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大阪市環境局技能職員インタビューVol.4 車両整備(1級班員)

2026年7月13日

ページ番号:683346


民間ディーラーで乗用車整備を6年経験したHさんは、現在、大阪市環境局でパッカー車(ごみ収集車)を中心に車検や点検整備を担当しています。現場の特徴は、外注に頼り切らず、点検から修理まで自分たちで完結すること。さらに、車体だけでなく架装部(ごみを積み込む箇所)まで含めて整備できるため、整備士としての守備範囲が大きく広がると言います。「公務員=毎日同じ作業」というイメージとは違う、整備現場のリアルを伺いました。

【この記事のポイント】

  • 民間との大きな違い:外注がほぼなく、点検から修理まで自分たちで完結。車両整備に集中できる環境がある。
  • 面白さの核:架装まで含めて扱える=特殊車両の“架装機構”に強くなる。
  • 働き方:勤務時間が読みやすく、休暇も相談しやすい(プライベートを確保しやすい)。
  • 研修・資格:OJTに加え、業務に必要な技能講習へ計画的に参加できる。

Q. まずは自己紹介と、現在の担当業務を教えてください

Hさん:前職は民間ディーラーで、乗用車整備を6年していました。現在は大阪市環境局で、パッカー車を中心に、トラックや軽自動車などの車検・点検整備を担当しています。

職場は複数チームに分かれていて、板金塗装、部品等の品質管理、難解修理・緊急対応などの担当もあります。私は今、車検整備をメインに行うチームに所属しています。

Q. 大阪市の車両整備では、どんな車が多いんですか?

Hさん:入庁前は「公用車だから乗用車も多いのかな」と思っていましたが、実際はパッカー車が中心です。

同じパッカー車でも、年度によってメーカーが違ったり、架装メーカーや機構が少しずつ変わったりします。モデルチェンジもありますし、毎年“細部の違い”が出るので、そこが勉強になります。

Q. 仕事の流れ(1日のイメージ)を教えてください

Hさん:車検は車種で体制が変わります。軽自動車は1~2人、小型・中型トラックは2~3人で作業します。車が大きいぶん、一つひとつの作業に時間がかかります。

南部環境事業センターにある整備工場は指定工場なので、車検の全工程を完結することが可能です。流れは、

  1. 受け入れ・状態確認
  2. 車検整備(消耗品交換、点検、必要整備)
  3. 中間検査(保安基準に適合しているか確認)
  4. 板金・塗装
  5. 完成検査(検査員資格を持つ職員が確認)
  6. 完了後:翌日の準備・段取り

対応台数は状況にもよりますが、目安は1日2台程度です。車検整備に加えて洗車や準備もあるので、それくらいが現実的です。

Q. パッカー車ならではの大変さはどこにありますか?

Hさん:体力面でいえば、洗車が大変です。下回りだけでなく架装部も汚れが溜まるので、念入りに洗います。汚れたままだと整備しにくいですし、見落としも増えるので、そこは徹底しています。

もう一つは、整備を進める中で不具合が見つかることが多い点です。受け入れ時点では分からなくても、洗浄して点検していくと、摩耗や交換必要箇所が見えてくることは日常的にあります。

Q. 電子制御の故障対応はありますか?

Hさんあります。最近は電子制御が進んでいるので、電気系の故障診断に時間がかかることもあります。

配線図を追って原因を探しますが、乗用車の整備情報と比べると、追いにくいと感じる場面もあります。ただ、できるところは自分たちで対応する方針なので、整備士として「診断して直し切る」やりがいがあります


Q. 転職(入庁)のきっかけは何だったのでしょう?

Hさん:一番は、公務員として車両整備ができることです。

前職はサービス業でもあるので、「18時終業」でも、直前の来店対応で終わりが読めないことがありました。プライベートと仕事の切り分けが難しいのは正直ありました。

大阪市は勤務形態がはっきりしていて、予定が立てやすい。そこは大きいです。技術面でも、民間では乗用車中心で、トラックや特殊車両を触る機会が限られていました。ここならトラック・特殊車両の整備で幅を広げられると思いました。

