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「大阪市人権だよりKOKOROねっと」第40号テキスト版

2019年7月1日

ページ番号:473891

テキスト版「大阪市人権だよりKOKOROねっと第40号」

表紙

KOKOROねっと

human rights & diversity magazine
令和 元(2019)年7月発行 Summer No.40

社会人野球の監督として活躍中!片岡 安祐美さん

 

“性”をめぐる、あんなこと、こんなこと。

「女の子にはこの仕事はまかせられない」って、どうして?

同性を好きになっちゃ、いけないの!?

「恋人はいるの?」って、上司が何度も聞いてくる

恋人に、いつも行動を監視されていて…。

 

[しなやかパーソン]

茨城ゴールデンゴールズ監督 片岡安祐美さん

 

ありがちなシーンをpick up!

身の回りにありがちな「人権問題」

 

大阪で学ぶ学生が行く ダイバーシティ 体験ルポ①

 

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しなやかパーソン
Special Interview

片岡安祐美
Ayumi Kataoka 

男女の性差にこだわらず、おぎない合ってハッピーに!

コメディアンの欽ちゃんこと萩本欽一さんが創設した社会人硬式野球クラブチーム
「茨城ゴールデンゴールズ」の選手で、監督でもある片岡安祐美さん。
かつて女子野球世界選手権で日本代表として優勝に貢献したはつらつ少女は、
今では社会人野球初の女性監督として、日々前進し続けている。

父と交わした3つの約束

―野球を始めたのは何歳ですか?
9歳から学校の部活でです。高校野球がカッコよくて。やりたくて父に相談しました。父は、昼は高校野球、夜はプロ野球と、一日中テレビ観戦するほど野球好きでした。

―賛成してくれたのですか?
いいえ、最初は反対していました。父は熊本工業高校の元野球部員。練習のキツさや続ける大変さを知っていたので「中途半端な覚悟ではできないぞ」と。でも、日頃から興味を示す私を見て「娘は絶対野球をする」と信じてて、内心喜んでたそうです(笑)。
「途中で投げ出すな」「女の子だからと特別扱いしない」「やるからにはレギュラーをとりなさい」の3つの約束を守るならと許してくれました。

甲子園に出て、プロの選手になる!

―中学の野球部には男子しか入れなかったんですよね
はい、学校側も前例がなくて相談されたようですが、熱意が伝わり受け入れてくれました。以来、野球は生活の一部となり、毎日素振りしたり、タオルを手にしてシャドウピッチングしたり、
家の近所を走ったり。キツいけど、やっただけ上手になれるし、試合で活躍すると父がとても喜んでくれたので、純粋にうれしかった。
中3の夏まで、高校野球は男子だけと知らず「甲子園に出て、ドラフトで指名されて絶対プロになる!」と思っていました。男の子にからかわれても聞き流して『見とけよ、まけるもんか』と試合でヒットを打って『へんっ、どうだ!』って。親も「お前らしく好きなことしてるだけだから、堂々としてなさい」と言ってくれてたのです。

男子に混じって高校球児

―高校はどうやって決めたのですか?
ソフトボールや陸上など、他の競技の選択肢もありましたが、「プロ野球選手になる!」という夢が捨てきれませんでした。父に甲子園に連れて行ってもらうと、やはりどうしてもそこに立ちたくて。「出場規則を変えてやろう」という意気込みで熊本商業高校に進学し、特例で野球部に入れてもらいました。
結局、規則は変わらなかったけど、女子野球の日本代表チームで優勝できたし、そのときに生まれた仲間との絆が、ずっと後になって私に力を与えてくれたのです。

―どんな力になったのですか?
女子野球の日本代表になったばかりの頃は、キャプテンが恐くて泣いたこともありました。でも何年もたってその人から、不意に「アユのおかげで、私たち『野球やってる!』って堂々と言えるようになった。とても感謝してる。私は関西で女子野球を広める、あんたはテレビにもどんどん出て!」って言われて…。大きな勇気をもらい、今度はうれしくて泣きました。


欽ちゃんとの出会いで新たな扉

―欽ちゃんこと萩本欽一さんとの出会いも訪れました
高校3年の12月に、萩本さんから突然電話をいただきました。実は「仮装大賞の番組で香取慎吾さんと司会してる人」程度の認識だったのですが、はじめてお会いしたとき、「いい目してるね、将来何をやりたいの?」と言われ「野球に携わる仕事をしたいです」と答えたら、「携わるだけでいいの?うちに来ればプレーができるよ」と。
チームには甲子園に出場した選手や元プロ野球選手がいっぱいで、もっと上手くなれるかもとワクワクしました。

