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人権相談の事例

2021年9月5日

ページ番号:540664

 大阪市人権啓発・相談センターに寄せられた相談事例の一部と、相談員の対応を紹介します。

人権相談の事例

ケース1 女性に関する相談

相談内容 夫による妻への無視・暴力について

 数年前に夫と喧嘩をして以降、話し合いの拒否や無視、言葉の暴力を受けるようになった。
離婚したいと考えるが、生活できる経済力はなく、不安も大きい。
 このまま我慢するしかないのだろうか。

相談員の対応

 夫からの無視や言葉の暴力は、ドメスティック・バイオレンスであることをお伝えしました。

 相談者は、拒否や無視、言葉の暴力を受け続けることで自己肯定感をなくしている状況と思われることから、今の状態では相談者の気持ちの整理や今後の方針を決定することは難しいと感じられたため、安心して話ができる機関として「区の保健福祉センター」を案内するとともに、心理カウンセリングを受けられる「クレオ大阪女性総合相談センター別ウィンドウで開く」を案内しました。

ケース2 こどもに関する相談

相談内容 親からの暴力について

 親から暴力を受けているが、学校には相談できる友達がいない。
 親との距離を取り、別に暮らしたい。

相談員の対応

 どのような理由があっても、相談者が暴力を振るわれ、怖い思いをする事は間違っており、あってはならないことであるとお伝えしました。
 また、親から受けた暴力の内容を記録して説明できるようにしておくことや、身の危険を感じた場合には、警察に連絡することを助言しました。
 ほかに相談できる窓口として、「子どもの虐待ホットライン別ウィンドウで開く」「チャイルドラインOSAKA別ウィンドウで開く」「法務局こどもの人権110番別ウィンドウで開く」を案内しました。

ケース3 高齢者に関する相談

相談内容 隣人のいやがらせについて

 隣家の高齢の方より、大きな声を出されるなどの嫌がらせを受けている。相談者自身は一人暮らしであり、高齢でもあるため、相手に直接苦情を言うのは怖い。遠方に住む家族にも相談したが、「相手にしなくていい。」と言われるだけだった。どうしたらいいか。

相談員の対応

 まずは、ご家族にも改めて、被害を受けている事、相談者自身が辛い思いをしていることを相談されることを助言しました。

併せて、「地域包括支援センター」に相談していただくことをお勧めし、相談者の承諾の上、人権相談窓口から、相談者がお住まいの区の「地域包括支援センター」に連絡し、支援の依頼をしました。

ケース4 障がいのある人に関する相談

相談内容 障がいのある方への差別的な発言について

 不動産会社に電話で部屋探しを相談し、相談者が障がいがあることを伝えたところ、担当者から「障がい者を入居させる家主はいない。不可能だ。」と言われた。

 翌日、店に差別発言であることを抗議したが対応を拒否された。発言者に障がい者差別であることを認め謝罪してほしい。

相談員の対応

 詳細を聞き取ったうえで、障がい者差別解消法により禁止されている「障がい者に対する不当な差別的取扱い」に該当する可能性がある旨を相談者にお伝えし、所管部局である大阪市福祉局に引き継ぎました。

ケース5 同和問題(部落差別)に関する相談

相談内容 パートナーの出身地について

 パートナーから被差別部落出身であることをカミングアウトされたが、そのことを自分の親に話すと結婚を反対された。
 親の反対を押し切った状態で結婚はしたくないが、今後どのように行動していけばよいか分からない。
 他の人がどのように問題を解決していったか知りたい。

相談員の対応

 婚姻は、相談者とパートナーが二人で決めることであるとお伝えしました。
 これまでの同和問題(部落差別)に起因する結婚差別の事案からも、親の理解を得ることは容易ではなく、相当な時間を要するケースもあること、結婚後、残念ながらそのまま親と音信不通になっているケースもある一方で、親が信頼する第三者に仲介してもらうことなどで解決したケースや、幸せに結婚生活をしている様子を見せていくことで、親が安心を感じていくケースもあることをお伝えしました。
 親の理解を得たうえで結婚したいとお考えでしたので、必要に応じて第三者に協力を求めたり、パートナーと、話し合いを続けることを提案しました。
 また、他の相談先として大阪法務局を案内しました。

