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イメージを広げる絵本の読み聞かせ

2011年11月1日

ページ番号:40416

イメージを広げる絵本の読み聞かせ
 ねらい ・言葉・リズム・身体表現などの相乗効果により絵本体験を深める。
 ・絵本のストーリーを楽しみ、豊かな情緒(喜怒哀楽を感じる気持ち)をはぐくむ。
 ・乳幼児期の言葉の育ちをサポートする。
 ・子育てに絵本を取り入れ、絵本を通して親子のコミュ二ケーションを促進する。
 主な活用場所 在宅子育て支援機関、保育所、幼稚園
 主な対象者 2、3歳児(0~5歳児)・保護者
 はぐくみたい
 生きる力の基礎
 外の世界への積極性・学びへの意欲養育者との愛着形成自我の芽生え・社会性の芽生え
 内容1 イメージを広げる絵本の読み聞かせ
 言葉の育ちの過程を踏まえ、伝承のわらべ歌遊びや絵本などを組み合わせて、親子でふれあいながら楽しむプログラムを実施することで、絵本にあまり関心をもたない保護者に対しても、絵本の選び方や楽しみ方について提案することができるとともに、言葉を育てること、絵本を取り入れることの動機付けができる。
全体の流れ(展開)のスムーズさ、季節感などに留意し、また、言葉、リズム、身体表現などの関連付けと相乗効果により、体験を深めることをねらいとする。
 
<プログラムの内容>
・ 家庭での子育てに取り入れやすく、繰り返し遊べ、応用もしやすい内容とする。
・ 定番として親しまれ、単純で親しみやすいもの(絵本、お話、伝承のわらべ歌)を中心に構成する。
・ こどもの言葉の育ちに即した言葉かけ、声かけ、絵本やお話を楽しむことの大切さを保護者に啓発する。

2 イメージを広げる絵本の読み聞かせの実践ポイントと効用、絵本選びのポイント

<実践ポイントと効用>
伝承のわらべ歌遊びの効用を生かす/目と目を合わせて真似をする/季節感のある歌遊びで、体験と言葉、イメージを結び付ける「音の言葉」と絵本と遊び/昔話の効用
 
<絵本選びのポイント>
0歳児・1~3歳児・3~5歳児ごとに絵本選びのポイントを紹介する。

イメージを広げる絵本の読み聞かせの実践事例(プログラムを実践した在宅子育て支援機関の取組み内容)

実践例1
対 象0歳児から5歳児までのこどもと保護者
プログラムの流れ
第1部       親子で楽しむプログラム
 ○ 伝承のわらべ歌遊びを楽しむ
  ♪おはようの歌・♪はなさかんひらいた・♪はるかぜ ふー・♪ここはてっくび・♪あがりめさがりめ
 ○ 絵本を一緒に楽しむ
  『でてこいでてこい』 林明子 作(福音館書店)
  『もこ もこもこ』 谷川俊太郎 作 元永定正 絵(文研出版)
  『しろくまちゃんのほっとけーき』 わかやまけん 作(こぐま社)
 ○ 伝承のわらべ歌遊びを楽しむ
  ♪たまごでお料理
 ○ 絵本を一緒に楽しむ
  お話「くまさんのおでかけ」 中川李枝子作(『おはなしのろうそく1』東京子ども図書館発行に収録)
   ※パペットを使って
  『三びきのやぎのがらがらどん』マーシャ・ブラウン 絵 瀬田貞二 訳(福音館書店)
 ○ 伝承のわらべ歌遊びを楽しむ
  ♪くすりやのまえで・♪さよならあんころもち
第2部       保護者へのお話
  伝承のわらべ歌遊びを楽しみ、絵本を楽しむことで育つことを伝える。
  保護者もこどもとともに、遊びや絵本を体験することのよさを伝える。
実践例2
対 象0歳児から5歳児までのこどもと保護者
プログラムの流れ
第1部 親子で楽しむプログラム
 ○ 伝承のわらべ歌遊びを楽しむ
  ♪おはようの歌・♪ここはてっくび
 ○ 絵本を楽しむ
  『とってください』 福知伸夫 作(福音館書店)
 ○ 伝承のわらべ歌遊びを楽しむ
  ♪はるかぜ ふー・♪どんぐり
 ○ 絵本を楽しむ
  『きょだいなきょだいな』 長谷川摂子 作 降矢なな 絵(福音館書店)
  ★魔法の呪文「たかずくたかずく」
  『ちいさなちいさなおばあちゃん』 エルサ・ベスコフ 作・絵 石井登志子 訳(偕成社)
  『こびととくつや グリム兄弟の童話から』カトリーン・ブラント 著 藤本朝巳 訳(平凡社)
 ○ 伝承のわらべ歌遊びを楽しむ
  ♪いとまきの歌・♪さよならあんころもち

