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食物アレルギーについて

2024年4月15日

ページ番号:506595

食物アレルギーと食生活


食物アレルギーがある方の食生活のポイント等を紹介しています。

食物アレルギーとは

食物アレルギーとは、体を守るはずの免疫反応が食物に対して過敏に働いてしまうことです。

人間の体には、ウイルスや細菌などの異物が侵入してきた時に、それらを攻撃・排除する働きがあります。これを免疫反応といいます。この免疫反応が、本来は体に害を与えない食物を異物と判断し、過敏に働いてしまうことがあります。その結果、じんま疹やかゆみ、咳などが引き起こされます。これが食物アレルギーです。

食物アレルギーの症状


◾皮膚症状―かゆみ、じんま疹、赤み
◾粘膜症状-
 (眼の症状)結膜の充血、かゆみ、まぶたの腫れ
 (口・のどの症状)口の中の違和感、腫れ、のどのかゆみ・イガイガ感
 (鼻の症状)鼻汁、くしゃみ、鼻づまり
◾呼吸器症状―咳、ぜん鳴(ゼ―ゼ―、ヒューヒューなどの呼吸音)、
  息苦しい
◾消化器症状―腹痛、おう吐、下痢
◾循環器症状―脈の異常、唇や爪が青白い(チアノーゼ)、血圧低下
◾神経症状―ぐったり、意識もうろう、尿や便を漏らす(失禁)など

  • 一つの臓器にとどまらず、複数の臓器に重い症状が現れ、生命に危機を与えうる場合をアナフィラキシーと呼びます。
  • アナフィラキシーに血圧低下や意識障害などのショック状態を伴う場合をアナフィラキシーショックと呼び、非常に危険な状態です。

 

食物アレルギーの原因食物

原因食物は年齢や個人によって異なります。

乳幼児期は鶏卵、牛乳、小麦が原因となることが多く、これらは3大アレルゲンと言われています。

この他に、幼児では魚卵やピーナッツ、木の実類のアレルギーも報告されています。

学童期になると甲殻類、小麦、果物、魚類、そば、ピーナッツなどのアレルギーが増えていきます。

 

食物アレルギーと診断されたら

食物アレルギーと診断されたら、原因食物を除去します。
除去食の目的は症状を起こさずに「食べること」であり、いつまでもアレルギー症状をおこす食品を避け続けることではありません。
自己判断で原因食物を除去せず、必ず医師の指導のもとで「食べられる範囲」を判断し、必要最低限の除去としましょう。


※鶏卵、牛乳、小麦に関わるアレルギー症状は3歳までに約5割、小学校入学までに6~7割が現れなくなると言われています。

※食物アレルギーの予防を目的に離乳食の開始を遅らせる必要はありません。生後5~6カ月になれば離乳食を開始しましょう。 

食生活のポイント


(1)原因食物を除去する
 除去は必要最低限とし、主食・主菜・副菜を組み合わせたバランスのよい食事を心がけましょう。加工食品を使う場合はパッケージに記載されている原材料表示を確認し、誤食を防ぎましょう。 


(2)代替食品を利用する
  原因食物を除去する場合、不足する栄養素を他の食品で補う必要があります。例えば、牛乳を除去するとカルシウムが不足するため、小魚等カルシウムを豊富に含む食品で補うようにします。

(3)アレルギー用の特殊食品の利用
   代替が難しい場合や、除去する食品が多い場合には、アレルギー用の特殊食品を利用します。(牛乳アレルギー用ミルクなど)


(4)調理器具や食器の使い分け
  調理器具や食器に付く程度の少量でも発症する場合には、それらの使い分けが必要です。

原因食物別のポイント(鶏卵、牛乳、小麦)

鶏卵


<卵を含む料理や食品>
 卵料理、衣、つなぎで卵を使用した料理(例:ハンバーグ、お好み焼き、たこ焼き)、マヨネーズ、練り製品、ハム・ソーセージ、洋菓子(例:ケーキ、プリン、アイスクリーム)など