―2005年に入団、どんな生活でしたか?
大学に通いながらだったので、授業を終えてから移動して夜まで練習、土日も練習。自炊生活で時間的にキツかったけど、知ることすべてレベルが高く、充実した毎日でした。
親元を離れ好き勝手にやってこれたのは、いつもまわりに理解者や応援してくれる人がいたから。親からは「感謝の気持ち忘れるな」と言われています。

―2011年に監督になって欽ちゃんから、 何かアドバイスは?
「選手に慕われる監督になりなさい」と言われました。近頃やっと意味が分かってきた気がします。
野村克也監督や星野仙一監督といった名監督のマネは私にはできません。
まわりから「引き出しを増やせ」と言われ、いろんな先輩の本を読んで言葉を借りたりもしました。でもあるとき自分の経験をそのまま話したら「心にしみた」と選手から言われたのです。
それからは、私なりのやり方で監督を目指そうと考え直しました。最近は「選手に監督にしてもらってるなあ」と感じています。
 
おたがいが信じ合えるよう


―監督として一番大切にしていることは?
先ほども話しましたが、名将と呼ばれる監督と同じように振舞ってもチームはまとまらない。人として自分の弱さや悩みをときには素直に伝えれば、選手が支えてくれる。
大事なのは信頼関係で、それぞれが気づけることと気づけないことがあるから、おぎない合えばいい。なんでも男女で区別すると、おたがいハッピーになれないと思います。

―これからの夢を聞かせてください
2004年、全日本女子野球連盟は日本野球連盟への加盟が認められました。また女子プロ野球も一度なくなったけど、2009年に復活して10年が経ちました。新しい動きが受け入れられるのは時間がかかるし、前例がないから失敗もしますが、これからも性差をこえて野球の魅力を広げていきたい。
いま五輪種目は男性が野球、女性がソフトボールと競技が分かれていますが、男女とも両方の種目に参加できる社会になればうれしいですね。

(写真)
絶対にプロになると心に決めた中学時代

(写真)
かなわなかったけれど甲子園をめざした高校時代

(写真)
茨城ゴールデンゴールズの監督として采配をふる

片岡 安祐美 (かたおか あゆみ)
1986年熊本生まれ。テレビで見た高校野球に憧れ、小学校の部活を振り出しに、野球を男子に混じって今日まで続けている。02年には女子野球世界選手権で準優勝、03年と04年連続優勝など、日本の女子代表選手として国際的にも活躍。05年茨城ゴールデンゴールズ入団、11年より監督兼務。近著『甲子園を目指した少女』竹書房、『チームの育て方』生産性出版。

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“性”をめぐる あんなことこんなこと ありがちなシーンをpick up!
身の回りにありがちな「人権問題」

誰もが人として尊重される、そんな明るく豊かな社会で生きていきたい。この世に生まれたすべての人には、幸福な人生をおくる権利がある。今回は身近な“性”をめぐるいくつかの人権問題を、ありがちな日常シーンからピックアップ。私たち自身の考え方や行動を、もう一度見つめ直してみませんか!?

職場

「恋人はいるの?」って、いいかげん、ほっといて欲しい

(イラスト)男性の上司がすれ違いざまに、ニコニコ顔で部下の女性に話しかけている。部下の女性はうんざりな表情

ことあるごとに上司がこんなふうに聞いてくる。しかも、「今日はしっかり化粧したんだね」とか、私の姿のことまで踏み込んでコメントしてくることも。ニコニコ顔でそんな言葉を投げかけられると、正直うんざりしてしまいます。

それは、セクシュアル・ハラスメント ⇒P.5

職場

「遅くなるから女の子は帰っていいよ」って、いつも、大事な会議には参加させてもらえません

(イラスト)男性ばかり5人が会議。その横に会議に参加できず悔しそうな女性。

今日は会社にとって重要な会議。これまで資料を集めたりプランを立てたり、精いっぱい準備してきたけれど、「遅くなるからキミはいいよって」会議に参加させてもらえませんでした。女性だからという理由でチャンスが与えられないのは、納得いかないな!