第2部 保護者へのお話
伝承のわらべ歌遊びを楽しみ、絵本を楽しむことで育つことを伝える。
保護者もこどもとともに、遊びや絵本を体験することのよさを伝える。

       ♪=歌・わらべ歌遊び ★=昔話に出てくるとなえ言葉を用いた遊び

イメージを広げる絵本の読み聞かせの実践ポイントと効用

1.伝承のわらべ歌遊びの効能を生かす

 日本語の音の感覚・語感、風土に根ざした自然観や季節感が謳われているわらべ歌遊びを通して、歌、言葉とリズム、ふれあいなどが渾然一体となって、「叱る、あやす、気をそらせる、ほめる、はやす、さらには希望や願い」までもこどもたちに伝えることができる。

 単純な繰り返しの多いわらべ歌遊びを繰り返すことで、リズム、パターン、動作を伴って、言葉(意味、語感、イメージ)の定着、自ら音声を発する楽しさ、音やリズム、言葉ややりとりを楽しむ感覚がはぐくまれる。

2.目と目を合わせて真似をする

 乳児期に重要な目と目を合わせることは、言葉の育ち、コミュニケーションの育ちの土台となる。

 乳幼児とのわらべ歌遊びは、目と目を合わせる、向かい合わせの相手の真似をするという動作を促し、人とのコミュニケーション(やりとり)の基盤をつくる。また、身体各部位(手・足・目・耳・鼻・耳など)への意識を高め、操作性、技巧性を高める。

 ♪あがりめ、さがりめ【目を上、下、一回転させる、目を合わせる(にらめっこ)】

3.季節感のある歌遊びで、体験と言葉、イメージを結び付ける

 「春風ふー」「どんぐり」などの遊びは、自然への感性を高めるとともに、音声、動作の相乗効果で言葉とイメージを結び付ける。実際に戸外で風に吹かれながら、葉っぱの落ちる様子を見て、どんぐりや葉っぱを拾い集めるなどの実体験と合わせ、何度も繰り返し歌い遊ぶことで、体感・体験・イメージに裏打ちされた生きた言葉が獲得される。

 ♪はるかぜ ふ~   春風ふ~桜の花びら ひ~らひら 秋風ふ~もみじのはっぱも ち~らちら

 「ふ~」という風の音と同時に、実際に息を吹きかけ、息でふれあう。

 空気の動き、くすぐったさ、涼しさ、暖かさを感じる。「桜の花びら」で手をひらひらさせ、「ひ~らひら」でくすぐり遊びをする。

 ハ行音の連なりから、桜の花びらの小ささ、軽やかさ、風に舞う様子がイメージされる。一方で秋風の「ち~らちら」からは、瞬間、はかなさ、短さ、もみじの葉っぱが翻りながら落ちていく情景がイメージできる。

 ♪どんぐり  どんぐり どんぐり こーろころ どんぐり どんぐり こーろころ ころころ ころころ こーろころ

 手をグーにして、どんぐりに見立て、身体の前で音楽に合わせて転がすしぐさをする。小指、親指、最後にこぶしと変えて小さいどんぐりから大きいどんぐりまで表現してもよい。

4.「音の言葉」と絵本と遊び

○ 日本語には、擬音語、擬態語など「音の言葉」が豊富である。

 日本語の音の言葉は、乳幼児にとって、音の重なり、繰り返し、リズムのここちよさがあるだけでなく、ものの性質や人間にとっての意味を伝える上で、大変重要な言葉である。

 (『三びきのやぎのがらがらどん』でやぎが橋を渡る様子の表現など)

○ 音と音から生まれるイメージと絵がぴたりと合い、ここちよい音の流れを楽しめる絵本は0歳児に圧倒的に支持される。(『もこ もこもこ』など)

