ページの先頭です

事業者が取り扱う個人情報の保護

2025年7月25日

ページ番号:657356

 情報化が進み、個人情報を利用したさまざまなサービスが提供され、私たちの生活はとても便利になった反面、情報通信技術の進展により多種多様で膨大なデータ(いわゆるビッグデータ)の利用が可能となり、個人に関する大量の情報が集積・利用されることによる個人情報・プライバシーの保護についての不安が生じています。また、戸籍謄本などの不正取得や個人情報の漏えい事故などが発生すると、重大な人権侵害につながるおそれがあります。 

事業者とは誰のことか

 ひとくちに「個人情報の保護」と言っても、大きく分けて、大阪市などの行政機関が個人情報を取り扱う場合と、事業者が個人情報を取り扱う場合に二分されます。事業者には、一般企業だけでなく町内会などの組織も含まれます。

 事業者はその事業の目的のため、個人情報を活用するので、時に、情報を利用される側の個人(市民)との間でトラブルが生じることがあります。

 大阪市では、事業者が取り扱う個人情報について、条例でその保護規定を設けていましたが、令和52023)年4月以降、国が直接に規制する仕組みとなったため、この条例を改正し、以降、国との施策の整合性に配慮しつつ市民および事業者の啓発に努めています。

事業者が守らなければならないこと

 個人情報データベース(検索できるように体系的に整理された個人情報を含む情報)などを事業活動に利用している事業者のことを、個人情報取扱事業者と呼びます。個人情報取扱事業者は、個人情報を利用するにあたって、個人情報保護法で定められた義務規定を守らなければなりません。主なものは次のとおりです。

  • 利用目的の特定・制限・通知
     利⽤⽬的はできるだけ特定し、原則として⽬的外利⽤を行わない。
  • 不適正な利用の禁止
     違法または不当な行為を助長し、または誘発するおそれがある方法で個人情報を利用しない(個人の不利益につながるような利用など)。
  • 適正な取得
     偽りその他不正の手段により個人情報を取得しない。また、取得時には、利用目的を本人に通知する。
  • データ内容の正確性の確保
     正確かつ最新の内容に保つとともに、必要がなくなったときには消去する。
  • 安全管理措置
     漏えい、滅失または毀損の防止、その他の個人データの安全管理のために、必要かつ適切な措置を講じる。
  • 従業者、委託先の監督
     個人データの安全管理のため、従業者、委託先に対する必要かつ適切な監督を行なう。
  • 漏えい等の報告
     個人の権利利益を害するおそれが大きい漏えいについて、個人情報保護委員会に報告するとともに、本人に通知する。
  • 第三者提供の制限
     個人データを第三者に提供する際には、あらかじめ本人の同意を得る。ただし、あらかじめ必要事項を本人に通知し、個人情報保護委員会に届け出ておけば、本人の同意なしに第三者に個人データを提供できる。
  • 開⽰、訂正、利⽤停⽌等
     本⼈から求めがあれば、保有する個⼈データの開⽰、訂正、利⽤停⽌などの求めに対応するなど、適切な措置をとらなければならない。
  • 苦情
     苦情への適切かつすばやい処理に努める。そのための体制を整備する。

 個人情報保護委員会のホームページには「個人情報取扱事業者等に係るガイドライン・Q&A別ウィンドウで開く」として詳細な解説があります。

あなたの個人情報を守るために

 個人情報は、事業者が適切に取り扱わなければならないのは当然ですが、一方で、国内外を問わず思わぬところで悪用されることもあり、「自分の情報は自分で守る」という意識が必要です。不必要な個人情報はみだりに提供しないことや、個人データを含む書類や記憶媒体などは適切に管理することが大切です。

  • アンケートなどは利⽤⽬的を確認し、氏名・住所・電話番号などの記⼊欄があっても不必要な事項は書かない。

  • インターネットで氏名・住所・パスワードなどを⼊⼒することを求められる場合、そのサイトが信頼できるものかどうか確認する。
  • 携帯電話やパソコン、USBメモリーなどを処分する場合、データを読みとれないようにしてから捨てる。

  • 銀⾏やクレジットカードの利⽤明細など、個⼈情報を含む書面は、細かく切るなどして捨てる。

  • マイナンバーカードなど、大切な個人情報が記載されている書類の提出や提示を行う場合、その書類でなければならないのかなどの確認をする。

事業者に対して求めることができること

 個人情報保護法には、事業者が保有する個人データに関して本人が関与できる仕組みが盛り込まれています。

  • 個人データの開示を求めることができます。また、第三者提供の記録についても開示を求めることができます。
  • 個人データの内容が事実でない場合、その訂正、追加、または削除を求めることができます。

  • 手続違反(同意のない目的外利用、不正な取得、または同意のない第三者提供)があった場合に加え、利用する必要がなくなった場合、重大な漏えいなどが発生した場合、本人の権利または正当な利益が害されるおそれがある場合には、個人データの利用の停止、消去または第三者提供の停止を求めることができます。

問題が起きたときには

 本人と事業者との間で問題解決することが基本になります。それが困難な場合、国の機関である個人情報保護委員会や認定を受けた個人情報保護団体によるあっせんなどにより解決を図ることになります。

 なお、大阪市でも市民局ダイバーシティ推進室人権企画課(事業者が取り扱う個人情報保護担当)に窓口を設けて相談に応じています。

相談窓口

 個人情報保護法についての一般的な質問や、事業者の個人情報の取扱いに関する相談などについては、次の窓口があります。


〇 個人情報保護委員会別ウィンドウで開く(国の専門機関)

