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ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ(4種混合)ワクチン接種について

2024年5月1日

ページ番号:623056

4種混合ワクチン
NEW 令和6年4月1日から、従来の4種混合ワクチンにヒブワクチンを加えた5種混合ワクチンが定期接種として開始されました。

※5種混合ワクチンを接種できるのは、4種混合ワクチンとヒブワクチンを未接種の方に限ります。すでに4種混合ワクチンとヒブワクチンで接種開始している方は、引き続き同一ワクチンを使用します。

1. どんな病気?

ジフテリア

 ジフテリア菌の飛沫感染(咳やくしゃみ等により感染すること)で咽頭、鼻に感染します。症状は高熱、喉の痛み、犬が吠えるような咳、嘔吐などで、偽膜(炎症により膿などが加わってできた膜様のもの)を形成して窒息死することもあります。発症2から3週間後には菌の出す毒素によって心筋障がいや神経麻痺をおこすことがあり注意が必要です。
 わが国では1981年にジフテリア・百日せき・破傷風(DPT)ワクチンが導入され、1999年以降の発生はありません。しかし、かつては年間8万人以上の患者が発生し、そのうち10%程度が亡くなっていた病気です。 ロシアで1990から1995年に流行がありました。予防接種を続けていかないと再び流行する可能性があります。

百日せき

百日せき菌の飛沫感染でおこります。百日せきは風邪のような症状ではじまり、せきがひどくなり、顔をまっ赤にして連続的にせき込むようになります。せきの後、急に息を吸い込むので、笛を吹くような音がでることがあります。乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり(チアノーゼ)、けいれん(ひきつけ)をおこすこともあります。
 また肺炎や脳症などの重い合併症をおこしたり、乳児では命を落とすこともあります。1950年から百日せきワクチンの接種がはじまって以来、患者数は減少してきています。当時は菌体の入ったワクチンでしたが、現在では副反応の少ない精製ワクチンを使っています。

破傷風

 破傷風菌は土の中にひそんでいて、傷口から人へ感染します。傷口から菌が入り身体の中で増えると、菌の出す毒素のために、口が開かなくなったり、けいれん(ひきつけ)をおこしたり、呼吸筋の麻痺で死亡することもあります。また、菌の侵入部位は特定できないほどの軽い傷の場合もあります。この病気は人から人へ感染するのではなく土の中にいる菌が原因ですが、日本中どこでも菌はいますので、感染する機会はあります。

ポリオ

 ポリオウイルスは人から人へ感染します。便中に排泄されたウイルスは間接的に他の人の口から入り、咽頭または腸から吸収されて感染します。ウイルスは3から35日間(平均7から14日間)腸の中で増えます。しかし、ほとんどの例は不顕性感染(病気としての症状が出ず、知らない間に免疫だけができる感染のこと)で、終生免疫(免疫が身体の中に一生涯にわたって記憶され、その病気にかからないですむこと)を獲得します。症状が出る場合、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染し、麻痺をおこすことがあります。(麻痺の発生率は1,000から2,000人に1人)。ポリオウイルスに感染すると100人中5から10人は、カゼ様の症状を呈し、発熱、頭痛、嘔吐があらわれ麻痺が出現します。一部の人はその麻痺が永久に残ります。呼吸困難により死亡することもあります。
 わが国では昭和35年にポリオ患者の数が5,000人を超え、かつてない大流行となりましたが、予防接種の導入により流行がおさまり昭和55年から国内での自然感染例は報告されていません。

2.どんなワクチン?