いまでも残る職場の男女格差 ⇒P.5

 

学校

なんで!?ゲイだったら、いけないの?ココロの性やスキになる性は、人それぞれなのに

(イラスト)学校でヒソヒソ話をされて傷ついている男子学生。


「同性に魅かれる」とカミングアウトすると、まわりのみんなが、どんどん引いていってしまう。ときには冷たい目で見られてしまう。人を愛する気持ちに変わりはないのに。

知ってるようで、知らないLGBT ⇒P.6

 

恋人との交際

鳴り続ける着信音どこにいるか、気になるのはわかるけど…

(イラスト)男性二人が楽しい飲み会中。片方の男性のスマートフォンには「私も行こうかな」「今どこ」「何時まで」「だれと?」など彼女から大量のメッセージが届いて困り顔。


友人との楽しい飲み会。なのに、その間も鳴り続けるスマホの着信音。チェックしてみると、彼女から大量のLINEやメールが届いていました。返信が少しでも遅くなると怒られるし、自由に行動することができません。

本当に愛する恋人のため?それって、デートDV ⇒P.6

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セクシュアル・ハラスメント

不快な思いをさせるだけで、セクシュアル・ハラスメント行為になる場合も!


セクシュアル・ハラスメントとは?
「男女間に関わらず行われる性的嫌がらせ」をさします。職場だけではなく、上下関係があるところに起こりやすく、立場上、投げかけられた言動に対して意見をしたり、拒否しにくいという現実があります。
セクシュアル・ハラスメントは重大な人権侵害。被害に対しては声をあげ、また自分の言葉が相手にとって不快でないか言動を見直すなど、セクシュアル・ハラスメントを許さない社会をつくっていきたいものですね。

3割をこえる!セクシュアル・ハラスメントの相談

(データ)男女雇用機会均等法に関する相談件数
平成27年度

  • セクシュアル・ハラスメント 41.0%(9,580件)
  • それ以外 59.0%(13,791件)

平成28年度

  • セクシュアル・ハラスメント 35.8%(7,526件)
  • それ以外 64.2%(13,524件)

平成29年度

  • セクシュアル・ハラスメント 35.5%(6,808件)
  • それ以外 64.5%(12,379件)

出典:厚生労働省 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)での法施行状況

寄せられる相談には、「会社に相談・苦情窓口はあるが、相談しづらい窓口になっていて、相談できない」、「相談ができる職場の雰囲気ではない」といった内容もあります。会社の相談窓口に相談が来ていないからといって、職場でセクシュアル・ハラスメントが起こっていないとは言い切れません。

自分の意識をCheck!
あなたは「自分はセクシュアル・ハラスメントとは、まったく無縁」と思っていませんか!?次のチェックリストに、一つでも心当たりがあれば要注意!

  • 相手の身体の特徴を話題にする
  • 食事やデートにしつこく誘う
  • 私生活上の秘密等を暴露したり話題にする
  • 性的な冗談は女性も喜んでいると思う
  • ヌード写真を他人の前で見せることがある

職場の男女格差

女性もスキルアップが図れ、みんなが活躍できる職場に!

変わりゆく社会を知る

働く人が性別により差別されることなく、また、働く女性が母性を尊重されながら、その能力を十分に発揮できる雇用環境を整えることが大切です。
このため、男女雇用機会均等法では、募集・採用、配置・昇進などで、性別を理由とした不利益取り扱いの禁止などが定められています。
また女性の活躍をさらに進めるための女性活躍推進法が平成27年に成立し、働く場面で活躍したいという希望を持つすべての女性が、その個性と能力を十分に発揮できる社会を実現するための数値目標等の公表が事業主に義務付けられました※
※常時雇用する労働者が300人以下の民間企業等にあっては努力義務

まだまだ残る職場の男性優遇

(データ)職場における男女の地位の平等感

  • 男性の方が優遇されている 56.6%
  • 平等である 29.7%
  • 女性の方が優遇されている 4.7%
  • わからない 9.0%
    出典:内閣府 「平成28年度 世論調査」

(データ)正社員・正職員男女の賃金格差

  • 女性平均 26万3,600円
  • 男性平均 34万8,400円

男性100%とすると女性は75.7%
出典:厚生労働省 「平成29年 賃金構造基本統計調査」

LGBT

性のありかたも、ひとそれぞれ。

多様な性について考えよう
新聞やテレビなどで「LGBT」という言葉をよく聞くようになりました。しかし、まだLGBTについて正しい理解がされていないため、LGBTの人たちが周囲の何気ない言葉に傷ついたり、誤解や偏見から差別を受けたり、自分らしく生きることが難しい状況にあるといえます。

