみゼロ)(専用)、
ファックス(06)6531-0666(専用)
【メール相談】大阪市ホームページから 「人権相談」 で検索
【面談】大阪市人権啓発・相談センターに、専門相談員による人権相談窓口を設置し、相談をお受けしています
受付時間 平日(月曜日~金曜日)9:00~21:00、日曜日・祝日9:00~17:30
※毎週土曜日、年末年始(12月29日~1月3日)は休館
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このページの作成者・問合せ先
大阪市 市民局ダイバーシティ推進室人権企画課
住所:〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所4階)
電話:06-6208-7611
ファックス:06-6202-7073