○ 身近な生活場面と「音の言葉」の結び付きが表現されている。(『しろくまちゃんのほっとけーき』「ぽたぁーん どろどろ ぶつぶつ やけたかな まーだまだ しゅっぺたーん ふくふく くんくん はい できあがり」という音につれて、ホットケーキが焼きあがる場面を描く。)

○ 「大きいもの」と「小さいもの」(絵本)、「高い」と「低い」(言葉遊び)

 (大きさと小ささをリズミカルに表した絵本『きょだいなきょだいな』『ちいさなちいさなおばあちゃん』などの読み聞かせと、高低の対比を織り込んだ言葉遊び「たかずくたかずく」を組み合わせて、目で見て、耳で聴き、自らの体を動かすことにより、言葉から生まれるイメージを体感する。) 

5.昔話の効用

 語り伝えられてきた昔話は、耳で聞いてイメージしながら話の筋を追って楽しむものである。単純な言葉で語り伝えられてきた昔話を繰り返し聞くことで、言葉からイメージし、楽しみながら人の話を聞く、先を予測する、結末への期待を膨らませながら辛抱強く待つ姿勢が生まれる。

 

 幼児向けの絵本やお話には、昔話の影響を受けたもの、昔話のような物語の形式を踏襲したものに優れた作品が多い。3~4歳からは、絵本と同時に少しずつ耳から聞く読書にもふれる機会をもたせたい。

 (『三びきのやぎのがらがらどん』『ちいさなちいさなおばあちゃん』『こびととくつや グリム兄弟の童話から』など)

イメージを広げる絵本選びのポイント

0歳児:はじめての絵本として、「物の絵本」に先立って「音の絵本」がある

  • 擬音語、擬態語は、人間が物をどうとらえているかを表現しイメージとして伝えるため、乳幼児にとって重要な情報源であり、音声のここちよさ、語感を楽しみながら、自ら音声を発する動機付けとしても有意義なものである。
  • この時期は、言葉の繰り返しのリズム、パターンが重要であるので、声に出して読んでみてここちよいかどうか、場面の繰り返しで構成されているものなど、乳児の認識しやすい構造になっているもの、色の濃淡、明暗を含めて何が描かれているかが、はっきり認識しやすい絵本を選ぶのが望ましい。

「じゃあじゃあびりびり」まついのりこ 作(偕成社)

「どうぶつのおやこ」藪内正幸 作(福音館書店)

「いないいないばあ」松谷みよ子 文 瀬川康男 絵(童心社)

1~3歳児:1歳前後は、指差しをし、絵本を見ながら様々な反応を見せ、おしゃべりを始める時期

  • こどもの反応に合わせて、「何かな」「○○だね」などと、答えたり話したりすることで絵本の楽しみが広がる時期であり、絵本をコミュニケーションの場として、どんどん声かけ、言葉のやりとりを楽しみたい。
  • 1歳前後から、数場面のつながりだけでなく、全体として、ひとつながりのお話が理解でき、単純な物語を楽しめるようになる。こどもたちが共感しやすい身近な素材やテーマの絵本を選ぶ。
  • こどもは、行きつ戻りつしながら成長していくため、あかちゃん絵本も繰り返し読むとともに、新しいものにチャレンジしながら、少しずつ多様なものに出会っていくようなサポートが必要である。

「のせてのせて」松谷みよ子文 東光寺啓 絵(童心社)

「しろくまちゃんのほっとけーき」わかやまけん作 もりひさし 作

わだよしおみ 作(こぐま社)

「おでかけのまえに」筒井頼子文 林明子 絵(福音館書店)

3~5歳児:絵本の世界を存分に楽しめる時期であり、乳幼児からの積み重ねがあれば、少しずつ自分で絵本を選べるようになる

  • こどもの世界がぐんと広がり、生活体験も増え、様々なものに興味をもつ時期であり、こどもの生活は不思議や驚き、謎や発見に満ちている。そうした時期のこどもの欲求を満たす絵本を探す。
  • 世界各国の昔話の壮大な世界、奇想天外な面白さも4,5歳くらいから十分に楽しめるようになる。

「やあ!出会えたね ダンゴムシ」今森光彦文・写真(アリス館)

「ふゆめがっしょうだん」冨成忠雄写真 茂木透 写真 長新太 文(福音館書店)

「これはのみのぴこ」谷川俊太郎作 和田誠 絵(サンリード)

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