あなたの周りの友人やクラスメート、同僚、近所の人たちの中にも「自分のことを話したい、分かってもらいたい」と思っているLGBTの人がいるかもしれません。「性のあり方」はさまざまであることを理解して、その人の考えや指向を柔軟に受け止めることが大切です。

LGBTとは

L レズビアン
女性として女性を好きになる人
G ゲイ
男性として男性を好きになる人
B バイセクシャル
異性を好きになることもあれば、同性を好きになることもある人
T トランスジェンダー
生まれたときの性別とは違う性別で生きる人、生きたいと望む人

LGBTのほかにも、性自認や性的指向がはっきりしない、決めたくない、わからない人や自分を男性・女性のいずれとも認識していない人などもいます。

セクシュアリティマップ
カラダの性
ココロの性
スキになる性
(出典)電通ダイバーシティ・ラボ(DDL)


カラダの性とココロの性、スキになる対象の性は、くくりのないグラデーションのように少しずつ違っていて、多様な組み合わせがあります。

LGBT層※に該当する人の比率は8.9%
※LGBTを含む性的少数者
出典:電通ダイバーシティ・ラボ(DDL)「LGBT調査2018」
 

デートDV

恋人のことを、自分のモノと思っていませんか?

「好きだから」では許されない!
「配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった者からの暴力」をドメスティック・バイオレンス(DV)といいます。そのなかでも恋人間で起こる暴力は、デートDVと呼ばれます。殴る、蹴るといった身体への暴力だけではなく、たとえば交友関係を細かくチェックし行動を制限するなど、相手を自分の思いどおりに支配しようとする行為もデートDVです。
 「なんで分かってくれないんだ!」と怒ったり、「独り占めしたい」という感情から、一方的に自分の気持ちをぶつけてしまうのは、相手をコントロールし「自分のモノ」として扱うことになってしまいます。

暴力にはいろんな種類があります
どんな事情があっても、暴力をふるっていいという理由にはなりません

身体的暴力

  • 殴る
  • 蹴る
  • 平手で打つ
  • 物を投げる
  • 首を絞める など

精神的暴力

  • 何を言っても無視する 
  • 口汚くののしる 
  • 脅す
  • 恥をかかせる など

性的暴力

  • 性的行為の強要
  • 避妊に協力しない
  • ポルノを無理やり見せる など

社会的暴力

  • 人間関係・行動を監視する
  • 家族や友人との付き合いを制限する
  • 電話や手紙を細かくチェックしたりする など

経済的暴力

  • 金銭的な自由を与えない
  • 外で働くことを禁じる、仕事を無理やりにやめさせようとする など

 

DVに関する相談
大阪市配偶者暴力相談支援センター
TEL.06-4305-0100
月~金曜日(祝休日・年末年始を除く) 9:30~17:00

女性の悩み全般に関する相談
クレオ大阪中央 女性総合相談センター
総合相談受付 TEL.06-6770-7730(面接の予約、情報提供など)
悩みの電話相談 TEL.06-6770-7700
火~土曜日10:00~20:30、日・祝日10:00~16:00
※クレオ大阪中央の休館日をのぞく

男性の悩み全般に関する相談
クレオ大阪子育て館 男性の悩み相談
TEL.06-6354-1055
金曜日19:00~21:00、毎月第3日曜日11:00~17:00
※クレオ大阪子育て館の休館日をのぞく

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ダイバーシティ体験ルポ①
大阪で学ぶ学生がヒューライツ大阪を訪ねました

ヒューライツ大阪って、どんなトコ?

誰もが、人として、大切にされる世界をつくるために
「ヒューライツ大阪」は愛称で、正式な名称は「一般財団法人アジア・太平洋人権情報センター」といいます。NGO(非政府組織)として国連との協議資格を取得し、人権に関する世界の動きを広く知らせ、大阪、日本、そしてアジア・太平洋地域の人権の伸長に努めています。いわば大阪に拠点を置く“国際人権情報の交流ハブ”。国や地域、文化の違いを超えて、すべての人に大切な人権を伝えるために、情報収集・調査・研究に加えて、次のようなさまざまな事業を実施しています。