Q. 実際に入庁して「思っていたより良かったこと」は?

Hさん休みが非常に取りやすいことです。家庭の事情などがあっても相談しやすく、柔軟に対応してもらえるのがありがたいです。結果として、趣味の時間も増えました

スノーボードは以前からですが、行ける回数が民間の時と比べて全然違います。DIYをしたり、自分の車を触ったりする時間も増えました。

「仕事が終わっても何時に帰れるか分からない」という状態が減ったので、平日の夜や休日の使い方が変わりました。


Q. 入庁してすぐは、何が一番不安でしたか?

Hさん:圧倒的に架装整備ですね。

トラックのトランスミッション(変速機)、PTO(エンジン動力を架装部装置に取り出す仕組み)、ディファレンシャル(駆動輪に伝わるエンジンの回転速度を左右車輪で調整する装置)をばらしてオーバーホールする作業は、知識としては知っていても、自分が中心になってやるとなると怖さがありました。

車両の走る・止まるに直結するので、「組み方を間違えたらどうしよう」という不安はありました

Q. その不安はどうやって乗り越えましたか?

Hさん:分からないことがあると、先輩が「じゃあ一緒にやってみよう」と声をかけてくれる雰囲気の職場でした。

入庁当初は、スイッチ一つでも「これは何のためのものだろう?」というところからのスタートでしたが、研修やOJTを通して少しずつ理解できるようになっていきました。

また、自分が整備を担当した箇所には目印を付けるのですが、整備した車が車検を終えて戻ってきて、その目印が付いたまま問題なく動いているのを見ると、「自分の組み方は間違っていなかったんだ」と実感できます。そうした経験を重ねるうちに、不安は少しずつ薄れていきました。

Q. チーム体制や情報連携はどんな感じですか?

Hさん車両ごとにチームが組まれ、固定ではなく車によってメンバーやリーダーが変わることもあります

朝はミーティングがあり、全体連絡のあとチームごとに「今日の作業」「段取り」「注意点」を確認します。前日に作業予定が出ているので、当日は最終確認をするイメージです。

作業中も、難航している人がいれば声をかけ合います。判断が必要なものは業務主任へ上げます。たとえば異音が出ていて「異常がある」までは現場で分かっても、運用をどうするかは現場だけでは決められないので、業務主任に状況共有して判断してもらいます。

Q. 繁忙期はありますか?

Hさん:一日に台数が重複しないように分散して計画されているので、これといった繁忙期はありません。ただ、突発的な事故や故障、時にはレッカー出動依頼などがあるため、そういったイレギュラーな対応は日常的に発生しますね。

Q. この仕事の「やりがい」を教えてください

Hさん:一番は、点検整備を自分たちで完結していることです。

前職では設備や工数の都合で、時間がかかる作業は外注になることもありました。でもここでは、基本的に自分たちで最後までやります。だから技術が上がりますし、知識の幅も広がります。

最初は怖かった作業も、経験を積むことで自信になります。「知っている」だけだったものが、実作業を通して「できる」に変わる感覚があります

必要に応じて技能講習にも参加できます。フォークリフトなど、仕事で必要な範囲でできることが増えるのは素直にうれしいです。


Q. 今、入庁当初と比べて変わったことは?

Hさんトラック整備の「癖」が見えるようになりました

「ここは壊れやすい」「こういう症状が出やすい」という傾向が分かると、点検の見方も変わります。架装を含めた整備領域も広がりましたし、トランスミッション、PTO、ディファレンシャルのばらし・組み付けも経験して、できることが増えたのは大きいです。

Q. どんな人がこの仕事に向いていると思いますか?

Hさん:特殊車両やトラックなど、普段触れない機構を理解していくのが楽しい人は向いていると思います。

あとは、点検整備で一つの作業を最初から最後まで、納得するまで突き詰めたい方。外注せずに完結する現場なので、突き詰めたい人ほど面白いです。

勤務時間がある程度固定なので、プライベートの時間も大切にしたい方にも合います。営業職にまわることなどもないので、整備を続けたい人が、整備に集中できる環境だと思います。

Q. 最後に、受験を考えている方へメッセージをお願いします!

Hさん整備経験のある方は、ここでさらに技術の幅を広げてほしいです。学校を出たばかりの方や経験が浅い方でも、先輩が親身に指導してくれるので心配しなくても大丈夫です。

特殊車両の整備は、やってみると本当に面白いです。プライベートの時間も確保しやすく、生活設計も立てやすいと思います。ぜひ一緒に働いてみませんか


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