<調理のポイント>
•卵は加熱するとアレルギーを起こしにくくすることができます。調理法によってその程度が異なるので、医師の指導のもと行いましょう。
•肉料理のつなぎには、片栗粉やすりおろした芋、レンコンで代用できます。
•ケーキなどを膨らませるには、重曹やベーキングパウダーで代用できます。

<栄養面のポイント>
 卵の代わりに肉、魚、大豆製品でたんぱく質を補いましょう。 

牛乳


<牛乳を含む料理や食品>
 牛乳、育児用ミルク、ヨーグルト、チーズ、バター、生クリーム、マーガリン、パン、ホワイトソース、洋菓子(例:ケーキ、プリン、アイスクリーム)、ハム・ソーセージなど

<調理のポイント>
 ホワイトソースは、すりおろしたじゃがいもやコーンクリーム缶、豆乳で代用できます。

<栄養面のポイント>
 牛乳の代わりに小魚、大豆製品、青菜、ひじき等でカルシウムを補いましょう。市販されているアレルギー用ミルクなら効率良くカルシウムが補えます。

小麦


<小麦を含む料理や食品>
 パン、麺類、餃子や春巻きの皮、お好み焼き、たこ焼き、天ぷら、フライ、カレーやシチューのルウ、洋菓子(例:ケーキ、クッキー、ドーナツ)など
※「米粉パン」として販売されていても、小麦粉を使用している場合もあるので、よく確認しましょう。

<調理のポイント>
・麺は米粉麺(ビーフン、フォーなど)や春雨で代用できます。
・ルウは米粉や片栗粉、すりおろした芋で代用できます。

<栄養面のポイント>
 小麦の代わりに米飯・米粉麺などで炭水化物を補いましょう。

 

参考レシピはこちら 大阪市たべやんレシピのキッチン(cookpad)別ウィンドウで開く

(アレルギー対応レシピには、メニュー名に『アレルギー給食★』が付いています)

原材料表示の確認について

容器包装された加工食品及び添加物において、食物アレルギーの患者が多い、もしくは重篤になりやすい原材料については、その表示方法が食品表示法によって決められています。
原材料表示

    特定原材料(8品目)

表示が義務付けられている食品

卵、乳、小麦、えび、かに、そば、落花生(ピーナッツ) 、くるみ
 表示が推奨されている食品※
      (20品目)
 あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、
キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、
鶏肉、バナナ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、
りんご、ゼラチン、アーモンド

※「表示が推奨されている食品」は、義務表示でないため表示されない場合があります。このため、製造・販売会社への問合せが必要です。

外食(レストランなど)や弁当、惣菜などの店頭で対面販売されるものは、特定原材料の表示義務はありません。加工食品と同じような表示がされている場合でも、法に則した表示ではない可能性があるため注意が必要です。

紛らわしいが除去不要の原材料・食品添加物
 特定原材料 除去が不要な原材料・食品添加物
 鶏卵 卵殻カルシウム
 牛乳 乳酸菌、乳酸カルシウム、乳酸ナトリウム、カカオバター、ココナッツミルク
 小麦 麦芽糖

災害時の対応(食物アレルギーの方の備え)

アレルギー対応食品などの特殊食品は、災害時には手に入りにくくなります。普段使っているアレルギー対応食品を多めに買い置きし、古いものから消費し、消費したら買い足すローリングストック法で、少なくとも2週間分を備蓄することが推奨されています。また、医師の指導のもと、日頃から必要最小限の除去にしておくことが大切です。

災害時の対応については、次のリンク先ページも参考にしてください。

災害時の食の備え-大阪市健康局

災害への備え(大阪市の備蓄体制)-大阪市危機管理室

「災害時に備えた食品ストックガイド」および「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」-農林水産省別ウィンドウで開く

さいごに・・・

食物アレルギーがあっても、医師や栄養士などとよく相談しながら食べられる範囲を広げ、健康的で安心でき、そして楽しい食生活を送りましょう。


その他関連リンク

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大阪市 健康局大阪市保健所管理課健康栄養グループ

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ファックス:06-6647-0803

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