知る学ぶ
ウェブサイトで、国際人権基準の基礎知識や人権に関わる国連・NGO・日本政府の動きなどを発信。ニュースレター『国際人権ひろば』(日本語)・『FOCUS』(英語)や出版物、教材を制作・発行しています。

利用する
閲覧コーナーにある所蔵資料の貸出サービス、講師派遣やパネル貸出などを実施しています。

参加する
定期的に、国際人権に関するテーマを中心に、講演会やセミナー、ワークショップを開催しています。

もっと知りたい人は、ウエブサイトを検索してみてね
ヒューライツ大阪ウエブサイトはこちら別ウィンドウで開く
ヒューライツ大阪(一般財団法人 アジア・太平洋人権情報センター)

大阪市西区西本町1-7-7 CE西本町ビル8F

Tel. 06-6543-7003 

開館時間 9:30~17:30(土日祝、12/29~1/3は休館)

ちょっと まめ知識
世界人権宣言を知ろう
1948年につくられた「世界人権宣言」は、普遍的人権の原則を定めたものです。国際社会は、世界人権宣言を採択したあと、「女性差別撤廃条約」「人種差別撤廃条約」「子どもの権利条約」等、個別の人権課題に関わる条約をつくり、人権を国際的に保障する動きが大きく進みました。

教えてください! 三輪所長そもそも“人権”って、なんですか !?

(写真)
ヒューライツ大阪 所長 三輪 敦子さん(みわ あつこさん)

人権に守られているから、自由に考えて話せるんだ

三輪さん これまで、人権についてどう理解してきましたか?
学生 人が平等に守られるためのもの、というイメージです。

三輪さん そうですね。人は、一人の例外もなく、自由でかけがえのない存在。一人ひとりが平等に人権をもっていて、どんな理由によっても差別を受けることはありません。私たちが自由にものを考え、教育を受ける機会を得て、好きな仕事に就くことができるのは、人権のバリアが守ってくれているから。でも、人権のバリアが届かない立場が弱い人たちもいます。「私は差別されていないから関係ない」のではなく、自分の問題としてとらえ、社会全体で人権を守りたいですね。

「多数決」は、一番いい決め方じゃない!?

三輪さん ホームルームなどで物事を決めるとき、どんな方法をとっていましたか?
学生 多数決で決めることが多かったと思います。

三輪さん 国際的には、多数決は洗練された物事の決定方法ではありません。国連では、全会一致で合意をとる「コンセンサス」という方法が重視されます。丁寧に意見を出しあって、みんなで合意し、それで行こうと思える決定ができるのが「コンセンサス」の大きな利点。プロセスを丁寧に踏むことが少数意見に耳を傾ける気持ちを育てます。子どもの基本的人権を国際的に保障するために定められた「子どもの権利条約」には、意見表明権がしっかりうたわれています。相手に届くカタチで自分の意見を言う経験が、よりよい人権意識、権利意識を育てていくと思います。

暴力には、はっきり「No!」と言おう

三輪さん 小中高時代に体罰を受けたり、見たりしたことはありますか?
学生 部活の顧問に呼ばれたあと、鼻血を出して帰ってきた友だちがいました。

三輪さん 指導、しつけと称する子どもへの体罰、暴力は深刻な問題です。指導者が圧倒的な権力をもつことで威圧的にふるまい、子どもをコントロールしてきた文化が残る日本では、暴力にノーと言える態度や権利意識が育ちにくいのが現状です。

生まれによる差別は、日本と外国の共通の問題

三輪さん 世界的な人権問題で、もっとも解決すべき課題はなんだと思いますか?
学生 人種差別や、民族の迫害など…かなぁ。

三輪さん 「世系」にもとづく差別は世界と日本の共通の課題です。インドやネパールにはカーストと呼ばれる身分制度が存在し、社会からの扱いや差別が世代をこえて引き継がれます。日本にも同和問題と呼ばれる被差別部落の問題があります。日本も加入する「人種差別撤廃条約」に基づき、この問題を世界的課題の一つととらえ、世界的な運動と協力しながら解決しようという動きがあります。

みんながハッピーになるために

三輪さん 例えば「みんながハッピーになるレストラン」をつくろうとしたら、段差があるところにエレベーターをつくるのは誰の仕事?
学生 レストランの経営者ですよね。
学生 補助金は出ないのかな。