  個人情報保護法の解釈についての一般的な質問
  事業者の個人情報の取扱いに関する苦情や相談

  <個人情報保護委員会の役立つサービス>
  → 24時間利用可能なAIを利用した相談はPPC質問チャット別ウィンドウで開く
  → 個人情報保護法相談ダイヤル 別ウィンドウで開くの電話相談(電話:03-6457-9849
  → よくある質問と回答を収録したFAQ |個人情報保護委員会別ウィンドウで開く

  

〇 大阪市総務局行政課(情報公開グループ)

  大阪市が取り扱う市民の個人情報保護についての苦情や相談
  所在地:大阪市北区中之島1丁目3番20号
  電話:06-6208-9825


〇 ⼤阪市市⺠局ダイバーシティ推進室⼈権企画課(事業者が取り扱う個人情報保護担当)

  事業者の個人情報の取扱いについての相談、出前講座のご依頼など
  所在地:大阪市北区中之島1丁目3番20号
  電話:06-6208-7613



〇 大阪市消費者センター

  消費生活相談にともなう個人情報保護の苦情や相談
  所在地:大阪市住之江区南港北2-1-10 アジア太平洋トレードセンターITM棟3階
  電話:06-6614-0999


出前講座もご利用ください

 「個人情報の保護について」 ~ まもって活かす個人情報 ~

<内容>

  • 個人情報とは
  • 個人情報保護のしくみ
  • 地域活動などにおける名簿作成
  • 個人情報を取り扱う際の注意点
  • 最近の個人情報保護をめぐる問題 など

 <対象>

   大阪市内に在住、在勤または在学する10人以上で構成された団体・グループ
    ただし原則として、同一団体からの同一テーマへの申込みは年度につき1回限りとします。

<講師>

     大阪市職員

<費用>

     無料

<日時>

  • 原則として月~金曜日(祝日・年末年始を除く)の午前9時から午後9時までとします。 
  • 担当の業務などの都合でご希望にそえない場合があります。

<会場>

  • 申込者でご用意ください。 
  • 会場は大阪市内に限ります。

<申込み・問合せ>

    大阪市教育委員会事務局生涯学習担当
    電話:06-6539-3345

地域での個人情報の利用について

 個人情報保護法が施行され、個人情報保護に関する市民の意識が高まり、事業者の取組みも進みました。しかし、一方で過剰反応に近い個人情報保護法に対する誤解なども一部で見られます。
 適正な個人情報の提供や利用を止めてしまうことは、法の趣旨に沿ったものではありません。個人情報保護法を正しく理解して、個人情報の利用と保護のバランスをとることが大切です。
 ここでは、地域における名簿などを例に、個人情報の保護と利用とのバランスについて考えてみましょう。

 これまで、地域社会において個人情報を共有することにより、助け合いが行なわれるなどの役に立ってきました。高齢者に対する見守り活動、災害時要援護者の安否確認、児童虐待への目配りなど、様々な活動が行われています。それらの地域活動においては、要援護者の発見、ニーズの把握、必要に応じての関係機関への連絡など、個人情報の共有をしなければ活動が成り立ちません。

 一方で、地域には、病気、介護や子育てなど、様々な事情を抱えた方がいらっしゃいます。病気、障がいなどのプライバシーに関して、過剰なせん索をしたり、本人の許しなく第三者に伝えることは、人権の侵害につながります。

 個人情報保護法の下でも、目的が明確にされ、本人の同意を得るなど、必要な手続きをとれば名簿の作成はできます。地域の公益活動などにおいて名簿を作成するにあたっては、その趣旨と背景となっている地域活動の意義を十分説明し、個人情報保護法の決まりに従って、活動に必要な個人情報の共有を図ることが必要です。

名簿を作るときの注意点

  • 本人の同意を事前にとる(他で作られた名簿を流用しない。流用する場合は、本人がそのことについて同意しているかを確認する)。
  • 個人情報の取得にあたっては、必要な項目だけを集める。名簿に載せることを希望しない項目については載せない。
  • 目的外利用をしないよう、名簿の利用目的をはっきり示し、その利用目的に沿って利用する。
  • 名簿の流出がないよう、配布先の範囲を明らかにし同意をとるとともに、名簿を配った各人に、他人に渡したり、なくしたりしないよう、取扱いについてきちんと知らせる。

「個人情報保護の手引き」をご活用ください

 大阪市では、町内会・自治会などの地域団体や市民活動団体の活動に関わりがあると思われる項目を中心に、個人情報保護法のルールを解説した「個人情報保護の手引き」を作成しています。名簿を作成する際などの参考にご活用ください。

個人情報保護の手引き

画像は「個人情報保護の手引き」のページへのリンクです。

SNSリンクは別ウィンドウで開きます

  • Facebookでシェア
  • Xでポストする
  • LINEで送る

探している情報が見つからない

【アンケート】このページに対してご意見をお聞かせください

入力欄を開く

ご注意

  1. こちらはアンケートのため、ご質問等については、直接担当部署へお問い合わせください。
  2. 市政全般に関わるご意見・ご要望、ご提案などについては、市民の声へお寄せください。
  3. 住所・電話番号など個人情報を含む内容は記入しないでください。

このページの作成者・問合せ先

大阪市 市民局ダイバーシティ推進室人権企画課

住所:〒530-8201 大阪市北区中之島1丁目3番20号(大阪市役所4階)

電話:06-6208-7611

ファックス:06-6202-7073

メール送信フォーム