4種混合(DPT‐IPV)・3種混合(DPT)・2種混合(DT)ワクチン

 不活化ワクチンとトキソイドの混合ワクチンで、初回3回と追加の接種により100%の抗体獲得が認められています。DPT-IPV(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)、DPT(ジフテリア・百日せき・破傷風)ワクチンとして、標準として1期初回接種は20日以上(標準的には56日まで)の間隔をあけて3回接種後、6か月以上の間隔をあけて(標準的には12~18か月の間に)追加接種を1回行います。 また2期として11から12歳時(小学6年生)にDT(ジフテリア・破傷風)ワクチンを接種します。回数が多いので、接種もれのないように注意しましょう。
 確実な免疫をつくるには、決められたとおりに受けることが大切ですが、万一間隔があいてしまった場合でも、はじめからやり直すことはせず、規定の回数を超えないように接種します。かかりつけの医師に相談しましょう。

※令和6年4月から5種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ・ヒブ)ワクチンが定期接種になりました。すでに4種混合ワクチンとヒブワクチンを別で接種開始している方は、途中から5種混合ワクチンに変更せず、原則、4種混合ワクチンとヒブワクチンをそれぞれ別に接種完了してください。

ポリオ(単独)ワクチン

 3種類の血清型(1型・2型・3型)を型別に増殖させたポリオウイルスを不活化し(=殺し)、免疫をつくるのに必要な成分を取り出して病原性をなくして作ったものです。このワクチン接種によってポリオ(急性灰白髄炎)による麻痺などを予防します。製造工程に外国産のウシの血液成分(血清)を使用していますが、本剤接種による伝達性海綿状脳症(TSE)伝播のリスクは理論的に極めて低いと考えられています。(海外でも過去にヒトに伝播した報告例はありません)。

3. 副反応は?

4種混合(DPT-IPV)、3種混合(DPT)、2種混合(DT)ワクチン

 1981年に百日せきワクチンが改良されて新しい精製ワクチンに変わって以来、副反応の少ない安全なワクチンになっています。
 主な接種部位の副反応として、発赤、硬結(しこり)、腫れなどがあり、接種部位以外の副反応として発熱、下痢、鼻水、せき、発しん、食欲減退、咽頭発赤、嘔吐などがあります。接種部位の硬結(しこり)は少しずつ小さくなりますが、数か月残ることがあります。上腕全体が腫れた例も少数ありますが、これも湿布などで軽快します。腫れが目立つときなどは医師にご相談ください。極めてまれに、ショック、アナフィラキシー様症状(接種後30分以内に出現する呼吸困難等の重いアレルギー反応、血小板減少性紫斑病、脳症、けいれんなどがみとめられます。

ポリオ(単独)ワクチン

 不活化ワクチンは、ウイルスとしての働きはないので、ポリオと同様の症状が出るという副反応はありません。国内臨床試験でみられた1週間以内の副反応は、注射部位の症状(赤み・腫脹・痛みなど)、熱(37.5℃以上)などで多くは2から3日で消失します。 


4. 接種年齢・接種回数

4種混合・3種混合・2種混合・ポリオ
種別 接種回数 標準的な接種年齢 標準的な接種間隔
DPT-IPV4種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)  1期初回 3回 接種開始年齢
2から12か月
20日以上の間隔をあけて3回
1期追加 1回 1期初回(3回)終了後、
12から18か月
1期初回(3回)終了後、6か月以上の間隔をあけて1回
DPT3種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風 1期初回 3回 接種開始年齢
2から12か月
20日以上の間隔をあけて3回
1期追加 1回 1期初回(3回)終了後、
12から18か月
1期初回(3回)終了後、6か月以上の間隔をあけて1回
DT2種混合(ジフテリア・破傷風) 2期 1回 11歳(小学校6年生)  
ポリオ (急性灰白髄炎)   初回 3回 生後2から12か月 20日以上の間隔をあけて3回
追加 1回 初回終了後12から18か月 初回3回終了後6か月以上の間隔をあけて1回

(注1)予防接種法上、生後2か月~90か月の間で接種できますが、上記期間で接種ください。
(注2)平成24年11月から、4種混合が開始されました。また、平成26年4月から4種混合の接種間隔の上限が撤廃されました。また令和5年4月1日から、接種開始年齢が生後3月から生後2月に変更されました。加えて、令和6年4月1日から5種混合が開始されました。

 他のワクチンとの接種間隔については、「予防接種の接種間隔」ページをご覧ください。

5. 接種場所

各種予防接種委託医療機関」ページをご覧ください。

6. 予防接種の注意事項

予防接種の注意事項」ページをご覧ください。

7.説明書及びちらし

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