三輪さん 車椅子生活の方やその家族にとっては、「このレストランにエレベーターがあればいいな」と思うのは自然ですよね。障がいのある人の問題は私たちみんなの問題。障がい者差別を解消するには、障がいのある人がいることを当然の前提とした社会をつくっていく。そのような社会が経営者の意識を高め、自治体や国から補助金が出るといった政治的決断にもつながるのではないでしょうか。

ちょっと まめ知識
同和問題(部落差別)を知ろう
日本社会の歴史的過程で形づくられた身分差別により、日本の中の一部の人々が長い間、経済的、社会的、文化的に低位の状態を強いられ、今なお日常生活の上でさまざまな差別を受けるなど、日本固有の人権問題です。平成28年12月には、部落差別の解消を推進し、部落差別のない社会を実現することを目的とした「部落差別の解消の推進に関する法律」が施行されました。

訪問してみて

横井 菜南子さん(よこい ななこさん)
想像力を働かせ、相手の立場になって考えるようになりたい

坂ノ上 紗華さん(さかのうえ すずかさん)
自分の意見が少数派であっても、相手に届くかたちで伝えてみる

山下 桜花さん(やました さくらさん)
物事を決めるときは少数の意見にも耳を傾けていきたい

※この記事の作成には、関西大学フリーペーパー制作団体「Lin:ku」の皆さんに協力をいただきました。

P9

インフォメーション
INFORMATION

2019年度なんば市民セミナーはじめて知るLGBT ~LGBTって何だろう?~
みんな違う人間。でもみんな同じ人間。LGBTについて知ることで、個性を認め合う社会の実現に向けてのはじめの一歩を学びます。
 LGBTっていったい何のこと?
 LGBTは生まれつき?
 LGBTはなぜ周りにいないの?
 LGBTは何に困ってるの?
 LGBTにどう接したらいいの? など
LGBTの啓発活動に取り組んでいる、一般社団法人結婚トータルサポート協会の公認講師が、これらの疑問にお答えします。

日時 7月13日( 土)13:30 ~ 16: 0 0
場所 難波市民学習センター
   浪速区湊町1-4-1 OCATビル4階
   (最寄駅:Osaka Metro各線「なんば駅」、JR「難波駅」)
定員  先着40名
参加費  無料
申込    事前に電話・来館・インターネット「いちょうネット」にて

問い合わせ
大阪市立難波市民学習センター
電話 06-6643-7010
FAX 06-6643-7050

平成30(2018)年度人権啓発キャッチコピー 入選作品をご紹介します!
昨年度、人権課題のテーマに沿った人権啓発キャッチコピーを募集しましたところ、7,692作品のご応募をいただきました。その中から入選作品の一部をご紹介いたします。

大阪市長賞
小学生(低学年)の部] 篠原 亜耶香さん(しのはら あやかさん)
いじめはね、いのちをうばう、だいいっぽ
[小学生(高学年)の部] 川副 愛里さん(かわぞえ あいりさん)
いじめはね やめるじゃなくて、はじめない
[中学生の部] 横溝 麻志穂さん(よこみぞ ましほさん)
虐待のこどもを守る地域の目
[高校生の部] 北村 向日葵さん(きたむら ひまわりさん)
見つめよう 画面の向こうにある心
[一般の部] 小林 功さん(こばやし いさおさん)
見逃すな じっと耐えてる 子のサイン

その他の入選作品については、大阪市HPをご覧ください。

大阪市HPはこちら

全国一斉「子どもの人権110番」強化週間 ~平日時間延長と土日の開催~
「いじめ」や体罰、不登校や親による虐待といった、子どもをめぐる人権問題は周囲の目につきにくいところで発生していることが多く、また被害者である子ども自身も、その被害を外部に訴えるだけの力が未完成であったり、身近に適切に相談できる大人がいなかったりする場合が少なくありません。「子どもの人権110番」は、このような子どもの発する信号をいち早くキャッチし、その解決に導くための相談を受け付ける専用相談電話であり、子どもだけでなく、大人もご利用可能です。電話は、最寄りの法務局・地方法務局につながり、相談は、法務局職員又は人権擁護委員がお受けします。相談は無料、秘密は厳守します(インターネットでも相談を受け付けています。)

電話 0120-007-110 ぜろぜろななのひやくとおばん
強化週間 8月29日(木)~9月4日(水)

受付時間 8:30~19:00
但し、8月31日(土)・9 月1日(日)は10:00~17:00
※この期間外も平日8:30~17:15は開設
相談内容 いじめ、不登校、体罰、児童虐待など 子どもの人権問題
相談担当者 人権擁護委員、法務局職員
問い合わせ 大阪法務局人権擁護部 電話 06-6942-9496 

法務省 子どもの人権110番 検索

子どもの人権SOSミニレターをご存知ですか?