ケース6 外国人に関する相談

相談内容 外国籍であることを理由とする入居拒否 について

 現在住む所を探しているが、気に入った物件を見つけると、「外国籍の人は住めない」と不動産会社から言われてなかなか見つからない。どうしたらいいか。

相談員の対応

 不動産会社の責務として、国籍により入居の機会を制約しないことになっている旨をお伝えした上で、「大阪府住宅相談室別ウィンドウで開く」 を案内しました。
 併せて、人権侵害と感じた場合に相談することが出来る「法務局みんなの人権110番別ウィンドウで開く」も案内しました。

ケース7 近隣に関する相談

相談内容 自治会への加入について

 居住マンションの自治会では、掃除やごみ出し当番があるが、自分は病気のため近く入院する予定でしばらく役目に就けない。
 自治会に申し出たところ、病気であることがわかる診断書を提出するように言われたが、本当に提出しないといけないだろうか?

相談員の対応

 まず、病名等は大変センシティブな個人情報であることをお伝えし、診断書を提出することに抵抗を感じるのであれば、まずはそのことを自治会に相談することを助言しました。
 また、地域の民生委員や人権擁護委員に相談する方法もあることをお伝えしました。

ケース8 労働問題に関する相談

相談内容 上司からのパワーハラスメントについて

 上司から、暴言を吐かれる等のパワーハラスメントを受け、体調を崩し通院している。
 同じ上司からの暴言で、これまで何人もの社員が退職している。
 現在、社内の相談窓口に相談中だが、対応してくれるか心配だ。

相談員の対応

 社内の相談窓口に相談中とのことなので、しばらく様子を見るようお伝えしました。
 もし対応してもらえないようであれば、大阪労働局の「総合労働相談コーナー別ウィンドウで開く」に相談してみることをおすすめしました。
 相談の際には、あなたがどうしたいのかを文章化して説明しやすくし持参するとともに、パワーハラスメントの内容を録音した音声や記録、パワーハラスメントを原因とした体調不良の診断書等もあれば持参することをお勧めしました。

ケース9 インターネット上の問題に関する相談

相談内容 SNSを発端とする問題について

 父が、最近SNSで知り合った人にお金を振り込んでいることが分かった。
 お金が無くなれば家まで売却すると言っている。
 いろんなところへ相談するが、本人が「詐欺ではない」と言っているのでどこも対応してくれない。どうしたらいいか。

相談員の対応

 SNS型ロマンス・投資詐欺の可能性があり、警察庁の「サイバー事案に関する相談フォーム別ウィンドウで開く」を利用してみることを提案しました。
 併せて、相手のSNSの連絡先アカウント情報等を警察庁の「特殊詐欺対策にかかる匿名通報ダイヤル別ウィンドウで開く」へ伝えるよう案内しました。

ケース10 性的マイノリティに関する相談

相談内容 息子からのカミングアウト及びサプリメント服用について

 息子からトランスジェンダーあることをカミングアウトされた。
 先日息子の部屋に健康被害がでているというホルモンバランスに作用するサプリメントが置いてあるのを見て、体調を崩さないか心配している。
 今後どう対応していけばいいか。

相談員の対応

 まずは、ご子息が1人で抱え込まずに話せたことは良かったとお伝えしました。
 今後ご子息をサポートとしてしていけるよう、法務省の啓発資料をおすすめしたうえで、性的マイノリティの家族のコミュニティを紹介しました。
 心配されていたサプリメントに関しては、健康被害が出ている旨をご子息に伝え、ご一緒にかかりつけの医師・薬剤師に相談してみることを提案しました。

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このページの作成者・問合せ先

大阪市人権啓発・相談センター
住所: 〒550-0012 大阪市西区立売堀4丁目10番18号 阿波座センタービル1階
電話: 06-6532-7631 ファックス: 06-6532-7640

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