法務省の人権擁護機関では、全国の小学校・中学校の児童・生徒に「子どもの人権SOSミニレター(便箋兼封筒)」を配布しています。 「子どもの人権SOSミニレター」は、学校における「いじめ」や体罰、家庭内での虐待など、相談したいことを書いてポストに投函すると、最寄りの法務局・地方法務局に届き、人権擁護委員や法務局職員が、希望する連絡方法(手紙・電話)で返事をしてくれます。切手を貼る必要はありません。ミニレターが必要な場合は、「子どもの人権110番(0120-007-110・フリーダイヤル)」までお電話ください。

問い合わせ 大阪法務局人権擁護部
電話 06-6492-9496

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大阪市の取り組みを紹介します
大阪市では、誰もが生きやすい社会の実現に向け、さまざまな取組を実施しています。ここでは、「大阪市LGBTリーディングカンパニー」認証制度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証制度についてご紹介します!

大阪市LGBTリーディングカンパニー認証制度
「大阪市LGBTリーディングカンパニー」認証制度は、性的マイノリティの方々が直面している課題等の解消に向けた取組を、先進的・先導的に推進する事業者等を、本市が一定の基準に則り認証するものです。社内規定で性的指向などによる差別を禁止している、性別にとらわれない事務服や作業服を従業員に提供している、提供するサービスについて、同性パートナー等を配偶者と同等に扱っているなど20項目があり、10項目以上が該当する場合は最高の三つ星、9~4項目は二つ星、3~1項目は一つ星の認証を行います。認証を受けた事業者等が社会的に認知されることで、その取組が広く普及し、誰もが生きやすい社会の実現に向け、社会全体で取り組んでいくことをめざしています。認証を受けた企業の詳細等については、大阪市HPに掲載しています。
大阪市HPはこちら 

大阪市女性活躍リーディングカンパニー認証制度「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証制度は、法令の遵守に留まらず、「意欲のある女性が活躍し続けられる組織づくり」「仕事と生活の両立(ワーク・ライフ・バランス)支援」「男性の育児や家事、地域活動への参画支援」について積極的に推進する企業等を、本市が一定の基準に則り認証するものです。管理職に占める女性の割合、労働時間縮減の取組の有無、育児休業等の取得実績等20項目があり、該当する項目の内容と数により一つ星認証、二つ星認証、チャレンジ企業の認証を行います。また、認証を受けた企業等のうち、特に優れた取組に対し、毎年度、市長表彰を行っており、平成30年度は、6社が表彰をうけました。認証を受けた企業の詳細等については、女性の活躍を応援するwebサイト「きらめく女性の応援ひろば~未来へレディGo!~」に掲載しています。
「きらめく女性の応援ひろば~未来へレディGo!~」webサイトはこちら 

編集後記
 新元号になって最初の「KOKOROねっと」はいかがでしたか?「若年層の人たちに“人権”を身近に感じてもらいたい。」という思いから始まった新企画「ダイバーシティ体験ルポ」。大阪で学ぶ学生の皆さんに協力してもらい、人権をテーマに次号も取材する予定です。次号は12月発行です。ぜひご覧ください。

裏表紙

大阪市人権啓発・相談センター

ひとりで悩んでいませんか?

大阪市にお住まいの方で、人権に関することでお悩み、お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。まずはお電話を!
専門の相談員が対応します。

プライバシーには十分配慮しています。安心してご相談ください。

電子メールによる相談もできます!

電子メールによる相談はこちら別ウィンドウで開く

専門相談員による人権相談
相談専用電話番号 06-6532-7830(なやみゼロ)
相談専用ファックス番号 06-6531-0666
相談時間 月曜日~金曜日/9時〜21時
      日曜日・祝日/9時~17時30分
※土曜日、年末年始(12/29~1/3)・施設点検日は休業
※人権相談の受付は、相談時間終了の30分前までです。

人権相談のほか、人権に関するパンフレットの提供や人権啓発ビデオ・DVDの貸し出しも行っています。
研修会などにぜひ、ご活用ください。

人権啓発事業に関するお問い合わせ
電話 06-6532-7631
ファックス 06-6532-7640
開設時間 月曜日〜金曜日/9時〜17時30分
※土日・祝日・年末年始(12/29~1/3)は休業

大阪市人権啓発・相談センター
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大阪市の人権に関する取り組みや人権問題の今日的なテーマやクイズなどを掲載しています。週1回配信しています!

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ウェブサイトからも下記アンケートにお答えいただくことができます。専用フォームに入力するだけで簡単に応募できます。

読者の「もっと知りたい!!」にお答えします!

はがきやウェブサイトでのアンケートからいただいたご感想・ご意見をもとに、誌面には掲載しきれなかった情報や、読者の「もっと知りたい」情報を大阪市ホームページで掲載していきます。ぜひご覧ください。
また、これまで発刊した「KOKOROねっと」のバックナンバーについても、大阪市ホームページに掲載しています(平成22(2010)年6月発行No.5より)。過去に特集した内容やインタービュー記事などで、ご参考になるものがあるかもしれませんので、ぜひご覧ください。

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アンケートに答えて「図書カード」をゲットしよう!! No.40
プレゼント付きアンケート!!

ウェブサイトからもアンケートにお答えいただくことができます。専用フォームに入力するだけで簡単に応募できます。

アンケートはこちら 別ウィンドウで開く

KOKOROねっとNo.40 アンケートはがき
下記事項のあてはまる番号をまるで囲むか、必要事項をご記入ください。

質問1
この情報誌を、どこで入手されましたか?
(その他の場合は具体的な場所をご記入ください)
1 駅構内  2 市・区役所  3 図書館  4 学校、職場  5 大阪市ホームページ
6 その他(                         )

質問2
この情報誌のなかで興味・関心を持った記事はありましたか?
(複数回答可)
1 しなやかパーソン・片岡安祐美さん(P.1~2) 2 身の回りにありがちな「人権問題」(P.3~6)
3 ダイバーシティ体験ルポ①「ヒューライツ大阪を訪ねました」( P.7~8)
4 大阪市からのお知らせ(P.9)  5 大阪市の取組(P.10)
      
質問3
あなたは、人権について関心がありますか?
1 関心がある  2 すこし関心がある  3 あまり関心がない  4 関心がない

質問4
この情報誌を読んで人権への興味・関心がわき、理解に役立ちましたか?
1 とても役に立った  2 役に立った  3 あまり役に立たなかった  4 役に立たなかった      

質問5
今後もこのような情報誌を読んでみたい(発行したほうが良い)と思いますか?
1 そう思う  2 どちらかといえばそう思う  3 どちらかといえばそう思わない  4 そう思わない

質問6
この情報誌を読んだ感想やご意見、今後掲載してほしい内容やご要望をお書きください。

いただいた感想・ご意見等について、無記名の情報として、本誌や大阪市ホームページ上に掲載する場合があります。掲載に同意される場合はチェックを入れてください

右のはがきまたはスマートフォンなどからも応募できます。
アンケートの答えとはがき表面に必要事項(ご住所・お名前・年齢)をご記入の上、はがきについてはキリトリ線にそって切り取り、ポストに投函してください(切手不要。応募はいずれかお1人1回)。抽選で図書カード(20名様に1,000円相当)をプレゼントします。なお、当選発表はプレゼントの発送をもって代えさせていただきます。
応募期限:令和元年(2019)11月29日(金)

◆次回のKOKOROねっとNo. 41は、令和元年(2019)年12月発行の予定です。
主な設置・配付場所:市役所、区役所、大阪メトロ駅構内、市立各図書館等

点字版の設置場所:市役所、区役所、市立中央図書館等

大阪市人権だより KOKORO(こころ)ねっと
human rights & diversity magazine 
令和元年(2019)7月発行 /Summer No.40
【発行】大阪市人権啓発・相談センター
    〒550-0012 大阪市西区立売堀4-10-18 電話 06-6532-7631  ファックス 06-6532-7640
【制作協力】株式会社 石田大成社
〔法務省委託事業〕

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  2. 市政全般に関わるご意見・ご要望、ご提案などについては、市民の声別ウィンドウで開くへお寄せください。
  3. 住所・電話番号など個人情報を含む内容は記入しないでください。

このページの作成者・問合せ先

大阪市人権啓発・相談センター
住所: 〒550-0012 大阪市西区立売堀4丁目10番18号 阿波座センタービル1階
電話: 06-6532-7631 ファックス: 06-6532-7640

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